夜が暮れ朝が明けていく
ふらふらとゆれる車の中
わたしはひたすらねむりつづける
トリコロールがしおれた夜に
大好きなあのひとがわらう夢をみた
かなしいうたの終わりは声にすらならない
し ....
叫びが聞きたい
地上のどの声にも似ていない
見えない波長の叫びを
午前零時
どこかで叫びがあがった
均された街の
よく似た通りと通りのあいだのどこかで
どこかで叫びがあがった
....
砕けた背骨など
切り裂けた肉体など
コルセットで締め上げて
美しく着飾れば
微笑むのは容易い
私は、強い女
人々の喝采も
百万本の薔薇も
救えぬ魂
あなただけ ....
ひしめき合う
咽返る快速電車の朝
ブルーマンデーの皆を嘲笑い
僕の親指は仮面舞踏会の最中
顔の知れない誰かの胸を
リズミカルに揺らす
巧妙な文字列で
ハチャトリアンのワルツを踊ろ ....
1
かんがえごとをしていた
アンテナの感度オーケー
かんがえごとは好き
詩の神様が降りてくるのを待ちながら
かんがえごとをすると 頭が湯だって
ピキピキ ピキ ポン!
となる瞬間 ....
芸術家は
空気を縁取り
眼光で線をなぞって
作品を産み出す
時に上手く型取れず
スランプに陥り
滅入る夜
ベッドに身を任せ
枕を抱き
瞳を閉じた折
Museの姿が脳髄に降り ....
重い防具担いで
朝早くから歩いた道を今
二人揃って手ぶらで歩いてる
たった数年前の事を話して
涙目になったりする
もうあの頃には戻れないんだなぁ
などと言いながら
6年間飽きもせずに ....
空が傾いていたのは空のせいじゃなく
目を伏せたきみのしぐさで
雨は空の涙ではなく
太陽を隠していたのは雲ではなく
きみの頑な傘で
(てるてる)
見えなくても いつもお天気は
....
ちいさな ちいさな ものがたり
たいせつに たいせつに そだてられました
いごこちが とてもよくて
ともだちも いっぱい
ともだちは いいこばかりでした
あるひ
ともだちと ケ ....
真っすぐに持ち上げていれば
持ち上げられることはなく
慰めの言葉をいくつも発明していれば
慰められるようなこともないだろうと
片付けられない言い訳を噛み続ける
破れそうなハートをだましだ ....
冬の寒い夜、雪が降ってきた。
「きれいだね。」と君がかざした手に落ちる雪はとけていく。
けれど、僕の手に落ちる雪はとけない・・・
君の握った手は暖かくてやわらかいのに、
僕の手は、冷えて冷たく ....
どうしてもわからないことがある。
シクラメンの鉢植えを買う。理由は特に、ない。シクラメンだから。薄いピンクが、けなげだったから。違うな。何でもよかったのだ。自分以外の生物が、自分のテリトリーにあ ....
風邪をひいたとき、よく、「何がほしい?」って言われる。
そういう時って、「きみがほしい」なんて言ってみたら、相手がどんな反応するんだろう?
きっと戸惑うだろうな・・・
かといって、病気に食べる時 ....
道の途中
その曲り角の 節目ごとに
石を埋める
浅く
また深く
土を掘って
掘り出されることを予期せずに
宝石のように
ただの石を地に埋める
その上に霜が降りる
あるいは雨が降 ....
あの時は それ以上の幸せがあると思っていた
でもよく考えると あの時が幸せだったんだ
今にして思えば あれが幸せだったなんて
少なくとも、今よりは
風の便りに聞いたんだけどさあ
20年も筆を折ったままだったおまえが
またぞろ詩を書いているんだってね
どうゆう風の吹き回しだか知らないけど
本棚一杯の現代詩手帳やユリイカ
荒川洋治やら訳 ....
「詩んでみようか」
「うん、死んでみよう」
ひとりぼっちになった宇津木は
歩行者信号の自主性を問うのです
アルチュールみたいに口をひん曲げて
錆びたボルトをこめかみに
「すいさいど ....
そんなに強くしないでと、
君はいう。
構わず痕を付ける。強く。
あいつの知らない場所に、おれの痕を付ける。
おれを愛した唇で、
あいつを愛撫して、
おれが愛 ....
電灯に 虫が群がる
暗闇を震わせて
光に酔ったように身を惑わせる
ぶつかり合って 羽を散らし
ひとつ
ひとつ
闇に落ちていく
ああ
あれは ヒト だ
....
人に比べられるのが嫌で あの場所を逃げ出した
みんなひどいよひどすぎる
けれど私は知っている
そう言っている自分が1番人を比べている事実を
そして私は嫌っている
それをわかっている自分を
....
灰色の街角に
僕の影がしゃがんでる
地上は白く淡い小雨の日
千は海
幾百の涙を統べる
千は{ルビ宙=そら}
幾百の夢を{ルビ抱=いだ}く
過去は彼方へ飛び去って
常に今はまっさ ....
青空は遠すぎて
どこまでいっても
たどりつけなかった
もう歩けない
光は失われてしまった
寒い
寒いよ
青空は広すぎて
その笑顔は
きれいすぎて
私にはもったいなかった
....
こんなに苦しいのは
人間が氷のように
あとかたもなく
消えることができないから
こんなに悲しいのは
人間が泡のように
ある時パチンと
消えることができないから
ふしあわせになればいい
あなたの大事なヒトが
嘘つきで
ルーズで
借金持ちで
指名手配で
全部君のためだよって自分のためで
どんなつまらないミスにも言い訳がデフォルトで
甲斐性 ....
朝に刈られた草は低く
鉄路から来る風は遅く
火花の熱は溝へと至り
冷たく通りすぎてゆく
触れることのできない飛沫のように
緑は道から放たれてゆく
遠い遠いものばかり ....
歌舞伎町のプロントで
わたしは人を待っていた
雨が降っていた
隣に一人の男が座っていた
男は真っ青な顔をして
口をつぐんでいた
嫌だなあこいつ吐くんじゃないか
ふとそう思った
湿り気を ....
幸せのかけらはミルク色の花びらになって
満天の星空から零れ落ちてきたようで
みどり色の山から沸き上がる雲の花
いずれ ミルキィウェイに還るのか
真っ白なふかふかの絨毯が
空一面を覆い尽く ....
一度
僕は
思い切り殴られてみよう
ガード下のあたりの
金属の匂いのする町
鼻は折れ
メガネは吹き飛ぶ
歯はぐらぐらで
足は痙攣したまま
もう
立ち上がることもできなくて
波のよ ....
00:00
スタート
00:01
外部からの圧力 というより
内部からの膨張 小さく揺れ
ああ これが「死」なのか
ああ これが
00:05
いわゆる走馬灯のような ....
詳しいことは受付でお聞きください
そう言われて男はあたりを見回すが
どこにも受付などない
大切な用件なのだ
思い余って
受付はどこにあるのですか
と再び聞いてみた
あなたが受付です
胸 ....
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