空の青が眩し過ぎて
つい瞳を閉じてしまう
そんな風にしていつも
小さな幸せを見逃してきた
あの日の君の心さえ
信じることが出来なくて
差し伸べられた手を振り払い
今ではもう届かない場 ....
わたしは、どこへも行きませんよ
野暮だねえ
朝に咲かない
朝顔だなんて
うわごとを言って
境で眠る
あなた
日はもう
正午をまわり
ひたひたと傾いてゆく
いさぎよい
小鳥 ....
いけないかしら
なにもかもを言ってしまう
ということは。
ポツリ ポツリポツリと雨が
じめんでひとりごと
どこからくるのか
しびれたあたまに すきま風
雲は虚空で身を焼いて
あの子のこ ....
鏡台のまえに座り
紅をひく
雨音が
静かにへやを満たす
なにをするでもなし窓の外へ目をやる
何億年もの上空で
移ろうおもいが重さをもって降ってくる。
そう何かで読んだことがある
こ ....
日曜の朝のイメージは白
だったのは子ども時代の名残
めざめるとそこかしこに
ラメみたいに散る朝陽
日曜日だけは
がっこうの一時間めのじかんに
テレビアニメをやっていて
だから ....
仕舞い込んだ紅茶を
いれ直して
今年はじめて来襲する
十一月の風雨に
備える
深夜十時に
飼い犬が眠りから覚め
近寄ってきた日曜日に向かって
吼える
悪夢から目覚めたように
....
雨は嫌いだ
なんてうそぶきながら
ちいさな人らが踊り始める
あかやあおやきいろやみどりの
ちいさな傘をくるくる回して
水溜りに波紋をつくる
ステップ ターン ステップ
ちいさな人らの ....
わたしの頬に触れる祖父のしわがれた手
頭をさげている父、恥ずかしげな母
小さな炬燵で
談笑する両親と祖父母
モノクロテレビの前で遊ぶ、姉とわたし
僅かにあたたまる部屋の温度
次第に想い出さ ....
改04.05.16
原爆が落ちていらい
腹が立ってならない
土の色をした指が嘆く
野菜クズを畠に蒔いてヒマをつぶす晩秋
巫山戯 ....
漆黒の空の下
両サイドをオレンジに染めて
それは疾走する
何を乗せて
何を求めて
やがて
地平線の向こうに
同化して
見えなくなったとき
それはあるのか
森の影に星が沈み
....
詩は、読者に読まれるまで状態が決定していないという
駄作から傑作までの幅は作者によって大小するものの
素晴らしい詩であるかどうかは読者に依存する
(「調弦理論」や「 SM理論」も参照のこと)
....
カギっ子を見た
21世紀のこの時代に
まだカギをクビからぶら下げているんだな
って、感心する一方で
とてもなつかしい記憶がよみがえった
かく言う僕もカギっ子だった
両親が共 ....
わかりあえない
という
隙き間を
麻痺させるために
キスを する
まぶたを閉じるのは
酔いしれるためでなく
誰かを
明確に思い出すため
ある種の昆虫は
だ液と漆 ....
囲みを破って
無体な輩が
やって来るので
怖くなり
横丁に逃げた
横丁は
猿の群に占拠され
ご隠居さんは
ズダズダに引き裂かれ
食われて ....
自分の心の強さは
人並み以上のものだと
ずっと過信していたこと
笑顔であなたを見送った後は
すべてを思い出にかえて
元気に生きていけるはずだと
強引に思いこんでいたこと
わたしと ....
コーヒーは基本的に嫌いだと友達に言って笑われた事がある。
確かにコーヒーを飲みながらでは少し説得力に欠けたかも知れない。
炒り立てのコーヒー豆の香しい香りを嗅ぎながら
あの黒く苦い液体に口をつけ ....
国語は嫌いでした。
算数は嫌いでした。
さりとて体育は苦手でした。
モテナイ君でした。
9人兄弟の末っ子で、中卒でした。
情けなくてある日つい白状してしまいました ....
東京武蔵野にある井の頭公園
アルバイト帰りの夕暮れに
二人でいろいろ話したね
「そんな考え方でいいのかしら」
「どうしたらいいのかしら」
「一緒にいていいのかしら」
あの頃の二人にとっ ....
「女の体が羨ましい」と言って笑った
何故?と私が聞くと
「体を切らなくても定期的に血が流れるから」と答えてまた笑った
なんとも彼らしい発言で私も笑った
えーと、そうじゃなくて
定期的に血 ....
そこから先には進めないときがある
そのたびに思い出す風景があって
背中の方から温もりを感じながらも
とても不安そうな少年の瞳に
問いかけられた言葉
飲み込めないまま
風にも ....
ジャララ
6月の弾力はぼくらを弾ませる水力が
そこらじゅうで揮発する
近すぎる誤解を向日葵の種の側に埋めたりする
ジャララ
太陽の方角を追い続けていくことも
ぼくらには必要なことかもし ....
薄らと厚味の増してきた肩口に雨の気配が纏わる
夜半
電車は疾うににとまっているのだろう
線路すら見えない窓に不可視の圧力などかかりはしないけれど
朝に見る抜け殻になった電車たちの舎を思う
今 ....
ハリボテの青空
銭湯の富士山
幸福はあんな所にあるのかも
絵に描いた餅を食ってみよう
ドリフのコントに出てくるバスクリンみたいな川に落ちてみよう
リアルばかりじゃ身が持たん
あなたが苦しんでる
何かしてあげたいのに
何も聞けない
何も言えない
抱きしめてさえもあげられない
ただ膨大に伝わってくるあなたの不安だけが
私の心を浸していくの
どうす ....
マフラーいい加減に巻いて
サンフランシスコの風みたいに
ロケットスタート ドリーマーは
サンスターでちゃんと歯を磨く
そろそろと差し出した上唇と靴下
いろいろと伸び悩んだあげく濡れて ....
前髪短く切ってさ 朝になったら眠ろうよ
インタビューに載せる アイデアで生きてる
おやすみサンライズ おやすみサンライズ
腰を短く揺らして 朝になるまで踊ろうよ
夜を想像して 昼を ....
心のしっかりしている時間が随分増えた
しかし私は揺れ続けている
「世界は海のようなものだ」
という比喩は見事だと思う
それを受け入れるなら私はその海のどこにいるのだろう
海はひとつか
海の ....
{ルビ睡=ねむ}る前に
銀に光る鋭さを見て
そこから何の幸せが生まれる事の無い事を
僕は知る訳無かった
恋しくない 恋しくない
もう生きていようがそこには何も生まれな ....
昼下がり
しってる
吹く、かぜの
感触
ひさしぶり、と
懐かしむまえに
しらんぷりしてとおりすぎる
6月の
かぜ
すべてが終わると
その町にも銃を担いだ人たちがやってきた
彼らはこの国の言葉や
この国の言葉ではない言葉で話すものだから
町の人々はますます無口になった
少年は喧騒と沈黙でごったがえ ....
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