駅からの帰り
長くつづく塀のすみっこで
ダイヤルを見つけた
それは黒ずんでいて
たくさん目盛りが打ってあった
そっと触れると
ダイヤルは手にしっくりとなじんだ
銘板が空欄だったので
....
みんな誰もが
光と闇を持っている
けど
けど
誰も闇を見ようとしない
だって
だって
それは闇が本当の自分だから
そして
そして
光は偽りの自分だから
ねぇ…
....
好きなこと
赤信号で止まった車の横を自転車で次々に抜かしていくのが好 ....
今日も手を振って別れるよ
君が小さく見えても
大きく手を振るよ
振り返りたくなるぐらい
たくさんたくさん
紅い葉っぱをとばす風には惑わされず
ス ....
陰欝な喧騒
潜り抜けて消える
潮騒の中で
あの声が聞こえる
白い光がこだます声
言葉が消えた
あの思いの底
光る銀の器から超える
剥がれてく
燃える光彩が捉ら ....
これからの人生を
海の中で
過ごそうと思う
ぼくの名前が
そうであるように
あなたのウテルスが
そうであるように
海で暮らそうと思う
どんな
巧みな日本語をあやつって
....
どうしたら君に届くんだろう
たとえば木洩れ日が
レースのカーテンに映した
まだら模様のさざめく言葉たち
秋の一日は
誰もがみんな一人ぼっちと云いながら
肩を寄せあって群れている ....
ざらざらと走り
たどり着く
水のなかの火に
たどり着く
風は街の目をすぎてゆく
夜に似た朝
光の粒たち
道の先の先に降る
水平線を照らす雨
暗く大きな ....
キミが ボクの人差し指を
折れそうな 両手で
必死に
必死に
にぎるから
ボクの
折れそうな 心は
やっぱり 折れて しまった
キミのバイバイと
ボクのバイバイ
違 ....
僕らは 一つの 曲がりくねった 鼻
尖り 早朝の 太陽に照らされた
老人の ショーツを 見ては
委託販売を 申し込み
狐の 和尚の 尻尾を 抱いては
あんなに 毛皮は 高いのに
呟く ふり ....
団地の13階から2階が狂おしく
ひん曲がる
誕生日に欲しい
駐車場のコンクリートの一部
さなぎのカレンダーに
ストレートティーをぶつける
....
何事にも関わらず
こだわっていない、と言うのは嘘だ
それは自分を偽っている
それが真ならば、怒りと言う感情はありえないし
その怒りもその実歪曲された性欲だ
会いに来て
会いたいの
キスをして
キスしたい
会いに来て
会いたいの
恋をして
恋したの
あなたがすき
もういちど
もういちど
恋になる
恋になる
....
思い通りにならなかった過去から
手紙が届きました
悲しい虚しい苦しいみすぼらしい過去から
何億と続けているこの脈拍
えいやっと飛んだバンジージャンプ
生ある ....
生かされている
胃に空けられた穴から栄養剤を注入し
機械に繋がれている
生かされている
夢と希望を剥奪された代わりに
最低限のガソリンを与えられ
メンテナンスを成されずに
生かさ ....
わたしが眠っていると
ドアを開けて神様が入ってきて
わたしの口の中に何かを突っ込んできました
なんだろうと思ったけれど
眠くて何がなんだかわかりません
そのときわたしは
大昔のローマの
....
中学のころ
教科書の中に出てきた
ナンシーに会いたい
タケシの家にホームステイで来ただけなのに
のこのこ学校までついてきて
わざわざ英語を教えてくれたナンシー
ナンシーに会いた ....
時計なんかちらちらみて
ふだんは全く気にしないのにね
私いつも云うのよ
時間に縛られるのなんて
まっぴらごめんよ
ってね
だけど
いつものこの時間は
例外みたいね
....
君を中心に
僕が回っているわけじゃなく
僕を中心に
君が回っているわけでもない
それをちゃんと
理解し合えてた
だからこそ
互いが最も近づける時を
二人して大事に
過ごしてきたんだよ ....
怪獣ギロンが現れた
地球防衛軍にはさっそく怪獣ギロン対策本部が設けられ
どうすれば怪獣ギロンを倒すことができるのか
各国代表によって様々な議論が取り交わされた
とにかく爆弾やミサイルの類を ....
フリマの一番隅の方で
いなくなったままの父が
お店を出していた
犬がいっしょにいた
名前をペロといった
父が好んでつけそうな名だった
お店には小さな靴が一足
子供のころ私が履いて ....
君の為に書こう。
君に向けて書こう。
そう決めて、
昨日一日、
ずっと考えたけれど、
何も書けなかった。
だから、
平凡だけど、
こう書くよ。
お ....
巨大な草原で私は眠る
風が草の海に波を作り出す
その濃淡はまるで孔雀石のよう
そよ風に乗って悪戯者の妖精が
私の本のページをめくり
しおりがわ ....
胎内より産まれ出るとき 人は両の掌を握り締める
これからの生を掌から逃さぬように
そして命絶えるときも 人は両の掌を握り締める
これまでの生き様を掌から逃さぬように
これまでの記憶を掌から溢さ ....
掴む為だけのバナナは無い
でも 掴むことで感じるバナナの存在はある
離れるだけの距離がある
でも 離れないことで感じる二人の距離がある
言葉だけのメッセージはない
言葉で伝わるメッセージがあ ....
夢を見せてしまったようでした
貴方への謝罪と
貴方への感謝を
この言葉に託しましょう
今でも
総てが昨日であるように
鮮明に
記憶の中に描かれています
千切れた約束も
遠のい ....
昼も夜も関係なくにぎやかな
心の宿に灯るのは
めくるめく孤独色した宇宙の中の
母なる月に映る
うさぎ達のもちつく姿
季節の摂理に従って
太陽は遠ざかって行く
目に ....
長い夢から醒めた僕に
突きつけられた現実の嘘
温めてきた僕の想い
僅かでも君に繋がっていると
信じていたかったのに
届かない声を振り絞り
伝わらない言葉を投げかけて
君の心を待ってい ....
#51
花の降る午後に
はちみつタンジェリンのどあめ
口ン中で転がしながら
歩いていきたいよ
コロラド州デンバーまで
#52
魚肉ソーセージだと思って
....
今日が明日に変わるころ
行き交う吐息が途切れます
朝陽が尾羽に掛かるころ
胡桃のしずくが凍ります
もしも鈴を落としたら
さらわれた願望を
あなたは探し続けるでしょう
もしも匙を拾うなら
....
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