ちっこい奴がいます
ちっこい奴は大きくなろうと頑張っています
けれど・・・
ちっこい奴はどんなに頑張ってもしょせんちっこい奴なんです
だけど・・・
ちっこい奴は大きな夢が ....
プータロウのプー輔はいつもごろごろしています
プータロウのプー輔はいつもうるさくてみんな困っています
プータロウのプー輔はいつもめんどくさいと言って何もしません
プータロウのプー ....
僕の家は
山を切り崩して立てられた新興住宅地
昔はベッドタウンとして高値で売られていたけれど
今は値崩れして
半値以下だ
僕の家の
となりでは
鬼が数匹、共同生活している
ルームシ ....
まるい月がきれいで
銀のスプーンに いっぱい
きらきらと
甘い匂いが広がる、夜
ブルーベリー色の空を
すくうフリをして
トーストに 魔法をかけてた
....
13年ぶりの大きな地震があった
あの日の午後
僕は都心にいたから
あわてて君の携帯に電話したよ
でも、何度電話しても繋がらないし
メールを何度送っても返事はこないし
山手線は何時までも止ま ....
排ガスを撒き散らし
うなる車尻目に
爆走
縦横に街を
切り裂く
チャリ
信号免許
萎縮した力を
軽蔑し俺は
ナンバーガール
聞きながら
街からも
道からも
落ちている
言葉 ....
彼は泣いた
わたしが書き上げた詩を読んで泣いた
ことばに泣いたのではない
すばらしさなど彼にはわからないから
詩の気持ちがわかるから泣いたのでもない
むしろわたしの気持ちがなかったと気 ....
スペースシャトルの打ち上げが映っていた
アトムや鉄人28号の時代から ずいぶん経っているのに
いまどきロケット噴射とは なんて野蛮なイメージだろう
ぼくは未来からきた人のように かんがいぶかく
....
夢見心地で聞いていた
彼方で 海鳴りが響くのを
まるで泣き声のように響き渡っていくのを
動き出した電車の向こうの 未だ明けない夜には
この{ルビ囁=ささや}きが届いているのだろか
穏やか ....
両脇に雑草が敷き詰めてあって
はじの白い線も消える途中の
でこぼこで、ひびの入った
道を行く
真夜中前の、見落としがちな気配を頼りに
妙に軽いステップよろしく
ふうわり
ふうわり
....
君のいた夏が終わる
故郷を知らないという君が
旅先で描きためた風景画、
古びたスケッチブック
迫る山並み
水田に映る空
夕暮れの稜線
風に ....
教室の窓際の席で
空に浮かんだ雲を眺めて
先生の話はうわの空
君にはきっと
いつまでも見つからない
「探し物」がある
机の下に隠した携帯電話が
{ルビ理由=わけ}も ....
望めば望むほどそれが遠退くのなら、
私はむしろそれを望まない、
私の裏切りは貴方の誠実、
そして誠実と裏切りの境を軽やかに飛び越えよ!
私は新しい世界を知り、
――軽やかに肉 ....
ひび割れた岩の目が
波に降る花を見つめている
鳥の翼の生えた草を
銀の署名とともにつかむ手
燃えつきることなく火のなかにある
明かりの下で器をかたむけ
草を焼いた粉を見つめ ....
きれいにいきること
ゆめをひきつけること
赤い靴とおどりつづけること
こ
と
こ
と
こ
と・
・
・
....
あくびと同時に何か言った
瞬間何をいったか解らなかったが
「死ね」
と言っていた
自分に向かってだ
死が入ってきた
いかん
と
左目の少しうえの
....
失う
あなたの
笑顔を
あなたの
優しさを
あなたが
僕にしてくれた
その全てを
失う
あふれ出す
涙にもう
意味などなくて
ただ
空しく
流れるだけ
買い物袋から
オレンジが転がったのは単なる偶然で
私の爪の端っこに
香りが甘くなついたのも単なる偶然で
果実が転がり出さぬよう
そろりと立ち上がった頭上に
飛行機雲を見つけ ....
一から十まで音読している子供たちの学習を邪魔してはいけない。子供たちは覚えようとしている。窓枠から、開いている窓枠から手が伸びて、白い手が、絞め殺した数字をひとつひとつ放していく。楽しいおしゃべり。子 ....
鋳型工場に運びこまれてゆく
材料の僕ら
造形美術士たちの手で
流し込まれ
平凡な固形物と化す
一ミリの狂いも許されない
より美しい顔は皮膚を剥がされ
より醜い顔は化粧を施され
大人 ....
ある朝
会社までの道を急いでいると
見慣れた制服姿
サルサ銀行のお兄ちゃんだわね
あ、そ、と思って通りすぎようとしたら
突然制服は
深々とお辞儀をして
申し訳ありません、と
わたしに向 ....
なくしてしまった卒業アルバムみたいに
開かなくなった記憶は美しく消える
僕のうちにおいでよと誘う
酔い醒ましのコーヒーでも
でも女は2分の1の確率で断る
2分の1の確率で遠慮なさるのさ
明日早いんだろう
でも僕は僕のうちにおいでよと
蒼い目でじっと見つめ誘 ....
曇った窓ガラスに
家の印をつけて
それから
母の勤めている店の印をつけて
でたらめな道でつなげる
窓が汚れるから、と
後で怒られたけれど
それがわたしの初めて描いた
世界地図でした ....
音楽は
けっして秘密を明かさない
紡ぎ出す言葉の切実な求愛
紡げない言葉の静けさに死ぬ今日
拒むのはいつもヒト
恐怖で憎しみで饒舌で
美しいものは美し ....
僕はいつでも
丸いから
君は僕の襟足を鷲掴み
えいっとばかりに
放り投げる
どんなに空高く飛んでいっても
僕は君の胸元に ふらり舞い戻る
それが僕の愛 ....
誰かの問いかけ
境界の色
すぐ左隣でことこと言う子
まなじりの端で増えてゆく影
流木を拾い集めるものの影
みんなみんな遠去かる
幻のように居なくなる ....
駅のコンコースに敷き詰められたタイルの一枚が
エレベータになっていて
上昇
もしくは
下降する という都市伝説
それは、踏み込んでみなければわからないという
カフェでビールを飲んで ....
熱帯夜
海の底を泳ぐ魚の夢を見る
深い蒼をさ迷い泳ぐ
色とりどりの魚と
変な足取りで海底を歩いてゆく軟体動物
煌く水面は遠く
まるで海の夜に迷い込んだみたいだ
光さえ ....
バケツにいっぱいの青空がはじけ飛んで
退屈そうに時間が揺らめく
五月の原っぱに日曜日が溢れ出てくる
子供達の笑い声が響く
きっちりと慣性の法則に従いながら
ゴムボールが飛び跳ねる ....
5626 5627 5628 5629 5630 5631 5632 5633 5634 5635 5636 5637 5638 5639 5640 5641 5642 5643 5644 5645 5646 5647 5648 5649 5650 5651 5652 5653 5654 5655 5656 5657 5658 5659 5660 5661 5662 5663 5664 5665 5666
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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