きれいなものにあこがれて
やっととどくかとおもったら
あなたはやっぱりとおかった
ズルをしたってむりなんだ
きれいにいきては
いけないんだ
でもしぬことはきたない
いきることはき ....
小さな頃
引っ込み思案なぼくに、と
ママが与えてくれた図鑑は
表紙をひらくたんびに
こんにちは
こんにちは
と
語りかけたので
ぼくはひとりぼっちではなかった
ぼくの図鑑は
そ ....
おふくろから桃の缶詰が届いた
またあの季節がやってくると思うと
ため息がでた
ヘッドフォンをしたまま
添えてあった封筒をあけた
三つ折りの綺麗な和紙には
筆ペンでこう書いてあった
....
頭の上の方の
難しいこと考えちゃう部分
ぜんぶ取り出して
お風呂に置いておいで
大したことじゃないってこと
よくわかるでしょう
頭の後ろから
ゾクゾクしてきたら
取れてきた証拠
目を ....
月を追いかけて走る列車の窓に、遠く盆地の灯りが瞬く。小さな灯りのひとつひとつに、ことなる色があり、匂いがあり、温度がある。それを列車の中から感じるとることはできない。
車窓を通りすぎる灯りの ....
歴史学者の研究
私はそれを読む
人類が誕生した
同時に空の消滅
空はただそこにあり
誰のものでもないが
人々は所有権を求め
殺戮と破壊 ....
あるいている
みどりのなかを
あるいている
あるいている
かぜをおって
あるいている
あるいている
ひかりのなかを
あるいている
あるいている
あめにうたれて
あるい ....
茶碗の中につがれた
乾燥した お茶の葉
の だし水
海から
山から
やってきて
とことこ 二階に
あげられて
私のものだ
1
朱と愛と火の落ちる沼のあるアルトな丘
産声あると尚禍な月兎on銀貨rbな月を
降る雨と知恵路でのそぞろの葬列で遠ざける
2
火薬が列記したHOTELでは錆びた銀貨が蛾になる
蛾 ....
土くれの上で
ブクブクと肺をうごかして
息を吸う
息を吐く
それから
しらじらとした空気の中で小さくワルツをする
手はこう、角度はこう、小さく、チラチラと、
....
ずいぶんと長い道を歩いてくたびれた靴
{ルビ踵=かかと}を減らした足裏は{ルビ剥=は}がれて
ひと足歩くごとに
割れたつま先は口を開く
結んでも結んでもほどけて引きずる靴ひもは
ざらつ ....
螺旋の風
吹きつける明かり
扉が開いて、あなたが降りていく
螺旋階段の先に繋がる平静を
高い音を響かせて
どん
ノックするドア
いつまでも起き上がらないのは
まだ眠って ....
淡く降る水玉の
淡く降る金平糖の
淡く降る結晶の
冷たさに身を震わせ
口をあけ
思い切り今を泣くんだ
舌に舞い落ちる初雪
生きてる
わたし、まだ生きている
全ての窓から水が溢れ出し、流れている。
交差点
2本目のシグナルへ向かう 水群と、
4本目のシグナルから来た 水棲群(もう、繁茂している)は
光換することなく。
道、 ....
風のない日に
風を探しに行く
吹き始めるところを知りたくって
風に似た音を求めて
ヤブに入り込む
茂みを抜けたらいきなり開けた原っぱに出て
キャンプファイアーで盛り上がる人の輪を見つけ ....
濁流が終わると
うっすらしたものが
膨らむように浮いてきて
「
」
って
言ったわ
ていうか そう言う ....
笑顔の下に透けて見える冬を
お互いに無視して
決して埋まらないものを
埋めてしまわなければなりません
それは大きくて また 愛しい不在を
お互いの 手と言葉と表情だけで
....
海辺に行くと 物足りない
いつも私の中にたゆたっている海の方が
広くてうつくしいので
海辺に行くと
こんなに小さな海では 物足りない
海から帰ると
今日の海が ....
空を見ていた少年が、
昨日口にしたきのこの切れ端を
歯の隙間から取り出した。
対向車線の運転手は、少年の歯の隙間から出てきた
きのこの切れ端を、見つけたのか、
見つけないのか、
自分の ....
サファイヤとラピスラズリ
少女は あかいあかいものを
おずおずと 手に包んでいるしかなかったので
柔らかくなりはじめた 首のあたりに
あおいあおい宝石が 欲しかったのでした。
....
100万年待ったよ
ずっと待ったさ
あまりにも長かった
とてつもなく長かった
待っていたのは何なのか
もう 忘れたよ
いつ忘れたのかも
忘れてしまった
そう 何もかも忘 ....
さよならは
出会い
夕陽の中だ。
勝ち気な瞳
ショートカット
華奢な体
風のように
光のように
純粋が
体操する。
別れてしまうのが悲しいなら
出会ってしまうのが悲しいのかな
別れてしまうのが自然なら
出会ってしまうのが自然なのかな
ふたつに別れた貝殻を重ね合わせて
僕は地面にそっと落とす
....
夜の公園を一人歩く
渇いた靴音が暗闇に響く
だが渇いていたのは靴音だけではない
いつからかなんて覚えちゃいない
随分と前からかもしれないし
つい最近のような気もする
....
夕暮れ時
十年近く行ってない
お気に入りの場所へ行ってみた
昔は三十分もかけて歩いた道も
今では二十分足らずで着いてしまう
この場所から見るこの景色が
どんなものよ ....
自由を磨く
きらきらと輝く
誰にも手が届かない
プリズムのスペクトル
粒子が密室で猫を殺す
確立で消失する一つの扉
倉庫に保管したナイフは
既に蜘蛛が丁重に包装した
使 ....
ふと
襲ってくる
悲しみは
水底のように
穏やかで
疾風のように
激しくて
でも
この命は
守ってく
どうか
ひとすじの勇気を
私に
電線の五線譜に
鳥がうたう音符は
どんな曲を奏でるか
雲と空にはさまれて
どんな曲を奏でるか
街の音は聞こえない
風鳴る空
指先ひとつで崩れゆく
私だけの幻想即興曲
サッカー場には
虹になりそこねたかけらが落ちている。
足も頭もかすりさえしなかった、
何人もが身体をこちらに向けたのに、
とひとつのかけらが嘆く。
飛んでいった方角には誰もいなかった ....
グラスの底の穴からミルクがこぼれている
おさえた手からミルクがこぼれている
立ってる床の穴からミルクがこぼれている
ミルクがこぼれている
それ以上は何と言った ....
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