繰り返し来る波に
足をとられてさ
また巻き戻し
ヨリ戻し
三日月が映る
夜の岸辺でさ
愛をかっさらって
ほおばって
る
愛のままに
そのままじゃ足りない
愛の果て ....
炭素繊維強化プラスチック
鉄に対して比重は四分の一ながら
強度は十倍
弾性率は7倍である
耐熱性があり耐摩耗性にも優れる
身軽で丈夫でしなやか
君はまるでカーボンファイバー
僕は不完 ....
僕らは失敗することもあるし
負けることもある
戦いを持つ限り痛めつけられ続けるし
成功を感じることなんてないかもしれない
僕は惨めに見えるかもしれないし
そのとおりだ、と僕は思っているか ....
テレビを見ていて知った
今人気のある観光地
行ってみたくなり
色々インターネットで調べて
泊まる旅館を決めた
都会暮らしの疲れは
田舎の環境に身を置けば消える
ネットだけでは ....
ある人が何であったかというのは
その人がいなくなる時にわかるという
もしくはその能力が失われるときに
僕は命の前に失うことのできる能を持っている
ではやめてみますか、とログインできない ....
別れを辿ると想いだします
運命のようにやってくるさようなら
スローテンポで囁いて
動き出した足音を追いかけてはいけません
雷のように落ちてくる出会いの喜び
....
文化包丁で
最低限度の料理に明け暮れる
隣りの旦那さんはまだ若くて高身長
おまけにイケメンときてる
加えて家事まで良くこなす
俺の嫁さんしきりに褒めるから
俺は肩身が狭くなる
....
朝
口の中が臭くなってるのは誰だっておんなじ
イケてるオンナもイケてないオトナも
だから口の中清掃するんだよね
眠そうな顔には冷たい水がいい
ついでに洗面台の上の鏡見たら
冴えないおと ....
ひいでたひたいに
向日葵がいる。
つきぬける蒼を
みつめながら、
しみじみ
そう
おもう。
しみじみ。と
そう………おもう。
きみがいる黄泉から
向日葵が聞こえる。
39年前の今日、この家に越してきた。
自分はまだ歩けてはいたし、
母も元気に家事をこなしていた…
今日、兄がコロナ接種にいった。
兄も父の享年の歳と同じ、66になった
幸いな ....
世界中を
敵にまわしても
俺は
君を選ぶよ 守るよ
二人で
逃避行も
悪くないだろ?
デマなんか
気にしなくていい
俺の言うように
君は何も心配しなくていい
何も ....
さびしい駅裏に倒れてる自転車
他人が助け起こしたら 叱られるよ
今日も明日も 雨ばかり
神様に優しく叱られて死んだ人たち
ぜんぶ透明な水に流れて
死因は綺麗な詩になってしまう
あなたの痛 ....
生き生きと膨張する季節だ
成長の早さに耐えきれず
ひび割れた大地の
隙間を縫うように
溢れ出た無数の命が
すっかり地上を
我が物顔で跋扈していた
それでも空はやっぱり遠いらしく
鳥が仕 ....
ひもじいからケーキを食べるよ
いちもんもないから
エアだけど
イケるもんだね
さびしいから
孤独を売るよ
孤独さえもなくなれば
こっちのもんだね
寒い夜は落ち葉を
抱いて ....
感傷
泣
後退
無生産
無意味
1
コックリさんコックリさん
コックリ疲れた
富士川に
投げ捨てられた
10円玉
先の滝壺
また1枚、
積まれては
息をひそめて
待っている
鬼の来る ....
もうすぐ
七月だというのに
蝉の声が
やってこない
やってこない
夏の便りは
たらいまわしにされて
ちっとも
ポストに届かない
まちくたびれた
ポストは
うたた寝をして
....
ぎらぎらと陽が照っている
草木が緑に燃えている
世界はゆらゆらと揺れている
折しも二匹の紋白蝶が
絡み交わり輪を描き
白々と視界を過っていく
いったい何処へ行くのだろう?
自ら描 ....
今週の月曜日、有給休暇
消化しなければならず、でも金がなく、
することもなかなか思いつかないので仕方なく、
いつものパターンを繰り返す
朝、銭湯へ行き、馴染みのカフェに行き、
新宿へ行き ....
芯から憎まないでいられたら
それでいい
と思った
十四
今
やっと
人間に参画した気がする
こうなることは
どこかで分かっていた
憎しみすら
もう
愛さずにはいられな ....
飢餓
画面
飽食
わたしの心はひらべったい
夕焼けを迎える
何者としてでもなく
いつかは終わる
そのことを
なかば忘れたふりして
どうすればよいのか
わからないのは誰も同じ
....
全てが終わり
全てを失い
命は保たれ
風が吹き
この静けさのなか、
この透明のなか、
私は深い井戸の底に居て
寒さと闇に震えながら
一日に一度の来光の
その瞬間を待っている ....
あの時
死んでくれていたらねぇ
深い溜息の後に
小さく呟いたアナタは
あの時
命だけでも救って下さい
確かにそう言った
あれから六年の歳月が流れ
あの時三歳だったこの子 ....
そこにあったものが
ある日突然
失くなっている
その間に何が起こったのか
全く知らないうちに
気付いたとき
僕はあの頃の
僕ではない
そうやって
時間はいつも
僕だけを老い ....
振り向くまで吸って吐くまで行き過ぎるまでこぼれ落ちるまで何本の指がいくつもの「あ」の音の形をした口が消え去ったか。息と思考はきれぎれで今にも崩れ落ちそうで堕ちないと知っていたきみは誰よりもずるかった。 ....
ロンドンで見た雨は
でも 雨上がりの通りの光であり
跳ねていた 水たまりのバスや
薄曇りだった空の朝や
雲の下に長く続いていた橋だった
嬌声
モニター
OFF
無音
孤独感
ざわめき揺れた交差点
プリズムはガスタンクのなだらかな曲線を跳ね
群衆はみな拝むのだ
陽炎のなかでふるふると光っている
あのヴィーナスのおっぱいを
そして兄弟達は今日も
はしたない笑顔 ....
桜の花びらが窓の向こうに消えた月曜日
桜の花びらはゴミだと思う?と訊かれた火曜日
野菜もしっかり食べようと思った水曜日
何の比喩にもなれず図書室に立ち尽くした木曜日
ゴミ箱にゴミを隠した金曜日 ....
532 533 534 535 536 537 538 539 540 541 542 543 544 545 546 547 548 549 550 551 552 553 554 555 556 557 558 559 560 561 562 563 564 565 566 567 568 569 570 571 572
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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