僕は夜
時々口にする 過去を
一人 同じ 机の上で
思うこともなく 海に
立っている この 部屋で
風のにおいがする、花の音がする。逃げてゆく春の背だ。
だれかをこころの底から愛したことがあったかどうか、ふと、八重桜のうすひとひらに触れそうにして胸苦しくなるんです。あなたもです、私もです、お互 ....
「にげる」
なにものからも逃げたものが
なに食わぬ顔でなにもしないでいる
すると
なにものをもにがしたものが現れて
なに食わぬ顔でいるものの所在を
不明瞭にしてしまう
なに食わぬ顔で ....
日がな一日
謎は謎として在り続け
私は五感の縛りに沈む
思いは鬼火のように揺動し
逃れる的を掠めていく
現象する本質を
律動する思考を
掴みかけては取り逃し
夢の底で溺れている
予感 ....
一月は行く 二月は逃げる 三月は去る
四月は 死ぬ
だからそれまで
いっしょうけんめい生きようね
いっしょうけんめい 行って逃げて去って
たらふくおもちを食べて
お年玉でい ....
低空飛行で鈍足を抜かす
迷路を生んで
狭き未知に導かれる
無くした鍵が又
私を窓から出さない風だ
囁きを逃す舞と
夢だった 昨日増やしたちゃばしらが、
今だった 烏に啄まれ、
....
明日までに今日は終わらせる
明日までに酷いことはやめる
明日までに冷たいものを飲む
ストーン・フロム・ラジオ
ストーン・フロム・ラジオ
ストーン・フロム・ラジオ
石の、石の、石の生きた ....
ひとひらの火が
春の空虚を舞う
それは魚座の一番奥の扉から
あらわれたもの
ほほえんですぎてゆくかすかなもの
霧のなかで河を渡るひとよ
その美しい疲れに
解き放たれた花びらが
....
まるめろの樹皮は
水を考えている
夜にそれは泳ぎ疲れてしまうので
却って
月暈はあかるいのだ
蜘蛛が垂れてくる
そのとまる処にみずうみの{ルビ膚=はだえ}
甘露酌み交わすゴリラ
....
時間がやって来て通り過ぎていく
その絶え間ない繰り返し
川にたとえられる筈だな
その川の水面に筏浮かべて
放心してた
筏を組んだ木は
川原に打ち上げられて干からびてたもの
水を得 ....
あたたかい日には
春の歌が口ずさまれる
恋や愛には光が降り注ぎ
出会いや別れには桜が降り注ぐ
ここから離れたい
それでも離れたくない
いつしか
光は嘘や矛盾さえも包み込み
桜は過去 ....
ひとおもいに
ひとしきりながした
ひとよのなみだを
ひとみにやどし
ひとりだと
ひとたまりもない
ひとのよを
ひとりの
ひととして
ひとつのしに
いきる
二〇一五年十三月一日 「芸術は自己表現はない」
自己の表現と、自己表現は違う。2015年9月29日のメモ「いまだに芸術を自己表現だと思っている連中がいる。きょう、職場で哲学の先生たちがお話 ....
遅れて歩いてくる足音につい気後れがして
わたしは膝をついたまま下向きに歩いて行く
自転には追いつけない針を進める (
) 氷の幕を滑り落ちる 人鳥
乾いた靴の底を ....
連綿と続く人生の
響きの中に目覚めていて
この生の端緒と終点が
螺旋を成し繋がっていくのを
底の底で見つめている
それは焼け野原に咲く真っ赤な薔薇
何処にも行けないと知っていて
静か ....
反転した
薄暗い影の
なかに
取り込まれて
居た
なんだったかな
何処だったかな
うちゅうの窪みに
休らって
然るべき場所に確保され
受け留められて
ふわりと明るみ目覚めた
午 ....
透き通った世界の境界には、透明な獣がいて、澄んだ夜を吠えている。明け方の明星を夢みて、夜明けの明けない空に遠吠えをする。透明な獣が夜空を嘆く時、そこには無限の連なりと重なりがあって、透明な獣を優しく ....
……けだもの、というか、透明な鳥めいた幻がこんな物を落としていったの。
「自由を選び取ることにそれほどの困難は伴わない。それは緩やかな坂道を登っていくようなもの。腰を下ろしたいところで腰を下ろ ....
熱鉄を逆さに飲んで
それでも表現したい事があるから
私は生きて
詩を書き続けているんだ
哀しみよ
退散せよ
苦しみよ
お前の喉笛を噛み千切ってやる
喜びよ
我が胸に燃え上がれ
いつ ....
夜になれば大勢で輪を作り
キャンプファイヤーを行う
燃え盛る炎を見つめて
ネガティブなものが身体から抜け
身軽になった自分に気づく
炎を見つめているだけで
気持ちが高ぶって普段の自 ....
とちゅう、
夢があった
道端には
夢が咲いていた
そのあまい匂いの中で
女や、
またべつの女と
いくども寄り道をした
険しい道もあった
転がったオートバイと
鮮血を敷いた少年の死体 ....
うちのめされて沈んでゆくこと
笑顔で泣くことを
進化というならば
理科などは信じられないね
そうだよ
きみは菌じゃなくて
真夜中の蒸し暑さや清潔な水をのみ干して ....
奇妙な三角関係が続いている
愛されたい自分と愛したい自分
互いに譲らないし干渉もしない
向かい合ったままで、そして
もう一人が居ない
お茶はお代わりの分まで用意してある
傷付ける言葉ももち ....
最近フェイスブックに登録して詩歌のグループに三つ参加した
そこに投稿すると反応がすこぶる良い
フォーラムでは到底味わえない感動がダイレクトに伝わってくる
だったらここへは来ないでって
言わ ....
非常に残念なお知らせです
自称詩人が嫌いで
自称詩人を殲滅することに
その生涯を捧げてきた
花形新次さんですが
先月28日に
検査を受けた結果
HbA1cの値が6.8から5.2に
下が ....
....
ことばは、はっした時点で幻になる。
よくも悪くも。
ね、みみをもつってそういうことだよ。
幻のみみは幻を受けとれる。
昔、にんげんのみみがとても好きな王様がいて、
その王様は ....
*
ブルームーンの流れる河は、あなたのポケットのなか 粉末ジュースを呑みすぎた子供時代のような夜がそっと手をふって花になる朝 韻頭を失った詩がどこまでも誘うからか、スカートが皮膚 ....
こころは
小雨あとの
路傍の石のように
こころは
鼓動もせず
虹を見てなをふるえず
明後日のほうばかりを
らいごうらいごうと
ずっと眺めてる
終らない話へ ....
未来
VS
現在
願望
VS
現実
惰性
VS
怠情
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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