螺旋階段の天辺で
摘んだ小石を力無く
放り投げてみたのです
放物線もそこそこに
乾いた音を立てながら
コロコロコロリと転がります
地上などとうに見えぬのです
勢い増した小石はやが ....
そして
なにも
のこらなかった
だから
なにも
のこらない
だろう
いつか
どこかで
あなたと
わたし
サンマがぐんぐん泳いでいます。
サンマが群れを成してぐんぐん泳いでいます。
サンマは海を泳ぎます。
サンマは海を遠くの方から
反対側の遠くの方まで泳いで
そうやって一生を ....
入眠
夜を行く 夜行列車の端から端まで
眠れないという あなたの背中を
私の恋を知る 二年の黒髪で覆い尽くす
やがて 足が滑らかに滑り落ち
月の無い夜を 黒豹と翔け行く ....
投影される星宿は
ただまばゆく
木漏れたように
天蓋にはりつき
記憶の中で見失った
街あかり
偽りの夜空のように
星の並びを過去に
たどれるならば
雪の降りしきる
プラネタリウ ....
言葉の陰で泣くのはいけない
それならば言葉の上に突っ伏して
泣きなさいと月は言う
果たしてそんな事が僕に
出来るのだろうかはまだ分からない
一息で詠えるフレ ....
テーブルに突っ伏していると
教室を思い出す
騒がしいクラスメイトの声
10分の休み時間
顔を上げ現実に戻ると
雨が降っていて
久々に歩きたくなった
誰もが傘を広げて
顔の ....
今日は君が生まれた日
たくさん並ぶ花を見て
かわいい花を見つけたよ
そんなに豪華じゃないけれど
君にぴったりな気がしたよ
その花を
プレゼントしたら
君は喜 ....
中村が集団となって土ぼこりをあげながら
ひなびた宿場町を走る
中村が健脚だとは聞いていたが
この地で生まれ育った番頭ですら
中村がどこに行こうとしているのか知らない
おい、とうろく、 ....
人と争うように働いて
話す気にもなれず
押し黙ったまま一日を終える
仕事帰りの公園のベンチ
あたたかいゆげで慰めてくれる
たこ焼を食べていると
目の前の通りを
なかなか客に呼び止めら ....
目の前のものが見えなくなって
アリジゴクの誘惑に身を委ね
家電量販店ではカードが飛び交う
もう何もいらないよ
暗闇の中に階段が見えるよ
ふと、いらなくなって
降りてゆけばいい
バ ....
ファシストになる
くらいならブタでいい
と言ったブタのバラ肉が
スーパーで売られる
ような国にはしたくない
思い出すのは
赤いクレヨン
無造作に引かれた線は
僕の手の上を通る曲線
覚えているのは
ピンクのリボンと
悪戯な君の笑顔
切り揃えられた髪には天使の輪
小 ....
あ あ
あ あ
あ あ
あ あ あ
....
こぶたが ぼくのおなかに はなをつけて
そっというんだ さびしいよって
だからぼくは こぶたを
むねのうえにのせて
せいいっぱい だきしめるんだ
きみがすきだよ ....
付け足されてゆくことがあって
それはとても
喜ばしい
差し引かれてしまうことがあって
それはとても
痛ましい
あなたの暮らしは
わたしの暮らしでもあり
わたしの途は ....
アスファルト ビル風 その怠惰な起伏
慣性の法則は働き者
流線型に磨り減ってゆく野心も
革靴の踵も その幾らかの理由を失ったまま
(前進 前進 前進)
追い風参考
公認記録に届かない僕 ....
闇夜に 嘶く
「そんな つもりじゃ
なかったんだ」
って、
言ってみたって
きのうまでのわたしを
簡単に
捨ててしまったんだ
いつのまにか ....
けんぽう、てのにはじえいけんがめいきされるらしくて
ヨコスカ、てとこにはカクがやってくるらしいよ
蜜柑を剥きながらテレビを眺めて居るらしい、僕の
足先で手繰り寄せ広げた本日ニュウスペイパァ
....
夕暮れのバス停で
バスを何本も見送りながら
いつまでも尽きない話をしていた
木枯らしに吹かれて
君が吐き出す白い息が
ダイヤモンドダストに見えた
教室も ....
「天国の ガリレオ星を 転がせば 夢の運動 夜空に流るる」
・・・
夜の淵で
キツツキが杉を叩たいてる音 が薄れてして
Motelのネオン管が
ぶちの鼠を焼き殺している、ほ ....
大きくふくれあがった木がささやく
僕はここに居てしまった。
君もそこに居て僕を見ている。
人間のぼくは、おおきな木にささやく
君は本当に大きいね。
ぼくが生まれたときにも、そんなに大きか ....
夜汽車の皆々が無言のハンド
ハンディ 親指と目の神経
にピンと張りしきり
デッキ越しの区音 足あと
ブックマークの向こうライト
赤かテカテカ ミスド 安い香水の匂い
真っ直ぐ ....
死にたくなって銃で一発
もう一つの世界を開拓したくて
でもここは日本なのでそんな武器なんて
幸いにも手に簡単に入らないので
一番銃に近いと思われる
おちんちんをこめかみに当てて
あ ....
君が今日は晴れているというので半袖で出かけてみたら
激しい雨で視界はおよそ2.5m
同じ空を見ているが
同じ景色は見ていない
そういうことだ
たかが浴槽を満たす体積すら所有していない僕と ....
ともすれば、その人の
冷たい朝なのかもしれない
天井はいつも通りにぴんと張り詰めている
とりあえずは、流行の
そこから外れた道の街路樹のなびく姿を真似て
まずは珈琲をすすることから始める
....
最近むっちゃ気になることがある。
それは人と人との物語・・・
出会って その出会いに感謝して そしてうっとうしく思って
そのうち嫌いになって いらない人から切り捨てていく。
....
くっついてみて ふれてみて 引いてみて 離れて
またくっついてみて なやんでみて 苦しんでみて・・・・
笑ってみて 楽しんで いやになって また離れて
きっと僕らは不器用なんだ
....
いつ頃からそこに在って
何の為に生まれてきたのか
思い出す事もできなかった
痛みを産み出す事も無く
時折耐えがたい痒みを発し
忘れかけた存在を思い知らせる
なぜ治らないのか
なぜ ....
青く輝くバスの中で
エンジンの振動に
僕は意識を奪われた
青く輝く無人バスは
青海の上を走る
古ぼけた車内には
僕を含めて誰もいない
人の声の波の音は
イヤホンとエンジン音を無視して
....
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