あたしのママは不幸せ
あたしのパパはろくでなし
娘のあたしはその間
いったりきたり 綱渡り
雲をも掴むいい話
さすらうアパート4畳半
ママはぼさぼさ頭を束ね
欠けた湯飲みでお茶をする ....
それを少女は
みなに内緒にして
草むらのなかを
さがしていたんだ
川につらなる
あたらしい蜘蛛たちは
糸に針とえさをつけて
釣りをしていたり
雲のなかでは
ニンジンをぶら ....
君に出会って
感情は高ぶる為にあるのだと知った
君と話して
初めて
人間の声を聞いた
君と見つめ合って
今まで僕は
何も見えなかったのだと知った
君に触れて
僕は一瞬
....
君の言葉をききたいから
君の返事を待ってるから
君のそばにいたいから
ここにいる
どんなに時が過ぎても
君がいなくても
待ってるよ
時間の無駄といわれても
ずっとずっと
君の ....
ムイテモ
ムイテモ
薄皮の内に私が笑う
ステテモ
ステテモ
捨てているのはやはり私だ
美しく
咲くやもしれぬ蕾を千切り
残酷な子供がするように
一枚 一枚
私を剥いて捨てた ....
ゴシゴシと
ゴシゴシゴシッとこするのは
やんちゃ亭主のつみなき笑顔
よっこらしょ
どっこらしょっと空仰ぎ
にらみつけるは家出息子
ルンルンと
....
気がつけばいつも
君はそこに立っている
君は待つ
遠くに地鳴りを聞きながら
まだ秋には早い日
目の前をつうっと
赤とんぼが通り過ぎていく
同じ高さにある地平線を目指し
旅立っていっ ....
しあわせは
すりぬける風
ひとときのやすらぎ
明日のことは
わからない
しあわせは
すくいあげた水
たやすくこぼれるけれど
歩けるぶんだけ
あればいい
....
星のように
はじまりと終わりが溶けあいながら
夜の水は空を巡る
岩と岩の間から
枯野と土を錆つかせながら
夜の水は流れ出る
ゆるやかな傾斜に囲まれた道が
少しずつ雨 ....
その岩は岩でしかない。
だからただ、そこに居る。
雨が降り、風が吹き、雪が積もり、雷が落ちても、
その岩は岩でしかない。
ただそこに居続ける。ちっぽけなふやけた岩だ ....
真っ白な
窓の画用紙に
指でなぞった・・・三文字
あ。小さな雨の子消さないで!
けすとあの人が遠くなってしまうから
悔し紛れの薄闇は
投げつけた卵の黄身のなかにかくれた
まだ夜は知らない
夕焼けばかり見ている
今日はもう帰らない
ビビッドは細胞を壊すの
今日はもう帰らない
太陽 ....
いつの頃からか覚えた喜びという形
空を見上げたら本当は逆さまだという事に気付いた日
悲しみの水辺から這い上がったあの瞬間
そこに無言で立っていたのはキミの影
何かに圧倒されて押し出された街 ....
真夜中の森で月を見た
満月には程遠い
アンバランスな円
妙に自慢げに
名も知らない鳥が一羽
きれいな円を描いて飛んでいた
欠けた月を
笑っているのか
飛べもしないおれを
嘲っているの ....
刈り入れ、葉、枯れ
わたしたち。
貧窮は カタカタ 呼ばわる
明るさについて。
茎が折れ、そのあたりを、
嗅ぐ。 鼻孔、ひらき、
足も萎え、
何度もなぐられた ....
「ねぇ、私達が生きてることって意味があるのかな?」
「ないね」
「あら。じゃどうして生き続けているのかしら?」
「グスコーブドリになりたいからさ」
凍結した配水管から垂れ流される
泥土のように
感情が流露する
やがて小さな川を足元に描き
虚しさに乾いた土へと吸い込まれる
誰の胸を潤すことはなく
一時的な慈愛は消えて
残るのは空振 ....
ジャンボと呼ばれて
恥ずかしそうに
笑顔を向ける
強いプロレスラー
無敵なのはブリキのクルマ
強すぎる季節限定の清涼飲料水が
宣伝中の富くじ
裸でも過ごせる夏は
死人が ....
出会いがしらに、
さようならっていい言葉やね
とあなたは云った
空は低く銀杏の木だけが一本高く見える
出会いがしらにいってくれて助けられた気がして
知り合いへの手紙を破った、日
高見を目指す為に
飛ぶ為に
沈み込む事もあるだろう
墜ちる事を目的とは決してせず
重力に翻弄されるようなものでなく
沈むなら
堕ちるくらいなら
闇を突き破る勢いで跳べ
心底闇 ....
パパが怒って
僕のハーモニカを曲げてしまった
銀色と水色のハーモニカは
真ん中あたりで
ぐにゃり
と曲がっていた
幼稚園生の僕は
今度
新しくハーモニカ ....
もずくがすきなのだ、と 初対面で言い放った
うみ育ちのあなた に コロリ
わたしは どこまででも わたしだから
かならずしも 噛み合うばかりが さだめじゃないの
ラララ どこかで聞いた ....
走る男がいた
ノートパソコンやら書類の束やら義理やら思いつきを書きこんだ手帳やら約束やら書かなくてはならない手紙やら本の題名やら領収書やらを山のようにかかえて走る男がいた
ばらばら落とした手紙を拾 ....
私には判っていた
あなたが まだ禁じられた歳だってこと
でも 可愛いあなたを
初々しいあなたを
指を咥えて見ているほど
私はねんねじゃないし
私は知らなかった
何にあなたが飽きたのか ....
願わくば彼女が
オレのことを「愛してる」なんて言わなくてもいいから
オレ以外の男を罵ってくれれば
オレよりカッコいいヤツのことをボロクソ言ってくれれば
それでいい
それい ....
追いかけても届かない
ゆらゆらと
メールも来ない
私が
恋、と呼ぶものは
逃げ水の距離
いつだって
もういいや
もういいよ
さよなら
さよなら
そんな風に社会は成り立ってくれません
なぜだかいつも
幸せのあとには不幸がやってきて
心のバランスが保たれる
希望はどんどん膨らんで
時に
希望のほうが重く
ドロップ缶 カラカラ鳴らして
君と歩いて
いつから蹴り始めたのか
解らないその石を
君はテンションに任せて
思い切り蹴り上げ
ガシャーンと
どこかのガラスを割ってしまって
....
かえるなり
あせのかわごと
ぬぎすてて
みずぶろふかく
しんでもいいや
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