気配を感じて
虫の音が止む
一瞬
あなたが
嘘をつく前の
静寂に少し
似てる
(黙れ黙れ)
通り過ぎた茂みから
虫の音はまた響く
(疑念のように)
夜は
み ....
魚の形をした山脈。
冬ともなれば、日本有数の豪雪地。
あたりに人気のない山小屋の中で
なまはげがひそひそと話し合っている。
明日の献立は何にする、とか
お面の色を変えてみようか、とか
かぼ ....
眠れない不安な時間
神経が高ぶる闇の空白は眠気が来ない
暗すぎて路頭に迷いそうだ
何を信じていいのだろうか
人の言葉に惑わされぬように
やり直してきたつもりだったけど
....
油断したこころが
果てしなく遠いと
思ってしまうような
遥かなみちのり
それでも、歩いていくことを決めた
自分の足で歩いていって その果てにも着くと決めた
遥か上空を雲が流れていく
その少し下を鳥が飛んでいく
荒れた土の上を僕は歩いていく
できることよりできないことの方が多いこと
努力では上回れない才能があること
ガラス球に憧れて生きて ....
誰かを傷つけて
自分も傷つくくらいなら
誰も傷つけずに
自分だけ怪我する方がいい
なんて
自虐的を
気取って見たり
俺はエスカレーターが
嫌いだ
特に朝の通勤ラッシュの時の
まるで社会不適合者か
そうじゃないかを仕分けしてるみたいで
上りで人が多い方がまだ使える人
下がりで人が少ない方がもう ....
私がどうあがこうが、
過ぎ去った日々は戻って来ない…
そして時は流れる
時は、人の喜怒哀楽を、のみ込んでいく
静かにゆっくりと...
人は忘却の生き物である
心に傷を残し ....
私の仕草で、
少しだけ振り向いてくれたなら
私の言葉で、
少しでも微笑んでくれたなら
私の涙で、
少しでも心を痛めてくれたなら
それだけで、幸せと感じる
側にいて、
あ ....
投げやりなタコ焼きが
ソースの匂いを振り撒きながら
僕を食べに玄関まで来ている
食べられたくない僕は
お守りを握りしめるけれど
よく見るとそれはカブトムシの幼虫
行き所を無くし ....
淡い黄金色の空に
深い
紺色の闇がにじみ
気体
空の飛行機は海へ
流れる
突然の電話は夕立のように
一瞬に
景色を変え僕の透明な
かたまりをこなごなにする
潮が干 ....
しあわせについて考えてみた
しあわせの形はきっと四角ではなく、丸か球だろう
しあわせにとがった角は無い
しあわせに果てはあるのだろうか?
しあわせは無限であってほしい
....
昼夜が逆転してしまう
昼夜が逆転して
ひとが寝るころに起きて
ひとが起きるころに眠るようになったら
彼と二度と会えなくなるかもしれない
そうしたら
書置きで ....
この足を縫い付ける影すら要らない
手を伸ばしてみても無駄
星になるには早すぎて
この闇の中を歩くのは怖すぎて
小気味よいステップの果て
高い高い空の上
雲も星も関係ない
私は辿り着く ....
一夜遅れで19の十五夜 だんごをぱくり いい気分
照れ屋な月は もじもじしながら 雲の隙間に逃げ込んだけど
大丈夫、今日は風が強いんだから。
ぴょこる ぴょこる ぴょこる
月の真ん中に ....
呼んでる
わたしは はんぶんだけの さいぼうだけれど
くらくて とくんとうごく かべのへや
まってる
淋しいと 引っ込むみたい
雨が浸みると 歩くのいやいやって するみたい
満ち潮
....
君には持ってほしくなかった
君には使ってほしくなかった
人の命を奪うから
人の自由を奪うから
人の愛を奪うから
そんな{ルビ道具=もの}として
生まれたわけではないのに
僕が ....
DとFの間から
妙な形の土竜(もぐら)が現れた
不眠症からくる
コアラ風体が原因か
奇妙な感覚と
不自然な光景が目の
隈を押し上げる
SとXの間からはポテト状の
アルカリ繊 ....
私が幼稚園生だった頃、パパは鼻の下に口ひげを生やしていた。
ある日、幼稚園の先生が「パパがひげを生やしている人!」と歌の途中に訊いた。
私にとってひげとはもっともじゃもじゃしたものだったので無反応 ....
雨が降り止まない
鼓動鳴りつづけてる
期待と不安が混じりあう マーブルケーキ
甘さと苦さ 調節不能のティータイム
いい加減な気持ちではない
分かってくれるといいけれど
君から言わせりゃ ....
意外なところから
闇が降りてきた
その中で書いていると
母が向こうを向いて
おばあちゃんと
しゃべろうとしている
しかしお母さんの許せない気持ちが
歯の形になり
お母さんの言葉は
....
夜のむすめ
生まれては
光を指して
おとうさん
火の花です
線の川です
おとうさん
夜から夜へ
伝わります
おとうさん
めざめます
ふちどりが
....
虹を渡すのは、雨の純真であるように
雨を放すのは、空の配慮であるように
空を廻すのは、星の熱情であるように
やさしき担いごとは満ちています
あなたを求めるわたし ....
また
しっぽが
挟まれた
自動ドアが
わたしのしっぽを
認めない
管理人さんが
困ったねえ
と言って
ちゃんねるを変える
新しい服を
買って
穴をあける
埋め ....
「ぞっとしたよ」と男が言うから
私は
遅れないように
「ぞっとしたね」と言った
それから
「ぞっとした」と子供が言うから
私は
心配させないように
「ぞっとしたね」と肩を抱い ....
いま、私が発している言葉なんて、所詮はただの音なのです。
意思をつたえる音なのです。
結局は空気の振動なのです。
おいしいだとか
まずいとか
すきだとか
きらいだとか
あ ....
夏は逝くのだと思う
春や秋冬は毎回 同じものが回っているのに
夏だけは毎年燃え尽きてしまうのだと思う
少年の肌や少女の心に深く爪痕を残して
印象づけておきながら
潮のよう ....
【花時計】
ある一時
植物のように生きることを夢想する。宮沢賢治は雨ニモ負ケズといったけれど、植物は雨に負け夏の暑さにも負け
害虫にやられて レタスは高騰するのを見ながら。
....
削がれてゆく草の根
プランターの土
余すことなく張り巡らされた
夏草の根はまるで
灰褐色の空を駆け落ちる雷雨
蔓枯れて
実の膨らみは停滞し
宿命を終えた姿見は
生きながら生命線を断 ....
1
東南の守り神
ルーとバーベインそしてべトニーよ
あの小さく可憐な私の兎を
どうぞ邪な力から
お守りください
恐ろしい行為や忌まわしい意思から
どうぞ私の兎を
お守りくださ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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