おとのとどかぬさめたよる
はるかかなたにみかづきありて
こくうにうかぶわたしはなにか
きしみにくすんだあたりはやみよ
そらからにじむひかりはあわく
なみだのようにあめがふ ....
言葉が勝手に届けられる
いろんな人に言った言葉が
切手も貼ってないのに
送信ボタンを押したわけでもないのに
人から人へと
少しずつ変化しながら
伝言ゲームのように
飛んでいく
....
1
こころ
ころころ
ねずみのあなへ
ぺたぺたついた
うさぎもち
つきにならべて
おひとつどうぞ
さるかにころん
ひとやすみ
2
あしたわたそか
わたしかあしか
....
君のことがいつもいつも心配です
君はいつも強がって笑ってみせるから
余計に余計に心配になるお母さんです
保育園での出来事を
詳しくお話できるようになった君
君は何も考えずありのままを ....
世界の半分は美しさや笑顔でできているんだけど
あとの半分はお前でできているんだぜ
その半分の世界では笑顔で居る必要なんてないし
美しい必要もない
正しさに脅かされることのない日々
監視さ ....
血のつながりよりも
言葉のつながりが
より強い絆へとつながっていく
風に乗った紙飛行機は
いつの間にか
水溜りの上
行ってしまった風に
敬礼をする
静かに吹き抜ける風とは逆に
鼓動は高鳴るばかりだよ
かわして去ってゆくキミみたい
遠くで泣いていても私にはわかるから
そっとそこから出ておいで
....
傷つくことを
知ってしまったことに
子供にはなれないと
笑ってしまったことに
夢で見た一角獣が
死んでいたことに
美しい教会の高い声に
もうあえないことに
そういう夜に
眠った怠 ....
瞬間前 の自分に
いつも恋をしていた
それは叶わぬ片想い
まるで
すり抜けていく砂が
いとおしいよう
海の底の火のような
風を花を歩むとき
わたしの横をすぎるひとが
空を指しては歌いはじめる
異なる時間が沈む草地に
生まれておいで 生まれておいでと
解けのこる雪 ....
はじめまして
ぼくは怪物
薄暗い部屋の中うずくまって
スナック菓子の油にまみれた指先で
コンピュータのキーボードを叩く
退屈な怪物さ
退屈だよ
いつも
ずっと
生まれたときか ....
もしもーし
留守番電話センターにおつなぎします
発信音の後に20秒以内でメッセージをどうぞ
なんだ留守電かよ
ピー
あ
もしもし
虹っていう字は
なんで虫偏なのか
わかったら教えてく ....
きょうからぼくはうんちなのだ。
ゆうべかあさんががんばってくれたのだ。
うまれたてのできたての、ほやほやほやがいなのだ。
うん子はぼくのことをみじゅくだっていうけれど。
そうい ....
特別な色のない 夜が
麗らかに 舞っている
二つの 肺は
非対称を 否定するように
静かに 揺らぐ
これは流線形の パラドックス
恥じらいは 甘い息
幾 ....
それだけでもええと思うんよ。
技巧とか美学とか思い入れとか、
そんなんこべり付いたうんこちゃんやと思うんよ。
みんなながしてしもたらええねん。
こうやとか、
ああやとか、
....
海と陸をつなぐように
あなたは海岸線を歩いている
砂浜で波とたわむれる
あなたを見失ってしまいそうで
急いでかけよった
僕の砂まみれの顔を笑っている
あなたの白をたどれば
その薄紅色 ....
踊ります
夜に住む影のその柔らかなライン
生活の歩き疲れた縁取りを
可能ならば手を取り合って
繋がり合うつま先を
ほんの一瞬の隙間で避け合いながら
過ぎれば、朝 ....
ひとつ ひっそり咲いた恋
ふたつ 経(ふ)る間に熱を帯び
みっつ 見果てぬ宵の情事(ゆめ)
今尚 口に 数え歌
水面(みなも)に一つ 涙つぶ
今更 口に 数え歌
冷たき月も ....
肌の匂いが移るほど近くで聞いた あの言葉は
今はもう、遠い過去(むかし)の記憶
あの日と同じ場所に立ち尽くしても
戻らない あの後ろ姿
最後のメールから 季節が三度巡った今でも ....
世界の優しさを浴びて
ことばで光合成する
前頭葉の発芽
それを
できるだけ
大きく
ひろげる
光が射すほうへ
できるだけ
大きく
ひろげる
開花する瞳
....
ふらふらと
さまようのか
群集よ
醒めている目を閉じて
開いている口を噤んで
ふらふらと
朝から 夕へ
夕から 夜へと
たださまようのか
群集よ
君たちはまぼろし
まぼろしの ....
ぼくは
恋を
失ったわけじゃないのに、
この痛みは
失恋と表現される。
あなたが
おにだから
ここにかくれたのに
みつけてくれなきゃ
いみがない。
どうしてこんなところを指定したのかと不審におもいながら
おごそかにアダルトグッズを物色する客どもにまぎれていた
もうじき目じるしの赤いバラを尻に挿した組織の男がやってくる
そいつになにくわぬ顔で ....
だけど君は駆けていったんだ
思い出の丘を、雲の影が滑る
丘の緑はかわることなく風に揺れ、
遥か彼方に、夏の海を臨んでいる
ごらん、あの細い坂道に
僕ら ....
木漏れ日を集めて羽織って一眠り
こんこんここん
こん
ここん
きつつきの木こりさん
心地よい音
ありがとう
見上げれば緑の空
茶色の絨毯
こんこんここん
こん
....
わたしの前から
あなたが立ち去った
その瞬間、
わずかな風が生じる
わずか、だ
わたし自身が感じるか感じないかくらいの
本当に微かな風
しかしその何とも言えない悲壮感
わたしは ....
季節の変わり目の
寒さから暖かさへと
暖かさから寒さへと
吹き抜ける風
ほてった体の熱を冷まし
冷えきった体にぬくもりを
心地好く運ぶ
猛スピードで駆け抜ける時間の中で
この風 ....
みずきは葉ばかりになり
新書は緑の香を帯びて
檸檬は哀色に光る
昼の通りは錯覚を落とし続ける
櫻の下から 流れるとも浮き出るともつかない声が
絶えず星に向かってい ....
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