風に向かって 立つ 風に向かうと
風の音に 耳かたむける それはもう ずぶぬれで
ここを知り 飛ばされないよう
肯定するために ....
信号機は 信号を発する、真夜中のロボット
イエローの光が 明滅、明滅、明、滅、明、滅
永遠は、作りものかも知れない
たぶんノルウェーあたりに
巨大な送風機があって
そこから送りこまれた冷たい風が
君の頬を桃色に染める
わかさぎのエスカベッシュ
南瓜のキッシュ
ハッシュドビーフ
そして食後には
ア ....
タコを焼くことで有名なタコ焼き屋を営んでいるタコ焼き屋さんは
夜明け前に散歩をするのが日課である
UFOが一番現れるのはその時間だともっぱら評判だった
今日もタコ焼き屋さんは公 ....
日々彼女が髪を伸ばしていくのを見ながら
こんな一方的な生活なんて と自嘲する
生きている 、のでは駄目なのだ
自分なんてひどくあやふやで
それはいつまでもあやふやで
誰かが私の髪を見 ....
どうか優しい灯りをつけてください
お寺近くの静かな道に面した部屋は
わたしのたったひとつの場所だから
辺りは真っ暗で何も見えなくて
心細くて泣きたいくらい
けれどわたしは泣きはしない
優し ....
そうなんですか
わかりました
ドアがしまる やさしい 風
眼が覚める 眠れない
もう どこまでいったかな
いまからでも 間に合うのかな
もし 君にあったら
なにを ....
あまりにも暑いから
立ち眩みがしそう
知らないアパートの階段は
古くて崩れそう
錆付いた自転車の側には
痩せた猫が一匹
しゃがみ込んで撫でていると
後ろから知らない男の子がやってきて
....
夜713くらいの歩み
左手に振動 走る走る
左手に心臓 捨てるフレッシュネスの
香ばしいのがいつも四角
から漏れる電器
足の火照り組み痺れ
あとにあとにナビ
用を済ませたあ ....
とても悲しいことはわかっています
涙を流しても 構わないということも
十分すぎるほどに 理解しているのです。
線香のにおいにも 嫌気がさすほどに
理解しているのです。
だから、私 ....
自分という人間を好きといえますか
私は、自然と親が理想とする 道に進んできた。
強制されたわけではなく 就職して 何となく 気が付いた。
それから自分の 進んできた道の困難に ことご ....
草をはむ靴音を
幾度となく確かめて
渇いた枯れ葉の上に
柔らかい音をたてた
それ一枚ずつに
言葉があるかのようで
カサコソと囁いては
木漏れ日に揺れ
風に流されもする
....
五歩にも満たない足跡だけで
彼女はここから
私から失せた
あらゆるところに私はいて
靴無しでも
遠くへいける
近くへいける
心臓の側に泉が湧き出て
今からそこへ
わたしは ....
小春日の
短い夕まずめの頃
風を追いかけて橋を渡っていくと
軒下に
うり小僧
てへっ と笑ってはにかむあいつ
ずんぐりでっかい目玉を
ぎょろぎょろさせて
うりのような顔つき
月が ....
私がゲームをしてる間に
貴方は酔っ払って
うたた寝をする
唇から
解き放たれた
吐息まじりの
夢が
狭い部屋に
充満する
窓に
青空とカモメが横切り
レコードの音 ....
なんという事もない 日曜の昼下がり
公園の野原の片隅
ポコーン ポコーンとボールを追う
カシャクシャと落ち葉と戯れる犬
こどもらの華やいだ声
透き通った青海原に
....
ごめんなさい
わたしのほうこそ
あの時にあんなメールを送ったりしたことが
まさかこんな結果になるなんて
それを知っていたらそんなことはしなかった
なんて後悔してももう遅い ....
諦めることを諦めてしまえば
誰でも抜け殻になれる
枝をはなれた枯葉が
落ちる途中で宙返りをする
もしも諦めることを忘れることができたなら
何度でもその身をひるがえしてみせよう ....
純白の羽を持つ者は
天使
漆黒の羽を持つ者は
悪魔
悪魔は羽をもぎ取られた
天使
天使は羽をもぎ取る
悪魔
見た目だけで判断してはいけない
甘い誘惑に負け
....
話に尾ひれがついて
泳ぎだす速度で
泳ぎだす
身体にあたると少し痛く
自分の血はまだ赤い
眠たい目を擦りながら
恋人のだらしない口元にキスして
唇から溢れたものは
唇に戻る ....
西日が照りつけるステンドグラスの片隅で
掴めないそれは透けてゆく
ありがとう
ありがとう
しっかと吃立する華の影を踏み
手繰るものとて無いそれに躓く
さようなら
さようなら
....
瞼(まぶた)を閉じ
安らぎに抱かれ
ゆっくりと
ゆっくりと
呼吸する
やわらかく息を吐き
おだやかに息を吸う
くりかえし
くりかえし
やわらかく
おだやかに
息を吐き
....
深く深く眠りについてよ
記憶の底に辿り着いたら
その扉を迷わず開けて
世界の終わりが見えるよ
小瓶の中の錠剤が零れ落ちても
目を覚まさないで
旅立ちの朝
小鳥のさえずりが聞こ ....
扉を開けると
土砂降りの雨の中に
あの頃が立っていた
あの頃とは違って見えたが
私には直感ですぐに解ったのだった
成熟した女性の姿のあの頃は
招き入れると ずぶ濡れのまま ....
しんしん
冷たい 蛍光灯
冷たい 磨り硝子
朝の それらの冷たさの
白い薄荷を
しんしん
ああ 恥ずかしい
氷の前触れの指先はなんだって
まだこんなにも赤い?
....
その時に何を考えてるかなんて
そんな野暮なこと聞かないでよ
あたしはただ数を数えているだけ
何も考えないし
あたしは眠らない
どんな男でも
眠っている顔だけは
妙に愛らしいこ ....
このパンフルートの音色で
君の過去を知る事が出来るとしても
僕は知りたくないし
このパンフルートの音色で
ふたりの未来を覗く事が出来るとしても
僕は覗きたくないよ
昨夜からの冷たい ....
冷たい朝日
蠢く空気
目蓋を閉じ
血を透かし
腕を被せ
闇を抱く
鋭い秒針
溢れる血
体を起こし
身を清め
心の朝日が
闇に咲く
ぼーん ぼーん
内側から鳴り響く
真白いカルシウムの固まり共
ぼーん ぼーん
時を記すのではないのだろうに
余計なものを剥ぎ取った痕
ぼーん ぼーん
そこは特に空っぽだから
音が共鳴し ....
湿原に飛び込もうか
あの小高い山に登ろうか
むせびつつ悩む赤い旅人
5496 5497 5498 5499 5500 5501 5502 5503 5504 5505 5506 5507 5508 5509 5510 5511 5512 5513 5514 5515 5516 5517 5518 5519 5520 5521 5522 5523 5524 5525 5526 5527 5528 5529 5530 5531 5532 5533 5534 5535 5536
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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