泣かないで
その言葉を紡ぎ出す唇に恋をする
泣かないで
夢なら覚めるどんなことでも
泣かないで
その雫より綺麗なモノを僕は、知らない
『泣かないで、さようなら』
永遠 ....
空の瓶が
割れない、音
そして
割れる、音
そして
割れた、音
さ、ゆう、
往復の波で揺れるのは
左右の、
暗い曲線の、
たったふたつの、耳
....
お互いが最初から好意をもっていたり
自分の好きな人が
こちらの好意を伝える前から
自分を好きになってくれるなんてことは
おそらくほんのひとにぎりの人達だけだろう
相手の好意に気付いて ....
傷だらけになって
ボロボロになって
泣きじゃくって
恥ずかしいくらい
私をさらけ出して
消えてしまいたい心を
消してしまいたい私を
ねぇ・・・
誰か助けてください・・・
頼りなげな細い女が
曲がりゆく細い道を
秋風に揺れながら歩いている
茶色く{ルビ褪=あ}せた{ルビ麦藁帽子=むぎわらぼうし}に顔を隠して
道の上に時は無く
女に年齢というものは無く
長 ....
乗り出した半身
月の明かりは
雲にさえぎられていて
それでもこんなに明るい夜
君だけを
見ていられない
本当なら
目をつむったら
飛べるような気がしていた
窓を開 ....
戦争ということばは
ことばでしかないような
そんなおじいちゃんの傷跡は
僕が
大学をでるころ
白と灰のまじった骨になって
それをみたぼくは
その前に
においがきたのだ
骨が炎で焼かれ ....
望みなんて失われ
希望さえももう視えない
やがて自我を失って
心の弱いヒトから消えてゆく
自らのアイデンティティも消え去って
残るのは
疑心
狂
そして不安 ....
「本を読みなさい」
その人はそう言って
夕暮れて図書館が閉まるまで
わたしの隣で静かに本を読んでいた
映画を観なさい
音楽を聴き ....
夢がいろづいていく
こんもりと繁る みどりのなかから
そらが冷たく 澄んでいくごとに
ほほを そめていく 木の葉
ほら また ひとひら
風に乗って 旅立っていっち ....
たゆたうみたま
いずこへむかう
いぶきゆらゆら
ほどけてきえん
いしくもいちずに
まもるまなこは
かがりびゆらゆら
うつしてきえん
かなしかなしや
いわけなきこえ
ことのは ....
口笛するけど音が出ない
きみはうつくしい食器を洗った手で
一枚の銀紙を折り畳む
訊ねようとしたことを
思い出すために
つらい過去も思い出し泣いた
カレンダ ....
やっと光が見えたのに
生きていられる期限が決まっている
ああ その方が諦めきれるのかもしれない
もっと心が見たいのに
虫取り網で追いかけてはくれない
ああ これで終わりなのだと涙も出 ....
ぼくたちの見えるところ見えないところ
繰り返される欲望の衝突のおかげで
ぼくたちはもぬけの殻になってしまった
風鈴がチリンと一つだけ鳴る
意味を終えた紙吹雪のように
....
月曜日とにかく光射すバスの窓際に座って
手のひらのにぶい氷が溶けてゆく
仮死状態でありながら
勃起する
なくした心臓の空白
暗闇からきわだつ白い幹を
幼虫 ....
聖母像は
赤子の原型が入った子宮を
手の平に抱え
機械作りの天井に
吊るされている
羊水をなみなみ注いだ
器の中で
手 足 頭 胴体 目玉 歯
人間のパーツが
浮沈する
指 ....
ネジを食べる
硬い
ネジ、硬いね
君も食べる
時々軟らかいのがある
不良品なので捨てる
そろそろご両親に挨拶に行きたいのだけど
言いそびれていた話を切り出す
君が嬉しそうに微笑む
....
旅
遠ざかる風景の中に、手を振る私がいる。
穏やかな表情で手を振る私は、微笑んでさえいる。
(あの時の私は悲嘆にくれていたのだ)
それを見ている私は、手を振れないでいる ....
意味のない恐怖があることに
逆に安心したんだね
こぼした
蜜のようにあまたるく
頭の頂上から
肌つたってく
意味のない
恐怖があることに
逆に安心したん ....
うんちくんたちは、
考える。
やわやわうんちは、
柔軟に。
かたかたうんちは、
堅実に。
からからうんちは、
狡猾に。
ふみふみうんちは、
卑屈に。
....
ヤニでぐちゃぐちゃに潰してやりたい/吸い込んだ空気の半分はあんたが吐き出した二酸化炭素で/汚い口腔に突っ込んでやったのは熟れた林檎/きりきりと指を鳴らして/3時間目の保健の授業は待ち遠しかった/宮崎あ ....
数えて数えた1.2.3三つ数えれば消えることは知っている
ゴチャゴチャゴチャゴチャゴチャゴチャゴチャゴチャゴチャゴチャゴチャゴチャゴチャ
とんでもなくねぇ?ってお前が一番とんでもないよ
ザー ....
あやしげに夜は僕をつつむ
騒がしい昼間とつつましやかな夜
表通の人影がない深夜には
僕は王様になる
涼しげに体温を冷やす夜風
一番心が休まる
過失は ....
幾千幾万の人波は終わりを告げない
すれ違う一つ一つの顔を
忘れる代わりに
白の背中が
鮮烈に映える
本当は
黒であり
青であり
赤であるかも知れないが
白で良い ....
しっとり、これは
濡れるために、素足
群れる草の土に冷たく踏み入り
行き場を失くしたことのない、
何処にも行かない、素足でした、濡れるために
こっそり、あれは ....
小さな球体のうえに
ひとり立っている
ほんのすこし歩くだけで
一周してしまう
表面は平坦で
どこにもなにもない
踏んだ部分
がすこしだけ窪む
歩いた軌跡が窪んで見える
窪んでいな ....
とぎれた雲の隙間から
この街のどこかに
ひかりが降りそそぐのが見えたんだ
きっとその場所にいる誰かさんに
素敵な出来事が訪れているにちがいないなんて思ったよ
あ ....
突き飛ばされて あざがついて
ほうっておいて
独りにして
悲しすぎる叫びが この世界にはあふれてる
ささくれだった心に 滲む紅
悲しみの美しさに惑わされて
ほんとうにきれいなも ....
膝をたたみ 目を伏せて
思い出すのは
折りたたまれた空に見つけた夏のかけら
黒髪が 風を誘った雨上がり
わたし ここで猫が飼いたいの
....
適度に日焼けした少年は
いつになく饒舌
ヒット2本
2打数2安打
1四球
おー
左中間
あれは2塁打
だったのになー
ワンヒットワンエラー
あれなー
けっこ
や ....
5560 5561 5562 5563 5564 5565 5566 5567 5568 5569 5570 5571 5572 5573 5574 5575 5576 5577 5578 5579 5580 5581 5582 5583 5584 5585 5586 5587 5588 5589 5590 5591 5592 5593 5594 5595 5596 5597 5598 5599 5600
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
5.52sec.