近寄りたくないけど
友達じゃないけど
関係もないけど
なんだかな
嫌いじゃないから 好きかもしれない
ううんやっぱり 好きでもない
そんな私は
曖昧症候群
魚屋さんの奥さんは
ブロッコリーが好きなので
サンマがよく売れた日は
たいそう機嫌が悪い
なんでもサンマはカリフラワーだそうで
ブロッコリーは明太子だという話だ
奥さんは旦那さんに
....
私を見ないで
―――見て欲しいくせに
うんそうだよ 見て欲しいよ
だけどそんな勇気 私にはない
私に近寄らないで
―――近寄って欲しいくせに
うんそうだよ 近寄って欲しい ....
fortune for me .
fortune for my friend .
fortune my lover ,
please . ....
ひとつ告白しますが
私はキツネです。
この頭脳は
随処で都合よく化けて人を欺くように
精緻にプログラムされています。
ひとつ明らかにしますが
あなたはタヌキです ....
醜い貧困と
結婚し
エスキモーキス
美しい幸福を
愛人に
フレンチキス
季節はすっかり秋めいて
あちらこちらに金木犀の香りが広がっています
けれどもわたくし、
銀木犀に、未だ出会ったことがございません
銀木犀、銀木犀
あなたはどこ ....
すべての前を涼しげに
見えない波がすぎる朝
灰とむらさきは結ばれて
ゆるやかな灯に沿い
淡く淡く歩いてゆく
それまでどこにもいなかった
黒い点が現われて
光のまわ ....
仕事に疲れたおまえが
こんなわたくしの部屋に帰り着くと
雨にぬれたおまえは
いつものように静かに服を脱いだ
行き場のない案山子のようなジャケットを
お前はハンガーにかける
遊んでもらえない ....
あれはきっと
生きものが群れている音だ
口をすすぎ
顔を洗う
そんな朝の水で
生きるために
毎日タマゴを食べる
塩の加減は
これでよかったかと自問する
....
はばたき
が
今日もきこえたんだ
きのう
コンビニからでたときも
ちょっと
だけ
きこえたし
おととい
電車に乗る前に
そらを見上げたときにも
すこし
だけ
常にはきこえ ....
愛が悲しみに変わり恨みに変わる
あなたが何を言おうとも
あなたへの殺意は変わらない
いつしか冷めた愛ならば
お願い、私から捨てさせて
黄泉への片道切符を片手に持って
あなたの所に向 ....
扉も門も開いている
中に入れと誘われている
後ろを向いた人
引き裂いてしまうような悪意の息
人はそれぞれ怒りだし顔も出していられない
怒れ、怒れ
鎖の胎児は
....
街を歩いていると
「幸せのために祈らせてください」
とか言うヤツが近づいてきたりする
オレは
「僕の方こそ祈らせてくださいますか?」
と言った
祈り合い合戦勃発
辛くも勝利
上りの通過列車が
雨上がりのプラットホームを過り
色褪せたベンチの水滴を
さらってゆく
少し欠けた白線と
凸凹黄色のタイルは
きっと黙って
それを見ている
プラットホー ....
各教団は教徒たちを
唯一至高の民と賛美する
大小ピンきり混同
美しき平等主義は
人類から野生を奪った
植物は間引きすることで
動物は弱い生き物を食べることで
強く優秀な種のみ発芽するのだ ....
(その2 自転車屋のおじさん)
おじさんの手にはすっかり油がしみ込んでいて、指紋もわからないくらいになっている。
それが職人の手だと自慢していたけれど、あんまりじろじろ見ていると少し恥 ....
こたつの中で皮膚が焼けてく匂いがする
猫はもう丸焼け
最後ににゃあと鳴いたのはいつだっけ
奥の方には
みかんの皮
去年の去年の去年の父さんが食べたやつのもあるよ
そこに見覚えのある ....
つけっぱなしのテレビから
何の音もしなくなって
それでも
こうして眠らずにいる
何かが
始まるかもしれない
もっと
違うように
もっと
力強く
....
よく晴れた日
ハンガーに吊るして
自分を干してみる
きっと人はこのように
優しく干からびていくのだろう
水分も記憶も失いながら
+
鏡に向かって
笑う
そんな嘘
ばかり ....
人の灯りが
山間に星空のようにまたたいている
地上の星という流行り歌があった
高台を走る田舎の高速道路から盆地を見下ろすと
それは星の吹き溜まりのように見えるのだった
星座には見えないが ....
ちょこっとのきっかけで
けんかになった
ぼくは
ありったけのわるぐちをいった
ばか
おたんこなす
よわむし
げじげじ
ぷいっとそっぽをむいて
いえにかえった
ひとり ....
彼女は飛んでいってしまった
灰色のコンクリートに
白い羽を数枚残して
夕日目指して飛んでいった
だめだよ
あまり高く飛んでも
あまり低く飛んでも
失墜する
ほらイカロスのように
大き ....
帰ってきた さらに うすく かるく
まずしくなって これが ほんとうの
わたしだ まだ少量の毒をもつが
いつでも風にふかれて とんでゆける
きみのもとへ そして きみの彼方へ
誰かのために私は存在している
誰かのために言葉は存在している
泣いている私を上から見ているものは仮面をかぶった人形
なかなく花のように散ろう・・・
いつも誰かのために過ごしてい ....
行く場所は 茨の茂みしかないけど
もう あなたたちと 戦う気力はない
{引用=ピッ}
Cl は にげだした! ▼
いつも 足りないと
つぶやくような目で
半透明 だった
校庭も
平たいホームの直線も
影をうばうばかりで
屋上にでるたび
そらに 手をひたして
紅くそまった冷たいゆびを
にぎ ....
いいなぁ
“水”はどんな器にもピッタリで
僕は器からはみ出してしまうことがあるのに
でも
はみ出た部分を切り捨てないでよ
それも含めて僕なんだから
改札口にて
お待ち申し上げております
行き先を
詮索したりはいたしません
どうぞ
ご安心を
あなたがここを
通過してゆく事実のみ
確かめさせて頂きたいのです ....
ひとりになる
そんなことは結局、どこにもないのかもしれない
はぐれがちになる秋の、空の一片は
また明日と手を振るように
ぽっかりと抜け落ちている
秋
秋の
すっと高くなる人たちの
忘れ ....
5528 5529 5530 5531 5532 5533 5534 5535 5536 5537 5538 5539 5540 5541 5542 5543 5544 5545 5546 5547 5548 5549 5550 5551 5552 5553 5554 5555 5556 5557 5558 5559 5560 5561 5562 5563 5564 5565 5566 5567 5568
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
7.73sec.