今日は愛の溶けやすい日だった
だから君は
私の熱いコーヒーを
零して笑ってたんだね
私の服を汚したけど
笑ってたんだね。
出かけ際にためらう
勇者のごとき果敢さで
飛び出すんだ
油断してはならない
同じに見えていつもと違う
道は選んだ方がいい
傘をさせばふらつく
たしかなバランスが必要
こけないよ ....
忘れ ないよ。
こ の 背 中 が 錆 び 付 い て、
こ の 爪 が 干 乾 び て も。
10月の5時に飲む カルピスみたいな
君の まなざし 心臓の音
....
透明になったように力も無く揺れる
少しの言葉遊びが途方も無く面白い
面白いこと
幸せなこと
何一つ無かったようなそんな顔をして
夜の街で人を潰す
ごみを漁るノラには優しく
犬のように ....
好むところのものは人それぞれ
とにかく芋虫を愛でることにおいて人後に落ちない姫君あれば 一方
天守閣から身を乗り出し
城下の賑わいに消え去るまでは、ずーっと
虹を飽かず倦まず眺めつづけてい ....
オレンジ色に染まってゆく
君の横顔を僕は隣りで見ている。
ただ、それだけのことが嬉しくてたまらない。
自分のとなりに誰かいる喜び、
誰かのぬくもりを感じられるだけで、
こんなに幸せだったんだ ....
はぶらしをもってきて
といったはずなのに
あなたがもってきたのは
はらぶしだった
おなかにいるぶし
とてもちっちゃくて
おい、きたろう
とかんだかいこえをだした
はぶら ....
なりきりの群れに、
溺れてるのよと、
勘違いして、
ペンを、
宝物みたいに握る、
高校の頃だった。
まるで濁点はあたしにとってタブーだ。
この瞬間詩とかかけ離れて ....
春になれば
全てがやさしく物音をたてる
物音は
ところどころにできた透き間を埋める
わたしは幾度となく
春の傾斜に耳を傾けてきた
わたしの骨は
せせらぎで作られている
ころがり ....
地球が転がるのに追いつくよう
わたしはすべり台をつるり
指が焦げるスピード
わたしは銀になる
空気を回して春になるから
わたしは空と呼吸
道が氾濫してるから船を出すわ
わたしはボタンを押 ....
始まりの声に耳をすませば
それは静かでも力強いことに気づく
あなたは
不確かな未来を希望にからめて
堅く結んだ約束を口ずさむ
こぼれたいくつかは落下して砕け散っても
受け止めたいく ....
みずいろであります
蛇使いの瞳は
右に少女
左に少年を
イタダ・イテいるのです
春の午後ですから
お湯が沸くのも早いでしょう
ね
森の熊さん
その赤いバッグ
誰のもので ....
夜は暗い
夜は寒い
いまこの荒野を
この時間にしか在ることが出来ない騎士が
ひとりゆく
彼は自らの馬を失くした
それは五百年前のこと
彼は自らの体を失くした
それは五百年前のこと
い ....
季節の名を呼ぶな。白紙のような、はじまりのような、実際にはでたらめの
地誌。そんな緯度にバビロンは無いぞ。想像上の怪物、あなた。私はすぐに忘
れてしまう、砂粒のようで、出かけようとしている、広が ....
遠い日の夜
私が目を覚ますと
家には誰もいませんでした。
このとき私のなかで青い虫が鳴きました。
(きいきい)
さらに遠いむかし
最後の氷河期が
始まろうとする夜
私は猿で ....
汗を出したおかげか、
底辺だった体調がゆるゆると浮上してきたようです。
時計を見ると、今日がはじまったばかりです。
枕元のペットボトルに手を伸ばすと、小さな土鍋が、そばにことりと添えられていまし ....
僕の心配は
むしろその力強い握手
何を込めて
支えるつもりがバカを繰り返す
遺伝子プール揺蕩う
オリジナルじゃない僕ら
サブリミナルなジャマイカンで
これじゃイカンと空元気
....
どなたか、私にジャージを買ってください。
日常的に階段オチだったり階段オチじゃなかったりしているのです、お母様。
キング・オブ・インリン・オブ・ジョイトイってのはナベツネの辛口コメントでした。
....
こんなにも
ひろびろと
あおいかぜのなかで
ぼくらは
とりになれない
だから
くもよ
ぼくらは
こうしてねころんで
かぜをつるのだ
そらのしずくが
ふたつ
いただきにさ ....
水を囲んで立つ光
向こう側の無い光
花をくわえたけだものたち
濡れた足跡に浮かぶむらさき
一瞬の音の通り道
色の点の沈む先
にじみほどける滴のひろがり
ひとつだけしかない ....
すべりだいの滑り方を 次第に忘れていった
ブランコのこぎ方を 次第に忘れていった
こんな大人になら
私は ならなくてもよかった
方程式の解き方を覚えた
難しい漢字だって読める
でも
....
冬の夜 外で光る 幾つかの線香花火
君は僕の名前を呼ぶ 消えかけた線香花火
だけど僕には君の名前がワカンナイ(ワカンナイ♪)
強面のお兄さん(ライアン)はタンクトップな猫背で
線香花火を手 ....
とても綺麗な歌だと思った
ヘッドフォンから流れるソレは
真夜中の闇に溶けていくけど
その歌の“愛してる”は
とても切なく響いたから
明日の朝、天気が雨でも
“愛してる”
うん、悪くな ....
ぼくの後頭部、
ふたつに開き、
小さな観音様。
大きな観音様。
時折、扉をひらいては、
小さな観音様、
大きな観音様、
小さな観音様、
大きな、大きな観音様。
....
よるねていると
心配になります
この世界の
どこかには
黒い塔があって
もう ぐらぐらと
激しくゆれながら
うおーうおー と
何かを警告しているような
気がして
よくあることです
私がどこにいて、あなたが何処にいるのか
二人はもう戻れないことだけを知っています
そうして見知らぬ空を見る
一緒に 離れているこの地で
....
南の野原は
みんなあかるく
はやいのです
日と風に
ほされる草たちは
わたしの訪れに
あいさつしますし
ほらあの
草むらから
何かがとうらいするよ と
日と風が
さあ ....
朝あなたをドアの外に見送って
あなたの「{ルビA=おにんぎょうさん}」は終わりです
すぐにアリバイ作り
愛しのあの人にお電話して適当な愛を吐いて
あなたが帰ってきて{ルビA=おにんぎょうさ ....
空を見上げながらぼーっとしてると
バカ男って美味しそうだね
ってよく言われる
試しに手の甲を舐めてみる
何だかビミョーにしょっぱい
空の味は
こんなんじゃないと思うけどなあ
....
戒厳令の布かれた残暑
透きとおっていく言葉の
飛沫のように
あなたは白く皮膚の薄い手で
一すじの光を木箱に閉じ込めた
二人の椅子に
二人の卓上に
二人のナイフに
あ ....
5743 5744 5745 5746 5747 5748 5749 5750 5751 5752 5753 5754 5755 5756 5757 5758 5759 5760 5761 5762 5763 5764 5765 5766 5767 5768 5769 5770 5771 5772 5773 5774 5775 5776 5777 5778 5779 5780 5781 5782 5783
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