「もう 夏も終わりますね」
暮れなずむ空の下
田圃道を歩きながら
家路へと向かうボクの耳に
君は そっと語りかけた
その声は優しくも
どこか切なくて
楽しかった夏の出来事を
セピア ....
くられ ねんね の
いと しゃみ あんや
ふるぎ おもや に
かえ とぐ そぞろ
にちにち からかむ
てづな の とんぼ
まくり まわし て
けんけん ぽん ちょき
....
雨の夜
宙に惑うのは
報われなかった
言の葉の亡霊たち
人を傷つける為に生まれました
見下す為に生まれました
罵倒する為に
揶揄する為に
己に言い訳する為に生まれました ....
トールキンとディラン ファンタジーは現実 黄金の夢 無知なる知 ドラゴンの足音
Traveler says. 見聞を広めよ 世界はいまだ隠されている あたらしい人々に ずっと
トールキンとディ ....
大好きだから
ほんとうに好きだから
手をつなぐことも
キスすることも
なにをすることも
出来なかった
まだ君が同じ背丈だった頃
一度だけ君が泣いたあの日
そっとおもわず抱きしめ ....
草よ、伸びよ
我が胸の内に
人々の胸の内に
その幾人もの胸の土壌に
根よ、根よ、根よ、
張りめぐらされよ・・・!
人と人を結ぶ{ルビ縁=えにし}の糸が
誰かに手を差しのべる
....
こぼれる夕暮れの赤
そのにじみの跡を
窓ガラス越し、指で混ぜれば
ばらけていく赤
カケラになったり
粉になったり
くびれた小瓶に入って
....
ぐっ と
拳を握り締めて
唇を引き結んで
空を 見上げてみた。
どんなに目を凝らしても
どんなに手を伸ばしても
この 赤銅の そらには
星も なくて
....
おはようございます
今日のあなたの朝食はコーンフレーク
栄養バランスがよく
食欲がない時だってさらっと食べられる
一日の始まりにぴったりです
数ヶ月前
とうもろこし畑の真ん中で
一人 ....
触れればずっと鳴りつづく
触れない気持ちがそぞろに歩く
触れるものなどないはずなのに
気づかぬうちに触れはじめている
隣り合うふたつの窓のひとつに
遠い窓の灯りがとど ....
シュッって音がした後に
私の手首は赤くなる
寂しさと 悲しさとと
いくつかの好奇心を胸に
真っ暗な部屋で一人
赤に染まる私
汚れていく私
涙を流す私
救 ....
罪だろすべてが
遊ぼう遊ぼうみかちゃん
いれて
いれてよ
ここはこわいの
たすけてー
ばんばんばんばん
みかちゃん
耳を押さえて溢れ出しそうな声も抑えて玄関を見る
ガラスの向 ....
せっかく外に出たのだから
妻と娘に土産を買って帰りたかった
二人が泣いて喜ぶようなものではなく
小さな包みのもので構わない
ほんの少し甘いお菓子で
お土産買ってきたよ
あら、ありがとう ....
片腕が欠けた翌日から
すれ違う人全てに
憐れみの感情を抱かせる
蔑みの感情をもたらせる
言葉の通じない国へ行けども
肌の色の異なる国へ行けども
不完全な構造は
存在そのものが
....
とどけもの
ぶどうがとどき
さんまもとどく
雨もときおりふっている
風もつよい
あんぜんな部屋の中で
恋だと愛だのにうつつをぬかす
これから柿をおく ....
ずしん
と
頭の上に何かが落っこちてきたみたい
どうすればいいか
わからなくて
押しつぶされそう
地面にめり込んでしまいそう
でも
どんなに
形を変えても
絶対に
潰れたり
壊 ....
そうして朝には
ぼくはいつもどうりに
仕事にいく
やがて間違いも少しづつ
馴染んできて
気づかないくらいうっすらとなる
ありがとうという透きまから
空がみえるとき
眩しかったり ....
愛の罠
何時の事
嬉しい思い
遠慮しながら
思い出す過去を
貝の音
軋む空間
靴音に怯え
喧騒を好む人
鼓動が聞こえる
囁く声
静かな日
涼しい風音
精神を病む君
....
夏の夜に生まれた私は
こんな嵐の中で脱皮する
いつか描いた理想を胸に
古くなった皮を脱ぎ捨てる
嵐の後に残されたもの
私はこの秋というひと時に
精一杯の愛情をかき集め
....
ぱさぱさと干からびて
色褪せてしまった
大学ノートを
赤い爪先で繰りながら
ため息ひとつ
セピア色と呼べば
聞こえはいいのだけど
少女じみた丸文字の
拙い言葉の羅列が苦 ....
2億5千万個の眼球の海へ
君はボートを漕ぎ出す
オールで眼球を叩く度に
そのひとつひとつが
グリグリ音を立て
歪んだ眼差しで君を見つめる
見つめる眼球に映るのは
どこまでも青い空 ....
無意味な妄想が頭をよぎる夜は よく眠れない
ふわふわ ふわふわ 心は漂流するばかり
航海に出ても後悔ばかり
わなわな わなわな 今日が降ってくる
誰が答えを教えてく ....
水瓶は水を
湛えたまま夜空を
平然と飲んでいる。
少年は身を
踊らせて蛇口を
ひねり自らの水瓶座を
満たそうと考える。
蛇口は夜を
錆びさせた年月を
経て少年を
飲んだ鉄の ....
嘘つきな僕の口では
伝えたい事を
何一つ 伝えられないから
正直な僕のこの手で
真実を綴る事にするよ
だからどうか
その全てを
目に焼き付けて
例え
僕の ....
渇いた
俺の体は渇いていた
おまえを抱きしめて
潰した
おまえの血が欲しかった
・・・
渇いた
おまえの血で
喉が張り付いている
飛ぶ夢を見たことがある
動物園のダチョウはすっかり砂にまみれていて
それはつまりダチョウの習性であって
その目的は害虫を防ぐことだ
そんなダチョウに翼があることは
どうにも不自然 ....
透明な音にみちびかれて
きょうもわたしは海へ向かう
波音ひびく海岸に
さよならをいうのだ
しろいすなの間にみえたのは
しろくろの貝殻と忘れられたビー玉
すこしだけはしってみ ....
もちには もちもちしたもち米を炊いてつぶした もち質というものがあって
それがむちむちしていたら まだうち足りないので ちょっともち質は居辛くて
早めに打ってさしあげてください そうしましたら
....
「それが一番大事」が、
車のラジオから流れている。
はたしてそれが一番大事か?もちろん、と
ぼくはくちずさむ。
「あの人も唄っていたよ」助手席に座る妹が
すれ違った車の運転手を指差して
笑 ....
村外れの長老の家に
一人の少年が現れた
ひどく汚れた服を着た彼は
扉を開けるなりこう叫んだ
遠く遠く離れた町から
父を探してやってきました
村中を歩き回ったけれど
どこにも父の姿はあ ....
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