白い雲がばらけて見えるのは錯覚ではない
夏は終わりを告げず
静かにわたしの前から去っていた
挨拶はしないことにしている
涼やかな朝の前にそらが幾らか高い
いつも薄れていく記憶の中 ....
人ごみをすり抜けるように
時間はあっという間に過ぎて
いつのまにやら
新しい年が来て
君のこと また想う
みぞれまじりの愛のように
流れずに 積もらずに
昨日を追いこしてゆく
....
青い鼓動が聞こえるかい?
そらさないでよ その瞳
海の底の宝箱
この心の夢がある
そいやっ!そいやっ!
冬の寒さをけっとばせ
空も海もとけて青になる
そいやっ!そいやっ!
旅立とうよ ....
薄くなってきたと言われないよう葉っぱを増やす
本気で光合成にチャレンジする
見つめられても赤くならない
暖かくなるまで耐える
3センチくらい伸びる
病気を治す
仲間 ....
あたし何百回も見てきた
大人の汚い部分を
そして次はあたしが汚くなる番
男は白い物を吐き出すけれど
あたしは口から血が混じった異物
止まらない 涙が出てきた
初めて吐いたのはあの人 ....
雪とけが我慢できなくて
とってもカワイイ僕は
とってもカワイイ服を着て
おはようを言いながら出かけていきます
空には雪とけの美しい景色がひろがって
足 ....
夜に眠れないものを見下ろす
ハイウェイのカーブ
自転車の隣にはキリンがいて
見上げるとキリンの後ろには月が浮かんで
何かを告白したくなるけれど
キリンの前では
とても小さい
くりかえした
くりかえした
それで昇った血は体中で冷めていった
闘えという
できないことと
できることが混ざっていて
混沌に私を寝かしつけてしまえばいい
そう何かが足りなくて
何かが食 ....
きょうは
のみこむという漢字の
書き順を わすれてしまった
教室のまど《白い》雪のつらなり
(宿題をわすれたので)
水に浮くような影を
指でなぞってゆく
あしたは ....
壊れて散っていく花瓶に哀悼を
新しい花瓶にいつか枯れる花を
枯れて散っていく花に哀悼を
新しい花をいつか壊れる花瓶に
きみがのこしたもの。なにもないこころ。
いつまでも、あかるいそら。浮遊しつづける水滴。
あめになるまえの奇跡の萌芽。静止した<とき>。
目でみようとしても、耳できこうとしても、
き ....
その暗がりの
垣根の曲がり角
街灯の忘れた、深いところで
新しい
を待ち焦がれ
いつだって、夢に泳ぐ
暮れては明けて
それが僕らに与えられた規則で
夕焼けには耳の奥で
明日が開く ....
過去と未来と現在が
居酒屋の角で語らう
未来さん
ところで昨年はどうでした
過去くん
それは君がよく知っているだろう
いやあ
....
ロックなポスターを剥がして花の絵を飾ったら
深窓の令嬢になれるかしら と考えているタバコ屋の看板娘
小さなガラス窓の奥に座る姿は ある意味「深窓の令嬢」?
ホッとひと息 サンタク ....
ねえ
瞳 すぐに閉じて しまう
悪 い クセ
怖くな んてない
....
美しく
変わりなく
差し迫る
短く
暖かく
おもいで
そして
戦ってたかも
死にながら
今いない
永遠の
小屋で
眠い
眠い
こども
....
お祭りお囃子乗せられて
金魚をすくってみたんです。
金魚ばちにいれてみたら
窮屈そうに泳ぐんです。
じゅぃーっと
見つめあう
「ああいう男に惚れるあなたの気持ちがわから ....
きみは めのおくに ひ ともして
ねがいを かなえるために
ゆらめいて ゆめをみせる
きみのめは
ほのお みつめた あか
きみのめは
つち ふれた ちゃいろ
きみのめは
よ ....
僕は僕でなくなりたい
私はもういない
ただひとつその場所だけは覚えている
きみとかきみらとか
いくら手をのばしても硝子瓶を通してしか触れることはできない
溶けた硝子の腕を通して見つめる僕は
....
金網の上に落ちた
影だけが拾った
空は洗濯物をなびかせる風に運ばれていく
ひとかけの雲が
群青のなか
海を思い出させた
白いシーツがたわんで揺らした影のなか
風穴(ふうけつ)に隠れた兄妹 ....
目覚めに
火照る
不確かな
記憶
何があったの?
心地よい
まどろみの
罪深さ
昨夜の驚愕と
今朝の安らぎ
の裂け目から
....
現実が輪郭を失って虚無へと形を変えた日に
雪が降った
大急ぎで明日に向かわなければ
冷たさを伴った足音が
少しずつ体から色を奪っていく
「色づきすぎた僕らはいらない」
そう ....
窓が暗いからって
ざ
窓が暗いからっつって
ざり
カーテンがにやりと
せせらう花瓶に
砂があたりに
散らばってるからって
う
う
はいずりまわり
....
憧れは
いつまでも
追い続けていたいから
完全な憧れなど
持たないんだ
雪が降る朝
こたつにもぐりこんで
みかんなど食べていると
外で誰かが
“あ”と
こんな寒い朝に
誰だろうと
障子を開けば
雪ともつかぬ
白い梅のつぼみ一つ
“あ”と
ほころび ....
この寒い日を選んで
梅のつぼみが
咲こうとしている
まるで祈りの姿のようで
触れれば儚く解けてしまう
雪のようで
私はここに
立ち尽くしている
白につづく銀と鈍
黄につづく金と土
線は繭にくるまれていて
まるくなり まるくなり
連なりのなか震えている
海と川の鳥たちが
街の橋を
曇の朝を越えてゆく
ふたつの ....
「ことば」が足りない
そう思ったので
「ことば」を
さがしにいきました
小鳥にききました
「小鳥さん小鳥さん
ことばはどこにありますか」
小鳥はすこしうたうと
どこかへ
....
あんた 大殺界よ
餅ばっかり 食べてないで
芋を焼きなさい
絶対ウレルわ
つつみこんで、つつみこんで、
しまいには、わたしを かくしてしまって
わたしの、きたないところ、よわいところ、
もしかしたらすこしはあるかもしれない、
きれいなところ、や うつくしいぶぶん、ま ....
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