何度でもやり直せるとそう思ってた
やり直せないならそれまでの関係
そんな風に簡単に割り切れるほど
私は強い男なんかじゃなく
一方通行のメールも
君のことを思う気持ちさえ
愛には換算出来 ....
葉を重ね
宙に浮かぶ平石を飼う
重みはズンズンと増すが
平石は頭上斜め上にとどまったまま
全体重を僕にたくす
それは背骨に水平に置かれた陸亀の甲羅の
重さと等し ....
{ルビ湖=ウミ}を{ルビ守=モ}るは{ルビ巨=オオ}いなる蛇
山を守るは{ルビ猛=タケ}き山びと
ダイラ坊は山{ルビ跨=マタ}ぎ
{ルビ龍=タツ}は天に踊る
{ルビ言霊=コトダマ}{ルビ幸=サ ....
憂鬱な鳥が若さに飢えて転がる三階
防風林が倒れて久しい今夜の過去に
裁かれることは嫌
雪まみれのやわらかいを脱いでぬいでぬいで
今 分かち合う幻想の氷
冷たくて縫う/つめたくて縫う
濾過さ ....
24番目の駅で
赤いきれいな花を買う
枯れないうちに帰れればいい
ここより、どこかへ
帰れればいい
車窓は空を飛ぶ
すべる、すべる、寝息の上を
寝息に夜が積み重なって
もう、こんな ....
街路は閑散としている。
だが大道芸人は気にしない。
相棒は等身大の人形だ。
マネキンの手足はてんでに動き回る。
オーケストラはなし。音楽は手回しオルガン。
もの悲しい響きは人に ....
私は大腿骨である
私は頸骨である
私は肩胛骨であり鎖骨であり肋骨であり
胸骨であり恥骨である
私は横紋筋と平滑筋である
私は繊維質の束である
私は気嚢であり胃腸であり ....
明け方なのに
わざわざ窓に背を向けて
本を読み続けているのは
なぜかしら
答えてくれなくても
それでも
私はかまわない
愛についてならきっと
あなたでなく
その本でなく
朝 ....
燃えカスの灰にぬれ濡れて告げるおわりよ恋は燃え尽きて身を焼き尽くし燃えカスの灰にぬれ濡れて告げるおわりよ恋に破れた身を粉砕し燃えカスの灰に塗り込めて告げるおわりよ恋は燃え尽き灰に埋もれて左腕を ....
小鳥たちの声で目覚める山小屋
まだ春は浅く
遠い山々は冠雪している
あなたは今日も野鳥保護のために
でかけるという
朝の食卓には
熱いコーヒーとトースト
そして朝露に濡れた ....
食欲の秋
だからといって
食べ過ぎ注意
そんなことしてると
相手の言葉を飲み込んだのにも
気づかない
いや
どう飲みこむのと聞かれても
見つからないのは
覚悟の上であって
....
どこへゆく?そんなに怒に染まった赤い目をして。
どこへゆく?そんな火のような赤い瞳は
誰かを憎んでいるのだろう。
どうした?そんな哀しみに染まった青い目をして。
どうした?そんな海のような ....
私はあなたのためなら、何でもしましょう。
悪魔になれというなら、この羽を黒く染めましょう。
翼を捨てろと言うなら、この羽をすべて
もぎ取りましょう。
あな ....
からんからん頭が鳴るんだろう
夏卵、夏卵
カラン [kraan]
蛇口をひねると水道管の奥で
金具と流水のかなでる耳鳴りのような
凍えた響きが
どこ ....
職場の同僚と{ルビ口喧嘩=くちげんか}して
{ルビ凹=へこ}んでいたハートに{ルビ靄=もや}がかかっていた夜
やり場のない気持を抱えたまま、散歩に出かけた
家を出て、ひとつ目の角を曲がると ....
いつもは乗らない鳥に乗って
いつも挨拶をしていく家をいくつも
通り過ぎる
梟に会いに行くと言ったきり
雀が帰ってこなくなったので
少し怖くなった
こわくなった
引ったくりが多い物 ....
いつまでも、どこまでも・・・
この気持ちかわらない・・・・。
君のこと好きなのに、どうしてこんなに話せない?
君のこと好きなのに、どうしてこんなに遠ざかるの?
君のこと好きなだけ、距離 ....
?
軋む音
水の音
小さな舌の音が来て
流れるように傾きを変え
流れるように消えてゆく
指のひとつひとつに降り来る
泣きそうな笑みの光がある
触れる間もなく消え ....
日常に魔法使いのぴかぴかしたものが落ちてきた
何年も待っている
漆黒の夜空を見ながら
新品の箒を持って飛ぶ
異世界への切符
天井に頭がつきそうなあなたと
どてっ腹に穴のあいた私は
どこか浮かれた心地で手を繋ぎます
やがて日暮れて
子どもたちはそれぞれのミノに潜りはじめる
私たちも
アンゴラのマフラーを身につけま ....
+イントロ
結露した窓にイルミネーションがくもっている
さびしい道を車が通るたびに
天井をヘッドライトが照らしては消えていく
2004-5
新しい年に関わりなく闇は塗 ....
テラス殻 シープを照らす火
水天の逆道 旋毛を紡ぐ糸車
留守のマルスに丸すカレンダーに
火計だ車だ 打弦の一閃
逸した直線が水を飲む蛇
賛句す40時の十字ヶ丘で
オルガンの追うる万顔のくし ....
とり とんだ
おもいたって
くものうえまで
とり はばたいた
どこへいこうか
かんがえながら
とり とびつづけた
きぶんがよくって
どこまでも
と ....
かりから ゆすりせ こまほす めいさい
つづきの まつほに けむりて ゆれゆう
はからい きれづに ちろちろ なみふみ
こすくも ねにつむ くにえの ひほのお
真っ白な雪は
やがて灰色になり
溶けて流れる
それは何色?
山を覆った雪は
所々緑を蘇らせ
溶けて流れる
それは何色?
瞳に映るのは白
脳裏に焼き付くのは銀
....
もっとも純粋な時間が
気温としての灼熱を超えはじめる
すでに熱した魂の最速
澄みきった事実の連続と
広がりつづける夢の持続の中で
胎動する情熱のはじまりは
あるまじき事件として
....
卒業してから明後日で一年目
相変わらず傍にある 未来予想図
「帰ったら又メールするから」
手を繋いで 離した時の一言
電車の中 淋しいけれど
輝き描く未来予想図
また ....
星がね
またたいてるんだ
すごくたくさん
月はななめにまっぷたつに切られ
とろりと卵のとうめい膜を溢れさせていた
まるで夜空は星の呼吸と
その何万光年離れた遠いしゃべり声のにぎやか ....
どんなに寒い夜でも
(霜夜ならばなおさらに)
窓を開けておかねばならない
あおじろい月光のもと
こっそりと育ちゆくものたちを
おれは監視する
明るい蛍光灯をつけておく限り
闇の眷属は絶滅 ....
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