手嶋純
どんよりとした空が
朝の気分を重くする
空を埋め尽くす
アキアカネが疎ましい
秋は秋らしく
木々を染める
彼岸花は咲き乱れ
怪しげに人 ....
もう モドレナイ
前にも後ろにも 僕のいたるところを
君が 君が 囲んでいた
ぼくの誕生は白だった
白は何事にも弱く
ちょっとした埃でも
すぐに汚れてしまい
“まぶしい純白 ”と言われたのは
ほんの一瞬だった
ぼくは
成長とともに
すぐに
泥水をかけられた ....
ガタン ゴトン
ガタン ゴトン
地下鉄の中
ふわふわ ぽわぽわ
佇むあなた
想い出したかのように
しかし堂々と
指輪を捻じ込んで
出会ったころの奇跡は
もう忘却の彼方
以前交わした ....
風呂とトイレが一緒になっている家が嫌で少々値は張るもののちゃんと風呂トイレ別の部屋を借りた
***
周囲はユニットバスで充分事足りると言うのだが
僕は満足している
こうやっ ....
わたしは/塩を/買ってきて、
わたしは/塩を/埋めるのに、
腐敗しない、
土をひらく、
性の目覚め。
母の手紙。
そして接着。
比喩の限界。
泥を蹴って──
わたしは去って──
毛 ....
あなたたちは好きだけど
あなたたちの曲は好きではない
秋風がそう囁くのを頷きながら
僕らはギターをかき鳴らしました
アンコールは全会一致で否決
近くでメロディを奏でていた
CD ....
浪速の三輪かつらぎ号
{ルビ囂々 ....
靴紐がほどけて
その存在を見せ付けてくる
埋められるための空白は
ただ待つことしか出来ないのに
生きることを言葉で表現できたなら
どんなに幸せだろう
もしそれが可能なら
生き ....
みたすものではなく
うめるもので
うめつくされた
まいにちは
うめるものを すてて
みたすものを
そそがないと
もとには もどらない
わかっては いる
それでも
みたす ....
風に向かって 立つ 風に向かうと
風の音に 耳かたむける それはもう ずぶぬれで
ここを知り 飛ばされないよう
肯定するために ....
信号機は 信号を発する、真夜中のロボット
イエローの光が 明滅、明滅、明、滅、明、滅
永遠は、作りものかも知れない
たぶんノルウェーあたりに
巨大な送風機があって
そこから送りこまれた冷たい風が
君の頬を桃色に染める
わかさぎのエスカベッシュ
南瓜のキッシュ
ハッシュドビーフ
そして食後には
ア ....
タコを焼くことで有名なタコ焼き屋を営んでいるタコ焼き屋さんは
夜明け前に散歩をするのが日課である
UFOが一番現れるのはその時間だともっぱら評判だった
今日もタコ焼き屋さんは公 ....
日々彼女が髪を伸ばしていくのを見ながら
こんな一方的な生活なんて と自嘲する
生きている 、のでは駄目なのだ
自分なんてひどくあやふやで
それはいつまでもあやふやで
誰かが私の髪を見 ....
どうか優しい灯りをつけてください
お寺近くの静かな道に面した部屋は
わたしのたったひとつの場所だから
辺りは真っ暗で何も見えなくて
心細くて泣きたいくらい
けれどわたしは泣きはしない
優し ....
そうなんですか
わかりました
ドアがしまる やさしい 風
眼が覚める 眠れない
もう どこまでいったかな
いまからでも 間に合うのかな
もし 君にあったら
なにを ....
あまりにも暑いから
立ち眩みがしそう
知らないアパートの階段は
古くて崩れそう
錆付いた自転車の側には
痩せた猫が一匹
しゃがみ込んで撫でていると
後ろから知らない男の子がやってきて
....
夜713くらいの歩み
左手に振動 走る走る
左手に心臓 捨てるフレッシュネスの
香ばしいのがいつも四角
から漏れる電器
足の火照り組み痺れ
あとにあとにナビ
用を済ませたあ ....
とても悲しいことはわかっています
涙を流しても 構わないということも
十分すぎるほどに 理解しているのです。
線香のにおいにも 嫌気がさすほどに
理解しているのです。
だから、私 ....
自分という人間を好きといえますか
私は、自然と親が理想とする 道に進んできた。
強制されたわけではなく 就職して 何となく 気が付いた。
それから自分の 進んできた道の困難に ことご ....
草をはむ靴音を
幾度となく確かめて
渇いた枯れ葉の上に
柔らかい音をたてた
それ一枚ずつに
言葉があるかのようで
カサコソと囁いては
木漏れ日に揺れ
風に流されもする
....
五歩にも満たない足跡だけで
彼女はここから
私から失せた
あらゆるところに私はいて
靴無しでも
遠くへいける
近くへいける
心臓の側に泉が湧き出て
今からそこへ
わたしは ....
小春日の
短い夕まずめの頃
風を追いかけて橋を渡っていくと
軒下に
うり小僧
てへっ と笑ってはにかむあいつ
ずんぐりでっかい目玉を
ぎょろぎょろさせて
うりのような顔つき
月が ....
私がゲームをしてる間に
貴方は酔っ払って
うたた寝をする
唇から
解き放たれた
吐息まじりの
夢が
狭い部屋に
充満する
窓に
青空とカモメが横切り
レコードの音 ....
なんという事もない 日曜の昼下がり
公園の野原の片隅
ポコーン ポコーンとボールを追う
カシャクシャと落ち葉と戯れる犬
こどもらの華やいだ声
透き通った青海原に
....
ごめんなさい
わたしのほうこそ
あの時にあんなメールを送ったりしたことが
まさかこんな結果になるなんて
それを知っていたらそんなことはしなかった
なんて後悔してももう遅い ....
諦めることを諦めてしまえば
誰でも抜け殻になれる
枝をはなれた枯葉が
落ちる途中で宙返りをする
もしも諦めることを忘れることができたなら
何度でもその身をひるがえしてみせよう ....
純白の羽を持つ者は
天使
漆黒の羽を持つ者は
悪魔
悪魔は羽をもぎ取られた
天使
天使は羽をもぎ取る
悪魔
見た目だけで判断してはいけない
甘い誘惑に負け
....
話に尾ひれがついて
泳ぎだす速度で
泳ぎだす
身体にあたると少し痛く
自分の血はまだ赤い
眠たい目を擦りながら
恋人のだらしない口元にキスして
唇から溢れたものは
唇に戻る ....
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