仕掛け箱の中で
アンナはただ寄り付き
刀は錆びた
ポラードの残骸
あそこで燃えているのが
お母さん?
ある寒い冬の日
ひとりが出かけ
そして消える
今日をキャラメルの日と制定します
晴天
ひるがえる白い洗濯物
何気ないラジオ放送から始まったキャラメルの日は
全国の老若男女を巻き込み
いまだかつてない展開をみせた
神棚には全てキャラ ....
むせ返る 熱帯のような渋谷の夜に、
美しいクラゲが浮かぶ。
透明で ひんやりした 水底のような夜の闇に、幾つもの、
ネオンの色を帯びた 美しいクラゲが浮かぶ。
僕はと言えば、緩めたネク ....
11時50分きっかりに
私は事務所を出て
お弁当を買いに出かけます。
12時になってからではだめです。
混雑するから、いけないのです。
今日は、チンジャオロース弁当が食べたいです ....
僕は鳥と冒険に出た
初めてのところ
知らないところ
わからないことに
こわいこと
僕は鳥と冒険をした
最後の冒険
鳥は羽ばたいた
僕は銃を構えて
狙いを定める
銃声が響くけど
....
穏やかな顔を探しに
小春日和の古い児童科学館へ
ふうせんヒコーキを作ってみようか
と言ったのが聞こえたのか
エプロンを着た還暦過ぎのボランティアは
当店では
ふんわりロケ ....
アウトロー アウトロー
かっこいいよ アウトロー
空も飛べるし 海も泳げる
アウトローは何でもできる
車も電車もいらないよ
国境だって飛び越える
ミサイル掴んで抱き枕
地雷を踏ん ....
なりゆきで くちづけて
たわむれに だきしめて
とりあえず むすばれて
なんとなく うとましく
しかたなく うちすてて
きまぐれに おもいだし
すこしだけ かなしん ....
毛むくじゃらの腹をした雨雲
雨のハープを光らせ
シトシト
静けさの幕につつまれたこの部屋で
風をうけた花が揺らいで匂うように
ストーブが笑顔をもらす
暖かさが
君のぬくもりが
豊かで穏 ....
うじ
うじなる うじう じい
じう
いじうる じうそうず
うずたく たけち うずなれば
うてどう てどう おうずなり
えづ
えづおう えう えおう
おうど のうえう ....
人ひとり
やっと通れる狭い森の道で
ひらひらと
枯葉が舞っている
ひらひらと
枯葉が落ちている
冷たくなり始めた風に押し流されて
ひらひらと
枯葉が舞うのは当然のこと
ひらひらと ....
夏のかかとは海を渡る
渡って向こう側の大陸へとたどりつく
潮くさいにおいに魚どもも逃げ出し
伸びる砂浜ほどの清潔さを持たない
夏のかかとは山を渡る
渡って峰から峰へと踏み越える
傲慢な ....
何も無かった
何も出来なかった
だから腕を切ったんだ
夕暮れの図書館で
あなたは時間を忘れて頬杖をついていましたね
わたしは夕焼けに見惚れるふりをして
ずっとあなたを待っていたのですよ
あなたがわたしを思い出すまで
....
旅行かばんを片付ける
今頃になって やっと
ひとつずつに思い出が
ぎっしり 詰まっていて
レシートさえも捨てられない
確実にふたりが一緒にいた時間だから
あの時のあの匂いが
マフ ....
もう
すっかり冷めてしまおう
コーヒーポットが
かたかた笑う
もう
すっかり冷めてしまおう
何もなかった と
信じていよう
何も感じない
わたしになろう
どこにも行かな ....
白い 白い 白い
向い合ってない 十分に機能できない場所に放置された
バスケットボールリングの
校庭の小学校
垂れ下がるネットはなくて 空洞のわ ....
僕には、白く美しい翼はないけれど、
僕には、良いトコロなど一つもないけれど、
あなたを守りたいのです。
僕には、あなたを喜ばせることは
できないけれど、
あなたの ....
言葉には1つ1つ魂がある。
誰もがカンタンに思っている言葉には、
人をキズつけることも、喜ばせることも、
哀しませることも、殺すこともできてしまう。
「死ね。」の一言に、大きなキズが心にできる ....
気付きもしなかった。
こんなにも空が変わらずに流れていたこと
雲は世界をみまもっていたこと
時が流れても、なにひとつ変わっていなかったこと
永遠を信じられるくらいのうつ ....
お茶漬け一杯!と叫んだら
かわいいおねいちゃんが現れた
僕はお茶漬けを頼んだのに、と思って
悪いけど部屋の隅に座ってもらった
気を取り直して
お茶漬け一杯!と叫んだら
天井から札束が降 ....
ごめん
僕は君を裏切り 君を失ってしまった
謝ればすむことではないとわかっている
でも まだ君のことが忘れずにいるよ
ごめん
忘れられないから
まだ 君の事スキでいてもいいです ....
「奥さん」
と呼ばれて振り向いた
そこにはオウムがいた
オウムはオウムスタンドに
鎖で繋がれて
にこにこ笑っている
「なあに」
とわたしは答える
オウムは首をかしげ
「こんにちは」
....
リンダ お前は顔が小さいな
リンダ お前は顔が小さいな…
白いラバァソゥルでこの街を闊歩
成人して踏み出すその感動をもう一歩
思わず進む煙草 合法喫煙もう一本
ってな具合で進んでく変わら ....
おそらく兄だ
拳銃がかくしてあった
モデルガンじゃない
重み 鈍色
ライラックピンクのスカートに押し込んだ
まずは倉庫だ
こんな時は倉庫
死ぬのか
あほか
こんなときに ....
ジニー馬鹿馬鹿しいほど簡単に
こんなところ捨ててしまおう
ジニー笑い転げているうちは
世界に光なんて射しやしない
人の言い草ばかりを気にする輩と
共に笑いあう ....
夕焼けのピンクと朝焼けの黄色を
サンドイッチする
日常は素早く私をすり抜けてく
また置いてかれる
また残されてしまう
隙間みたいになって
いつも誰からも見えない場所で
きっと私は斜め ....
君の心は小さな舟さ
いつも揺れているんだ
悲しみの波に
喜びの波に
夜は静か
海は凪いで
眠りの中で
そっと
悲しいことや
嬉しいことを思い出すのさ
あなたはたぶん
わたしがシアワセと感じる指先や
透明になれるほんのすこしの暗号を
ちゃんと知っていて
いつだって手をひいて
この思慮深い森の出口につづく
複雑な線をといて
近道へ、
近 ....
たつみの腹の中ですごいことが起こっている
両側から細胞が増えてきていて
まさに 今 真ん中でつながろうとしている
たつみは意識していない
勝手に身体の中のタンパク質だとか酵素だとか
DN ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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