-きいろいろ
「パパは?」
と、パジャマ姿の君が聞く。
「お仕事行ったよ」
と、答えると
「じゃあ きょうは かめんライダーやれへんねや」
と、よくわからないことを君は言う。
だ ....
詩唄は
私の心を写す
君と初めて会った日
初めて詩唄を創った
君と二回目に会った日
二回目の詩唄を創った
君会えなかった日
寂しい詩唄を創った
君と久しぶりに会った日
....
(いいちこを呑む夏の夕暮れ
人生はとてもぼんやり過ぎて
私は詩を書いていたりする)
あれは遠いせいしゅん
わたしはわたしに呼びかけたりした
美しかったりした
あれは遠いせいしゅん
....
幸か不幸か
私(イレモノ)は
私(ニセモノ)で
すでに恥じらっていたのです
排水溝を巡って
夢食虫の甘い汁を啜って
情夜と誤解と固形物の反復に
そろそろ飽きていたのです
あ ....
あたしがもうあたしじゃないと
知ったのは昨日の事だった
「私ハ誰デスカ」
君が好きだって
何回言ったか覚えてるかしらね
でもきっと あたし
君のこと ....
三日月にキッスしたいの
だけどそれはダメなの
夢ではきっと簡単に叶う願い事
夜な夜な話かけるの
それとも無視してるの?
両手を伸ばせば届きそうな気がしたのに
クッキーモンスターは月 ....
祝福せよ
鼓動を そして地に這う命を
芽吹きを讃え 手を空に
誕生を知れ
春色に彩られたうつくしいものなどは要らぬ
ただ 足元に蠢く無数の命を見よ
救い上げ
そして泣け ....
湿った夜の空気の中を
飛び回る夏の虫が疎ましい
希望も絶望もないのに
月明かりが仄明るくて疎ましい
波音のひとつもない
此所が海辺だったらいいのに
そしたらきっと泣けるのに
ひと ....
水色の影を落とす
電信柱の
間を縫って
歩く
一歩前進ニ歩後退
赤く染まった
電信柱の
影を拾っては
投げ
歩く
一歩前進一歩後退
白く輝く
一番星の
....
目を瞑って
蒼い風に息を吸い込む
星の降る楽譜を聴いて
世界に一人しかいない私
君は空のゆりかごに揺られ
安らかに夢を見る魂
魂は青くゆらめき
肉体に宿るけど
この魂は私のものじゃ ....
まるで音符が吸い込まれるように―。事実、その場末の酒場で
指を走らすピアニストの鍵盤からは、音符が飛び出して
少年が手にしていた小さな壜、砂時計の形をしたそれに閉じ込められる。
テーブル ....
硝子の車輪
木のからだ
眠るものの目
すぎゆく羅紗
散る花と花
車輪の内に
まわる一音
虹彩の舟
陽にあせた窓枠に幾つか浮かぶ
硝子の球の表面には
消えてしまっ ....
1年後
2年後
自分が何をやっているかはわからない
けど
10年後
20年後
の自分が
何をやっているのかもうすでに
決まっている
そんな
他人―と言っても親だが―に敷かれてし ....
目印が欲しくて
この白い足首に巻きつけた
アンクレットはなかなか千切れない
輪郭をおぼえるほど
見つめ続けたつぶら
次にすることが分かるほど
繰り返した方法
....
私の腋が臭いのは
あなたのせいじゃないのよ
あなたの腋が臭いのは
私のせいじゃないのよ
ねえ、
そうでしょ、
そうでしょ
足の形がいびつなことだって
うっすら頭がはげている ....
胎内のように温い日
洗濯に適した風
入学式は早まりも遅れもせず
集合写真は正面から撮影され
ただ
「おめでとう」も「ありがとう」も使われなかった
一年生がクレヨンで絵を描かされるの ....
そらのなかで 出逢ったり離れたり
丸めたり 広げたり
うたったり 黙ったり している
わたしらは不思議とそれを受け入れて
生きていたりする
生きていたり 死んでみたり とても
鮮やかに わ ....
淡い色の
薄絹の
蕾の、開くのと
同じ音の
朝が開いて
アスファルトの
日向には、金の時が
日陰には、銀の時が
満ちて
ああ
もう
これ以上幸福には
....
まるで不確かな曲線にもたれて
もくもくと広がる宇宙を見ていた
そこでは揺れる振子のように
人々の孤独が行ったり来たりしていた
けれどよく見るとそれは人々の孤独ではなく
僕自身 ....
僕たちには 忘れてはいけない罪があるのでしょう
だから 苦しみ 悲しみ 涙しながら生きてゆくのでしょう
あの子は立ち上がり スカートの砂をはらい落とした
そして僕の世界、青空、心の中から消え ....
こちら水飴通り178番地
早朝 午前5時
車も人も通りません
風も想いも通りません
空は快晴 雨降りの自分に問いかけた言葉
誰かのため ....
0
プラズマ
プリズム
スコープの内側
気を失いそうなくらいに
星空だけがキレイだった
1
キラキラと一本に光をうける溝のなかをビー玉が転がっていく
....
世間はゴールデンウィークだけど
大人になった僕にはさほど関係ない
学生はいいなって思うけれど
大人になった今も良い
大人になった今でも 人に振り回されている自分がいる
それに抵抗する ....
初夏の夜、首が痛くなるほどに
高い空を見上げて、
あれがかんむり座だよと、
いつかそう教えたのに、
あなたは忘れてしまった。
七つの星でできた王冠を、
あっさりと投げて捨て ....
どうしようもない高層ビルが砂煙あげて物静かに崩壊していった。それはいつだったか、たぶん去年の五月のことだ。もう終わってしまったゲーム盤の上で人々は右往左往していた。怒鳴り散らしていた頼りがいのある審判 ....
猫が空風の空き地を歩いている。空耳。夕暮れのネックレスはもうすっかりラピスラズリの感触だ。味わったはずのコーヒーの苦みは、いまやどこにいってしまったのだろう? 透明な連鎖。青ざめたトルソが、臍のあたり ....
あの人の
大きな手の
やさしいぬくもり
誰かわたしに
届けてください
それは
心の風邪の特効薬
コンビニ店員の手を握り締めて
愛を語ろうとしたけどダメだったんだ
あの子は、袋の中身を知っていたかもしれないし
カップラーメンほどの栄養価でしかない僕のエナジーを
あまり良くは思えなかった ....
布団の中の暗闇世界
ひとりべやです
いいでしょう
懐中電灯とあまいお菓子を持って
子供なら雷からおへそを守る
大人ならむふふ
シェルターだ
夜になったら明日戦う
戦士達をやわらかく包み ....
壁にぴったり耳をつけ
隣の声を耳にする
一人暮らしって寂しいんです
ぬりかべであればいいのに
きっと耳をあてたら
うひゃひゃって
ぬりかべを欲する前に欲すべきことは
化粧落としと一緒にく ....
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