なにも薫ってもいない
なにも見えてはいない
なにも感じていない
悲しい世の中になったものだ
こんなに刺激があふれているのに
針が通るたんびにチクチクする
様々な模様を描き出 ....
伸ばしかけた腕より早く
その腕で抱きすくめて
ささやきかけた唇に
大丈夫だよとキスをして
不安で怯えていたら
髪を優しく撫でて
肌と曲線と香りを
忘れないよう
両腕に溢れる ....
適当に掘られているようなトレンチ
きちんと測量されて
合理的な設定なのだと
発掘で変な日焼けあとのついた
汚いヘルメットの学芸員
掘り出された破片は
プラスティックのコンテナで研究所に ....
伸びた髪が視界を遮る
一瞬 目を閉じ
吹き抜ける風
潮の香りを探す
どぉんと岩に打ち寄せる波
白い泡が風に混じり
こちらへ届く前に消える
今日の空は青い
波が作る白い泡のように ....
空は
青い
雲は
白い
夜は
暗い
夢は
儚い
今日は
過ぎる
世 ....
今日もめぐってきた
午後8時30分
あなたの元へと私を運ぶ最終時間
全てを捨てて・・・何度も心揺らした
「今の状態がいいんだよ」
あなたは そう言って微笑んだ
辛 ....
てっぺんでは
からすがしんでいる
この長い坂で
唯一すれちがった女の嘲笑を
不可解には感じたが
歩みを止める権利のない僕は
そのまま
遊園地へむかうとする
てふてふが
海を渡つてゐるのを
飢ゑた勇魚が、
ぢつと、見た
食べてはいけないのだよと
言ひ聞かせながら
....
キレイになろうとする
ボクのそのココロが
いやしいと
思ってしまうのです
ピュアであることの
残酷さが
好きなのです
中途半端ではなく
魂のあるコトバで
ちゃんと
キズつき ....
「魔女の宅急便みたいには、しなくていいからね。」
という注意事項
(カーブで、からだをぎゅーんと傾けることらしい。)
風が かおの横をさらさら通り抜けていき
こわい ....
人はみんな変わっていく
いいふうにも 悪いふうにも
自分も 風景も
変わらないものなんて
きっと 何ひとつない
ただ流れに身をまかせるだけ
煙草が無い退廃なんてありえねぇと思っている
でも酒が無い退廃はあると言い切る
俺がそれを体現するんだぜクソヤロウ
ドラッグもハッパもアンパンも要らねぇ
んな事に頼るヤツはただの屑でしかねぇよ
....
もう仕事なんてしたくねぇよ
こんなかったりぃ仕事やってられっかよ
俺はババァの愚痴を聞く為にいる店員じゃねぇ
なんで煙草すってりゃ金になるような仕事が無いんだ
沢山のバニーちゃん達に囲まれて
....
「ありがとう」
そう素直に言えたなら
「ごめん」
そう素直に言えたなら
君との距離が
今と 微妙に違ってたかな?
僕の下手なプライドが
君との距離を広げてた事
今頃になって やっ ....
誰もいなくなった部屋で
揺れる鈴を
祭囃子と
遠い花火が
呼んでいた
赤い小さな
金魚の遊ぶ
窓辺に揺れる鈴
(ち、りん)
月明かりの ....
青い絵が燃えている
二つの円が溶けてゆく
月の上に咲いた花
まぶしさのなかに消えてゆく
いくつもの想いが踊り出す
いくつもの響きが
いくつもの震えを撒きながら
次の ....
と
に
か
く
地
球
は
グ
ル
....
禁止区域 日本人は 舞台の 中で
禁止区域 首をくくる 白い 精霊と
日差しの 自殺者の 下で
モスクの 中では 御詠歌が
ジャズと 共に 煙草を押し当てられ
白い 顔 ....
いつのことだったか
おーきな木に寄りそって
声もなく泣いたのは
知ることのできた空は
果てを知らずに膨らむ奥行
しっとり流し目をすると
逃げ迷う合せ鏡の黒髪
時が来れば尽きる
....
肌を突き刺す風に
たまらず上がる水蒸気
明日には霧になるでしょう
そんな湖面に私は
足を踏み入れ波を立てる
私を照らすその月は銀色に光って
見て、あなたに映えるように
白い薄いワンピ ....
目覚めたら
僕の部屋に同室者が現れた
両親と暮らしているが
生活パターンが違い
机上の英和辞典よりも顔を合わせなかったから
友達ができたみたいで嬉くなる
彼は僕とまるっきり正反対で ....
消えたいと望むあなたは
死にたいのではないのだね
逃げたいでも
降りたいでもなく
消えたいというあなたのことを
少しはわかる気もしてる
私はいつも 横柄だから
....
夜の野を
羊たちは走る
帰るところなく
羊たちは大群となって
夜の腕の下を疾走する
月の微笑に照らされる夜
野の果ては地平線で切断されている
人はひとり凍えて横たわる
夜は ....
朝が来る
布団を干すよ ゴミも出そう
冷たい空気も 日差しの中ではゆっくり溶ける
こんな日は どこまでも駆けて行けそう
だけど
日が暮れたら 家に帰ろう
おいしいおやつが欲しいなんて言わな ....
君はまだ若いから
いつも遊びのつもり
それも面白くて
それも楽しくて
否定する気はないけれど
どこかで今日も
どこかで今も
涙の数だけ起きている
鼓動の止まる瞬間に
泣いたっては ....
午後の生ぬるい図書館で 退屈と眠気のあいだを 振り子のように行き来しながら
頭の中では 隣に座った 白いブラウスの女のことを考えている
読んでいるわけでもない太宰治のページの端を 人差し指 ....
世の中意地悪くできている
心の隙間を狙ってくるなんて
ずるいね
諦めた頃に落ちてくる
目をそらしたら見えてきた
引き返しかけてぶつかった
目を凝らし耳を澄まし
ひたすら執着し進ん ....
他人に媚売って
自分を売りつけてる
褒めれば褒めた分だけお返しがくるなら
今やってる職業と何ら変わりはない
自分がどれだけ
劣っているかも優れているかもわからないで
とりあえず笑顔 ....
あんとき死んどくんだった
死んどくんだった
眠らせてもくれない
不眠症
書いてる間だけ気がまぎれる
このまま延々書き続けて
ピストルや首吊り紐から逃げれるかい
腱鞘炎になるまで書きつづけ ....
夏にすきな言葉は
清涼飲料水
です。
それは
レモンをしぼった透明のサイダーで
汗をかいたグラスは 商店街の福引の。
扇 ....
5635 5636 5637 5638 5639 5640 5641 5642 5643 5644 5645 5646 5647 5648 5649 5650 5651 5652 5653 5654 5655 5656 5657 5658 5659 5660 5661 5662 5663 5664 5665 5666 5667 5668 5669 5670 5671 5672 5673 5674 5675
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
5.63sec.