{引用=読みたい本がある
明日にしようか
明後日にしようか
書店に行き
お金を払って
買って読みたい
詩でなくとも
ロマンスでなくとも
料理でなくとも
指で頁を繰り
じっと ....
僕は歩くことで
僕の思いを
知るのだろう 僕は
僕の中の道を
二〇一五年十月一日 「℃℃℃。」
℃■■■■■■■■■
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ある終わりをうたう
お前の知るうちは来ない
信仰はパンにはならない
始まりはもう来ている
無知の鞭をふるって
不快さを隠しもせぬくせ
軽率な笑顔をふりまいて
押しつけるうたを
象徴のよ ....
次の議題に移ります
春の観光ポスターの件です
佐藤議員より
福島県の「福」の漢字を
震災から復興するまではずっと
復興の「復」に変えるという提案です
わだしは賛成です
真面目くさって ....
覆水盆に返らず
小さく揺れただけなのに
人の縁は変わってしまう
震災の水は海に返った
大きく揺れただけなのだ
海の恵は変わらない
久しぶりに神保町に行ったので
ビニ本でも買おうかと思ったが
売っていなかったので
1970年代初期に活躍した
ニューヨークのユダヤ人詩人
ジョージ・ゴールドシュタインの
詩集「一日の過ごし ....
君は傍観者
ただ見ているだけ
それだけ
どうしようもないからと
その口はよく回るけれど
そんなことなら
せめて黙っていられれば良かったね
君は傍観者
その、つもりだっただろうけれど ....
シーンを変えろ
問題の周囲は幻で
{ルビ那由多=なゆた}の日々の中心点は
いつも自分自身
いたずらにふり回される前に
指よ、鍵盤の上を踊れ
瞬時を歩む、ジャズマンの手のよう ....
東日本大震災10周年記念で
盛り上がりたいところですが
コロナ1周年記念と重なるので
どっちで盛り上がるべきか
正直困ってマンション組合の理事長に
相談したところ
「そりゃあ死人の数からい ....
月夜のメダルは天に貼り付き
煌々と照らされた道筋を
飲んだくれ共が泳いで行く
忘却の淵に全てを沈め
麻痺した脳髄
カンカン鳴らし
平手を打って泳いで行く
泥団湿地の現の原に
拘泥す ....
仮にそれが作られたものであっても そのすべてが紛い物であったとしても
美しいと感じたこの心は紛れもなく真実といえよう
見えないゴミ屋敷 地下水まで潜り込んで
この手は刃こぼれ知らずの剣 石垣 ....
風の音が優しくなると
背中を押されたようで
無理しても歩いて来た
消えないで僕の故郷は
壊れたって空に抜ける
思いを巡らす時はまた
聞こえるよ祈りに似た
胸の声が今日は日本に
小さな灯 ....
気配を交わす
凪いだ水面に立ちこめる霧のような
気配を交わす
かたちあるものは
言葉にしたものは
どんなにいとおしくても
見つめつづければ
ゲ
シュ
タ
ル
ト
....
高いところから
低いところへ、
広いほうへ
明かるいほうへ
夥しい言葉の群れが
かたまり
解れ、また 縺れ
しまいに
いちまいの 布のようになった
それを拾いあげ
....
あの雲の向こうには
無窮の青空が広がる
それだけでいいんだ
私の生まれてきた理由は
誰も帰らない家が在った
十年ぶりに男が一人帰った
その家を壊す支度に
雑草に覆われ
壁は罅割れ色褪せ
繁栄の代償に
突然選ばれた家族
怒りは擦れ違う
日々が過ぎても
これで癒 ....
桜が大きくなったよ!と笑ってた
花屋の花がこっちを見てと微笑んで
店員は口を糸で引っ張られて笑顔で
ただそれを茫然と視界に入れて
空はただただ衒ってさ
独り、ただただ脚を動かす
他人よ ....
海底99メーターの孤独
エヴェレスト単独登攀の孤独
子供が離れた孤独と
爺ちゃん婆ちゃんのいない孤独
不安に怯えても孤独と融和しようぜ
もう子供じゃないんだから
もし好きなことがあ ....
私の中に降る雨は
永遠に枯れることを覚えず
汚したものは数知れず
許したものは僅かなれど
愛してしまうのだろうか?
私も人となって
愛していくのだろうか?
春の訪れるに任せ
私の足 ....
夜が明けたばかりの街を弔う指先には小さな形而上学が安らいでいる。早朝からキーボードを叩いている私には国道のねじれる音すら聞こえない。しばらくして私は朝の道を歩き始める。そこには散歩の感傷よりもスポーツ ....
{引用=その命を持ち上げた
紙風船の重さ
だった
睦月
午後3時の淡い光
風の休む
駅の
ホームの隅で
ベンチの上
眼を閉じ
空を仰ぐ
翼の両端を胸に
祈る
重ね ....
「少し、お時間をいただけませんか」
そう言って翁は腰を下ろしたまま、見上げている
なにもない時に滑り落りた砂を 固めただけのトンネルに、
置いていかれた心地で。
―― ぽたりと漏らした
....
そこにあったことなどないことを忘れそうに満ちる野花
水底にねをはる陽の匂いをそこねることなく永遠の死を生き続ける置物に
なによりもそこに似合う置き場のない静けさとして
....
一億年後
人がいなくなって
空が青く澄んでいます
ロボットだけの地上になって
考古学者もいないので
地下のことは
また秘密になってしまった
ようです
静かで ....
やわらかな求肥みたいなことばにくるんでみせたって
きみが最悪なことには変わりがないよ
僕のことを思ってるって、
それはきみのことを思っているの間違いだろう
そんな使い古された手をまだ使うの
....
音の滴、斑点となって飛び跳ね
郷愁、遠い深みから到来する
胸掴む憧れ、未知から溢れ出し
遡行する魂、源頭の水流を浴びる
振動する大地 、脈打つ心臓
終わることのない命
終 ....
しんとしたしずけさにつつまれていた
が
ときにゆれうごく
おおきくささえをうしないくずれてしまい
そうになる
かたむき
うつろい
みうしなう
も
いずれはまた
しんとしたしずけさに ....
たゆみない息吹に、おそれの、手のひらを翳せば、ひくひくと、なみうつ水晶の静脈。つづいて、間もなく、青が、光の葬送を連れてやってくる。はいだして来たばかりの、空の、欠片を綴りあわせ、ふたたび、まっさらの ....
野のはな風に
ゆれている
空は空ではぎましょう
消しゴムみたいな風に
ゆれている
うすでの雲となりましょう
568 569 570 571 572 573 574 575 576 577 578 579 580 581 582 583 584 585 586 587 588 589 590 591 592 593 594 595 596 597 598 599 600 601 602 603 604 605 606 607 608
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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