水辺に落ちる星
熱が流れを変えてゆく
土がくずれ 沈む
砂が砂の上をゆく
積もりつづける見えないものが
音になってゆく
目の奥にある水と鏡が
ひとつの影を ....
びんのなかの
うごきは
とてもかんまんだった
ときどき
うろこのようなものが
ひかったように
みえるけれど
すぐに
どろみずにかくされてしまった
ぬるぬるしてて
なんだかきもち ....
どーなっつを
左手に二つ
右手にひとつ
わしゃわしゃくってるきみに
たべすぎじゃね?
っていったら
なんでー?
穴開いてるしー。
だいじょぶっしょ。
っていうから ....
袋の中に
詰まっているのが
何なのか
誰も知らない
先週
新装開店したばかりのコンビニから
スキップしながら
はだかのこどもが
転がり出てくる
あとからあとから
何人も
はだ ....
果ての見えない白の上に
君に用意された四角い枠があったとして
君はそれを少しはみ出すくらいに自画像を描くとする
君はそのうち
枠の中に絵を収めなきゃいけない気がして
はみ出した部分を消そ ....
ジャラビーヤの白
照りつける太陽 光る肌の黒
ウード掻き撫でる指先
広がる琴の音 一面に重厚な肉声
アッサラ・メ・スー
ガンダラ・ダル・スー
農村の倉に
うず高く積まれた白砂糖
....
街には、真夏と人ごみがあった。
真夏と人ごみは、高架橋のしたの、タバコの吸殻を知りはしなかった。
ただそいつは、そのことを知っていた。
タバコの吸殻には、銘柄が刷り込まれていた。
銘柄は、 ....
ウェルカム僕のレプリカントビールス
偽物の君にうかされうなされて
夢でつけられた背中の疵が埋まらない
昼間はそんなんで ねぇ?
夜だってそんなんだ
どうせ君の夢しか見ないなら
起き ....
いつもと同じ駅までの道を
いつもと違う時間に
いつもと違う服を着て
いつもと違う靴を履き
いつもと違う速度で歩く
短い影
アスファルトにくっきりと
轟くような蝉の声ふいに
ぴたりと ....
蝉は夜企んでいる
おてんとさまが顔を見せたら
どんな風に吠えてやろう
入道雲を飛び越えて
知らぬ街まで響かせようか!
蛙たちの雑談に
まぎれた樹の幹
食い込むほど爪を立て
ひっそり ....
一面に広がるラベンダー
どうしてもそれが見たいと
突然君は言い出した
桜の花びらが散り始めた頃
僕らが乗り込んだグリーンの列車は
寝台特急トワイライトエクスプレス
子どものようにはしゃ ....
君が喜ぶ言葉なんか 分からないけれど・・・
恥ずかしいから はっきりとは言えないけれど・・・・
....
「ねぇ・・・どうして・・人は死んでしまうの?」
そんなことを 小さな子が呟く
大人は 何も言わずに 下を向いてなくばかり・・・
小さい時 よく思った
「どうせ死ぬなら ....
もう一度抱きしめたい君のこと
もう一度君の優しさに触れたい
もう一度君のぬくもりに包まれたい
叶わないそんなこと
だけど・・・
願ってはだめですか?
願う ....
もうぼくたちはどんなにいのっても
うたがうことをわすれて
どんなにねがっても
こんなにもうすよごれた
にんげんをやめられはしない
もがくほどからむ
いばらにちをながしても
けされそうなき ....
テーブルから
持ち上げたグラスの跡の
丸い水溜りをかき乱した指が濡れた。
夏の熱が引いてゆく。
グレープフルーツジュース。
そのグラスを頬に当てれば
あ、この匂 ....
夢うつつつつ
うつつを抜かして生きてきたから
何もかもおぼろげ
記憶は淡い膜のむこう
そういえばあの日
私すごく泣いたっけ
夢うつつつつ
夢を泳いで流れてきたから ....
おちてくるのです
おちてくるのです
きっとあのおそろしいまでのあおが
わたしをおしつぶそうとするのです
うみはあのいろをうつすのです
そしてやがてあかくそまりゆき
まっくらやみとな ....
ベッドの上に横たわり
胸の上で組まれた手が
呼吸に合わせて上下する
その規則的な動きを凝視し
眼を逸らすことが出来ない
肉厚のごろんとした手は
ずいぶん年老いてしまった
額の皺も ....
明解な文法で
あなたが残した言葉より
文法にすらならない衝動で
あなたが放った言葉の方が
私の胸を揺さぶっていました。
あなたが
ほっぺに砂糖をつけて、なお
....
それが誰なのか、
記憶を探れば出てくるが、
誰が誰であったか、
この部屋では関係ない。
窓の向こうに手を伸ばそうとも、
扉の向こうに声を掛けようとも、
ひとつも ....
こんなもん
めんどいじゃん
一枚のぺなぺなが
君と僕とを引き裂いちゃう
嘆きの壁をいくらノックしても
居留守を使う君のママ
どうやら僕がお嫌いらしい
相手のことを苦手だって思うと
....
朝のラッシュにもまれていると
ふと Ck-One のかおりがした
スイングする冷房にのって届いた
ひやりとするあの柑橘は
間違いなく君のものだった
今時つける人も少ないだろうと思って ....
安全ピンに とめられた
近くで 鼓動が聞こえる
建てられた家の壁の 奥
にぎやかな笑も 枯れて
この 残された クサビだけが
奪われたものに対する こたえ
やがて 消えた鼓動の ....
巨大な多翼の鳥に守られ
坂はひとつの音をたてる
雨雲のような遠さから
草と水をかき分けながら
祝福も祝祭もない羊が近づいてくる
水を閉じた森で育つ
あらゆる ....
うまく笑おうとすれば
すっかりゆがんでしまったのは
自分の心だと気づいた
小さい頃
クレヨンで描いた自画像は
まるで似ていなかったけれど
それはきっと
心で描いたからなんだ
....
千の春をおまえに
父と母の願いどおり
千の春をもって生まれてきたのか
よわむしのあなたに ひとつ
じぶんかってなあなたに ひとつ
おこりんぼうのあなた ....
だあれもいない いなかみち
トボトボトボト 歩いてました
やさしいひとが 見まもるような
うれしはずかし 静かな月夜
どこからとなく サンダルウッド
におうようにも 思える月夜
ふとか ....
つきの
ひかり
かがやいている
みなもに
その
やさしさ
ゆらめいている
ぼんやりみつめる
いしを
とぽん
とぽん
きえそうになる
が。
ふた ....
ぜんまいのねじ
をめいっぱいまいた
よういどん で
にしへむかってかけだした
ちからつきたら
また
ねじをまけばいい
ぜんりょくで
はしりつづけた
ちょっと
いったい
だれが ....
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