風のかたちになりたいのです
なのに
縫いつけておいたはずの秋風が
かたちをうばいました
(ほたる 湯けむり はぐれ雲)
うばわれたと思ったのは勘違いでした
かたちがない ....
「どうして僕のことを誰も信じてくれない?
誰も知ろうとしてくれない?」
昔の僕はそう思ってた。そして人を恨んで憎んでた。
けれど 本当は違ってたんだよね。
今は分かるんだ。いろん ....
帰り道の交差点 信号で立ち止まっていた僕
後ろには寒そうにしてた 君がいた
その姿に僕は 「大丈夫?」と声をかけた
君の手はさぶくて 少し震えていた
その手を僕は つかんで ....
笑う父親
はしゃぐ母親
こうして家族が会うの3年振り。
当たり前にあったものが貴重になってしまった
これは嘆きではなく、
当たり前のことに喜べるようになったというそれぞれの人 ....
誰かとつながっていたかっただけ
そう
それだけのために
私は配り続けたのよ
手作りの糸でんわ
誰かがこの糸震わす日を
命かけて待ってる
私の糸でんわ
紙コップ
いろんなと ....
おちるだけおちて
涙がでたの
好きなだけ好きになったあとは
垢みたいな涙を
けずりとって
河に流そう
ぜんぶぜんぶ りあるだった
いいの
いいの
それでも 好きだ ....
秋の色や形に
よく似た人と走る
最初にゴールした僕がふり返ると
その人は手を振って笑っている
もう一度ふり返ると
跡形も無い
一等の賞品に
砕け散ったコップをもらった
....
私の感覚は
まだ肌の下で眠っているというのに
その中の一番厚いところで
あなたの礫が
私の肌を狙っている
口もなく
閉ざされた
私はそれを避けることもできずに
(あな ....
生きている
何にもないのに生きている
あたりまえに息をして
あたりまえに目が覚める
食事をして排泄をする
歯磨きをして服を着替える
愛し合って憎み合う
隣で君が鼻をかむ
....
星を見上げる
私は西の方から
君は東の方から
同じ星を見上げる
見上げる角度は同じなのに
私と君との距離は遠い
あの星と地球との距離を思えば
君との距離なんてミ ....
結局何もしてやれない
昔は好きだったはずなのに
一番最近の着信が
「今、生きてます?」
愛など消えて情だけ残り
それでもひとつ屋根の下
一番最近の返信が
「今、仕事してます」
....
青 青 あの色は何処まで続くのか
ふわ ふわと涌きあがるあの白のように
私もあの青の一部になりたい
手を引いてもらわなきゃ
歩けないような
子どもじゃなくて
道を選んで
ひとりで歩いていけるほど
大人じゃなくて
こうして
あいまいなまま
ドロドロに
溶けてしまえばいいの ....
俺はお前のためにここにいる
お前を守るために
お前を笑わせるために
お前の幸せのためならなんでもする
俺の魂だって悪魔に売り渡していいから
だから・・・
....
「私はあなたがいなくなってから
優しく素直な人間になりたいと、
強く誓って、今まで生きてきました。
あれから、もう三年が経ち、
なんだかんだがありました。
人の意見に左右されながら ....
また一人
AV女優がおかしな亡くなり方をしたそうな
確か50万あたりで
ヴァージンを金持ちに売却した人だったかな
車ごと焼かれたり
ラブホで頭撃たれたり
クスリヤりすぎて飛び降りたり
....
1回きりで諦めて
勝手に境界線引いて
黒く塗りつぶす
自分で自分を型にはめて
自分で自分の可能性の芽を摘んで
それでいて個性が欲しいと言う
種に水を与えずに どうやって成就するとい ....
救急車が来ない。
だから、
ないてみた。
ぴぃーぽー。
ぴぃーぽぉー。
ぴぃーぽー。
ぴぃーぽぉー。
救急車は来ない。
周りには、
こんな ....
戸惑いがちな指先で
そっと書いた「の」の字たち
あの その
真っ直ぐ言えないことだから
くるりと曲がってしまうんだ
その あの
「僕の好きな君の
好きな僕でいさせて下 ....
がんばったら見上げた空10センチだけでも
雲の切れ目から青の覗く
そんな世界を私は希望する
その青が
回りまわって
どこかで引っ込み思案に咲こうとしている
白い花の背中を押 ....
今日の仕事を終え
一歩会社の外へ出ると
じっと我慢していたものが
じわり じわり
からだから溶け始めた
都会の空は赤く染まり
ビルの頭のうしろへ
夕日が落ちていく
時のふりこは
....
見も知らない男が 僕に微笑む
春には 小さな子に 何が釣れるのとたずねられた
見を切る寒さを 吹き飛ばす
人肌の温もり
ありきたりの 思考回路
高く高くそびえたつビルの屋 ....
まあ、まあ、まあ
と
作り笑いでなだめる
その中腰こそが
よっぽど役に立つ
世界平和のポーズ
そこから発射される光線で
僕らはみんな怪獣を辞めて
頭をポリポリと掻いてしまう
いや ....
銀のスプーンから
舌の上に
滑るように
ダイブ
一瞬で
体温と同じになって
溶ける
その瞬間
犬の濡れた鼻が
ふくらはぎに触れて
目が覚めた
今夜は
遠くまで飛べる
そんな予 ....
いいか
よく聞けよ
手首切るのが好きなヤツは
ホントに取り返しがつかないぐらい
深く切っちまって死んじまえばいい
手首切るのがカッコイイとか思ってるヤツも
ホントに取り返しがつかな ....
タバコを買おうと思って
コンビニまで
ぼんやり歩いてたら
ふいにジャンプしたくなった
んで
ピョーンって飛んだら
右手が何かにぶつかったんだ
そしたら
空中に
箱みたいなのがあらわれ ....
「あの 僕が死んだら 鳥葬して欲しいんですけど」
「日本では 法律上ちょっと無理ですね」
「どうしても無理ですか」
「どうしてもしたいんですか」
「ええどうしても」
「どうして」
....
パズルのピースを
ひとつひとつ慎重に選ぶように
君への言葉を探した
だけどね
君にピッタリ合うピースは
これしか見つからなかったんだ
“好き”
君は昔シロツメクサのくびかざりをつくって
おきにいりでくびにさげて
寝てるときも一週間たってもつけたまんまだから
くさっていって
はえやら虫やらがわいて
きみょうなにおいをかぎつけた父親がく ....
ついっと 顔をあげ
仰ぎみている
病室の 窓は薄暗く
パジャマ姿の そのひとは
ベットを 脱け出し 立ち あがって いた
「いまねえ そらを かこうと おもって」
少しとまどい ....
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