大潮の夜に
ふたり酔って
ふらふらと歩きながら
月を見れば
俺は笑う月と、
あなたは兎の耳と、
反比例の相関を示し
提示した相関係数マイナスRの
数値が0コンマいくつになるか
....
踏み出せば
涼しい空
飛行機の声
風の音
夜の雲は流れ
誰かのもとへと月は落ち
雲の隙間から星が降る
いつも君を置き去りにして
....
例えばそれは
自動切符販売機で切符を買うのに手を差し伸べる事をやさしさとするか
それとも手を差し伸べる事なしに簡単に誰でも切符を買える事をやさしさとするか
どっちがやさしいの?
パフェ、
パフェ、
パフェ、
10回言ったらパフェ10個
眩しい太陽
目を細める僕の顔前に
うふふ
エプロン娘
純白、
かついたづらな覗き見
こいつめ
....
おかあさんのところから
はなされた
とおいところにつれていかれた
いっしょにいたひとは
わたしをおいて
どこかにいった
かえりみちがわからない
おなかすいた
みんながい ....
水平線、午後
手延べそうめん、午後
台所の床、つめたーい
ひらべったーくなって
ほっぺーたをぺたぺた
ひーんやり
ヒヤシンス
春の花
もう夏ですが
横たおしの夏
....
泡立つ球体を、
一息に飲み干して。
どろーむ。
どろーむ。
しんどろーむ。
ぴーたーぱんは、
三時に食べた。
....
ココナッツの香りが喉元を下っていく
まだ舌の上では炭酸とパイナップルの酸味と刺激が踊っている
夏に行った海を思い出し
冷えた両足をこすり合わせた
「寒くてやってらんねぇ」
窓を開けて煙草 ....
はりついたちりぢれの
鱗のようなゆううつを以ち
こうして居る君は
見るもの全ての目に留まり
詩のように据える
それを誰もが秋だと覚え
ひとつの忘却にあてがい
それぞれの食卓に眺 ....
ゴジラがやってきた
東京タワーをなぎ倒し
国会議事堂を踏み壊し
人々はただ逃げ回る
いつまで許しておくのか
いつか忘れ去るつもりか
ゴジラは
時代を
歴史を
壊してきた
....
蛍の熱さの砂のくぼみに
産み捨てられたまだらの水晶
偽物を探し求める群れがゆく
風は足あとに倒れつづける
空を機械の音がまわる
網の内の冬
三重の星雲
....
5年生存率20%って 何?
5年後 こっち側に残れるのは
5人にひとりってことかな
あなたは
たいくつそうにテレビを眺め
時計を眺め
わたしを見ない
あとどれく ....
僕らが歩き出す衝動は
希望なのかもしれない
その過程でいくつかの
意味のようなものを口に含むけれど
次々と廃棄しなければならない
進めば進むほど薄くなるものを感じながら
やがて一番 ....
八月の午後 スケルトン
体に満ちてくる蜜をすくって舐めると
遠い日の蝉時雨 蝉時雨
ましてや雷【いかずち】の音 雷の音
意識の続かない二十三秒間
陰陽繰り返して雨を待ったことを
思い出 ....
大麦小麦の大火事は黄色いラジオペンチでした
訪れたCH地方の緑の丘陵は、M川が西から東へ流れるダーク
グリーンのライン、N3が東から西へ切り込む水色の線。
天地分離南風 ....
春の色よ
飛び出すのは今だ
それは、今だと叫んでいる
春の景色よ
きみはやさしさに包まれる
そよ風にのって
きみの命は、はばたき ....
さびしくて
ねむれずに
ぽけっとのなかをさぐると
にんぎょうがゆびにふれた
さびしいって
ことばにするたび
つぎからつぎへと
にんぎょうがでてきた
つくえのうえにならべて
ひとりずつ ....
目覚めたら私の腕や脚の皮膚が黄緑色になり、固くなって、ところどころささくれ立っている。私は足や手が植物の枝になっていく気がした。柔らかなたわみのある腹や乳房は幹になり、口紅をしたままの唇が花か果実にな ....
一篇の詩に洗われて生まれてきた
風のかおりにつつまれて
身をさらし風化して
たわむれの声を聞く
{ルビ盲=めしい}た愛を引きずって
無欲な耳は
{ルビ戯=そばえ}を咀しゃくする
....
横文字ハイライト
湯けむり美人に舌つづみ
しみったれ刑事がんじがらめ
風が吹くとみんな壊れた景色になった
しじみのみそ汁飲む女
ザンギリ頭のボーイスカウト
ハピネス刑事跳び箱をとぶ
....
ひよこひょこひょこかえるのこ
けろけろわらう おじょうさん
さんごぷくぷくうみにさき
さきみだれるわ さくらのら
ひとしずく、
ひと掬いの時。
誰も振り返らない。
人しずく、
ひと救いの時。
誰も振り返らない。
ほら、
また落ちた。
....
夜が映画を観ながら泣いている
僕は声をかけようかどうか迷う
夜のことはよくわからない
「アポロ、死んじゃった」
としゃくりあげている
ロッキー4
かと思ったがプレデターだった
夜 ....
ねぇ、ここへ来て
僕を抱き締めて
何もかもが怖いんだ
誰もいなくなればいいって
その前に僕だけが消えればって
そう思うんだ
{ルビ零=ゼロ}の間で彷徨ってる僕の
その腕を引き寄せて
....
がらがらなので油断したのか
可愛らしい蜘蛛が天井から
電車の天井からまっすぐに
するすると降りてきた
慌てて写真を撮ろうとしたが
うまく撮れない
(可愛らしい蜘蛛 ....
白い胸に
その小さな胸に脂をぬりこんで
肉体の陰を分泌した皮膚が
蛍光灯に反射している
緩みきったくちびるを
うるさい胸の
ぼんやりとした亀裂にあてがい
だらしなく
涎を垂らし
指で ....
私は望む。
――何を?
私は願う。
―― 何の為に?
私は思考の中で
重要な事に気づくだろう。
自分という重要な人と
他人という重要な人に。
私は群の中のひとりで
それと同じに
自 ....
ばらばら つち
のど こすり
だくおん あやす
かや なびく やかい
かげぎぬ の ぎょうこう
されぬ あかみ
くずし うつす つゆたま
わけいる つきの あし
ほ ....
炎天下の中
デパートの屋上で
僕はピエロになって働いている
何度も同じことを繰り返すだけの
つまらない芸でも子供たちは
大きな笑いと拍手をくれる
夕方になり人気が減ると
急に悲し ....
ふっ、
ふっ、と、
ふれてゆく。
静かすぎる夜に、
綿毛の意志を運んでゆく。
日にさらされて、
火にあぶられて、
またもやさえぎられて、油っぽい焦りだ。
ふう。
....
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