そしてまた世界は
からっぽに明るくなる
このいたずらな明るさの中では
何かを見分けることなど出来やしない
事象たちが書き割りのように
意識に貼り付く
歩きたい道を見いだすことも困難なの ....
屋上に ちょっと頭のおかしくなった犬がいて
朝から晩まで グルグルグルグル
同じ場所を廻り続けている
誰が連れてきたのかも知らないし
いつからそこにいるのかもわからない
ただ ずっと グルグ ....
すべての関係を
壊したのはわたし
言いたいこと
たまってたこと
吐き出したかったもの
我慢が出来なくなって
その場の流れで
一気に出してしまった
なにもなっていない
良い ....
−程なく日本は滅亡する。
地磁気の周期変動も。
社会学的な相互認知の反乱も。
卵細胞に起因する生殖能の低下も全部ぜんぶ。すべてぴたりと一致するのだ。あと1週間、あるいは数カ月。すでに預言の域 ....
森の中に聳え立つ
巨大なホテル
とてもメルヘン
入り口には着ぐるみが立っているの
「いらっしゃいませ!」
くま
うさぎ
ねこ
いぬ
ありがとうありがとう
わたしとあなたは
すっか ....
あのひとのまちは
晴れるだろうか
あのひとのまちは
曇りだろうか
あのひとのまちは
雨だろうか
………
あのひとの季節には
どんな花が
咲いているのだろう か
....
しらないのですか
しらないのですか
わたくしはもはや
すがたなきもの
たいしゃはすれども
かれはのしたの
つち
とおなじ
からだをもっているのです
しこうはすれども ....
もちづきの ひかりやさしき はるのよい
たたずむみなもに ふりおりし
つきのこどもの くらげやゆれて
ははをおうてか なみまにみゆる
きらめくしぶきも はるいろみせて
たえまなく ....
毎夜
だれかのさみしさを
乗せたまま列車は走る
新しいさみしさが
毎夜
はじまる
わすれないで、と
汽笛が泣く
わすれるくせに
しあわせだったら
よかったね
....
透明な箱の行き先ボタンを押したところで
君の行き着く先は選択出来ない
目をかっと見開いていても
ロバのように耳をそば立てていても
透明な箱の行き着く先は
既に決まっている
....
ええと
どこからともなく
聞こえてくる 口笛
ハローベンジャミン
きみの鼻の牛みたいなピアス
好きよ
ベンジャミンはいつもヘッドフォンで
オルタナティブな音楽を聴く
....
もし、
もし僕が息を止めて
二度と君と話すことが出来なくなったら
君は泣いてくれるかな?
それとも笑いながら
「ばかっ」て僕を小突くだろうか?
僕は 君に笑ってほしいよ
....
うなじ いろじろ すべりだい
てさぐりでつかんだ ルーシー
それはそれは とても
両の手のひらのみこむ
おおきな ひかり
たとえばね
超過したねがいとか
乾いていないバス ....
もっと、もっと激しく降ればいい
雨は夜に降りこのまま私は助かるのかもしれない
夢はみない
眠ってしまったから
ばちばちと
音を立て雨が涎を垂らしつつ私を背中にそっと入ろうと
....
温もりの中にいた
みんな微笑んでいた
すべて輝いていた
時が経った
胸に冷たいナイフがささっていた
みんな嘆いていた
灰色の光景だった
また時が経った
....
ほうらまたとおりすぎた
ふりかえってももう そこにいないよ
かぜが ぴゅうぴゅうふいているから
ぼくは とばされないように たっているんだ
だあれかさんがだあれかさんが
....
赤黒くなった点々散る悲しいあざを
見たがる人たちから守ると云ったら
守り続けて疲れて倒れるあなたを
ガラクタだと云う人たちから解放してあげると云われた
僕達は幸せ
保身の術さえ知らず
....
にゃああとないた
ことばでないた。
確かにないた。
きみは猫だった
どうしようもなくおぼろげな記憶で君をインプットしている
見上げた目にやられちまったんだい 此の世で信頼 ....
私の詩には
ディテールがないの
ってもう
はいはい
って感じです
われながら
ただ
選択肢は選択しで
死か
詩か
選ぶのだと気づいた
意外に賢いでしょ
えっへん
詩
....
冷たい朝がある
それは今日も、昨日もでした
重ね着をする時間はどこに、あるでしょう
時計の、静かに通り過ぎる時計の裏を
揺らしてみても、なにも落ちてこないので
腕を組んで、息を吐きます
....
茶碗についた
食べ残された米粒のように
一人になって
通り雨が残していった
淡い湿気にたたずむカエルになる
きっと
この悩みが晴れようと晴れまいと
君が居ようと居まいと
....
私という曲線をなぞる
薄っぺらな影が
このまま溶けてしまわないように
望んではいけない
夜を越えてしまった
私ははしたない女ではなかったかしら
未練がましい女ではなかったかしら
....
九月
雨が多いのは毎年のことで
それはさしてめずらしいことでもない
のかもしれない
秋というにはまだ早く
ちょうど残暑という言葉があてはまる
そんな晴れの日も多い
九月
家 ....
肩が
うっすらと重みを帯びて
雨だ
と
気がつきました
小雨と呼ぶのも気が引けるほど
遠慮がちな雫が
うっすらと
もちろん
冷たくはなくて
寒くもなくて
そのかわり少しだけ
....
花が咲く。
笑ってみせて、とあなたにもとめて。
応えてくれたあなたのえがお。
華が散る。
疵付けて跡を残して、もとめすぎて。
ゆっくりと思い出が剥がれ落ちてく。
そのなみだ。 ....
つまり詩というものが
人類を語るためのものならば
骨髄の中に
血液の中に
どさくさに紛れて
流れているお猿さんを
見つけるためのものならば
女は詩を作り得ない
女は女である ....
歌えなくなってしまったの。
声が届かないの。
あの看板を見ると泣いてしまうんです。
おじいちゃんと昔よく食べにいった、牛丼屋の看板。
掻き毟った場所には
泡立った石鹸水が気持ちいいん ....
泣かないで
その言葉を紡ぎ出す唇に恋をする
泣かないで
夢なら覚めるどんなことでも
泣かないで
その雫より綺麗なモノを僕は、知らない
『泣かないで、さようなら』
永遠 ....
空の瓶が
割れない、音
そして
割れる、音
そして
割れた、音
さ、ゆう、
往復の波で揺れるのは
左右の、
暗い曲線の、
たったふたつの、耳
....
お互いが最初から好意をもっていたり
自分の好きな人が
こちらの好意を伝える前から
自分を好きになってくれるなんてことは
おそらくほんのひとにぎりの人達だけだろう
相手の好意に気付いて ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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