底ひ無く
心 沈む
みあげれば あおい闇
青ざめてゆく風のなか
声も無く笑った
雨の夢は白らかに咲く
虹のもと影ろふ立ち姿
底ひ無く
心 沈む
みあげれば あおい闇
....
石垣を踏んで 踏んで
更に踏んで
星を見るのはきれいだからではない
ただ退屈だからだ寂しいからだ
電話代をかけるのが勿体ないからだ
電話の向こうで取り込んでいるのを想像するから ....
僕がなくなって
俺がなくなって
黄色がなくなって
オレンジがなくなって
青がなくなって
緑が
首から肩にかけて護られていたものが
どっか飛んでって
通気口か ....
届くまで
送り続ける手紙
読んだあとは
それを広げて寒さを凌ぐといい
身に纏って
炎で燃やして
これから冷えてゆく体を
少しでも気休めでも
なんでもいいから ....
僕はただ、世界に憧れていただけ
僕はただ、冒険に憧れていただけ
あなたを望んだ覚えはありません
ぼこぼこ
ぼこぼこ
追いついてごらん
彼らは、夜の隙間を探しに行った
そこには、理由などなかったのだ
通過。通過始まる
無くなる、無くなるをはじめる空
ぼこぼこ
ぼこぼこ
足 ....
宇宙からフランスが降りはじめ
僕は体内の石の上に座ってみた
胸部から胃袋へと一直線に落ちる滝に
あわせることも逆らうこともせず
躍動を支えるだけの脊髄は
まるで紅葉を終えた静かな生態のようだ ....
得た と思うと同時に失う
林檎の皮を剥いていく
螺旋が皿に垂れていく
果物ナイフに映る甘いかおりに
私は涙を告げる
何も動揺することはない
唇はかすかに震えているが
芯は蜜を湛え ....
凍えた町。シャーベットの雪が降ってきた。
暗記の得意な少女が泣いていたから。
「大丈夫。ケルベロスは虫歯よ。」と、
スキンヘッドの女が笑った。
幽霊が迷子を家まで送り届ける話。をした
男の皮 ....
パイプオルガンの音色が、
無機質な空間に響きわたる。
あなたは涙を拭いもせず、
恋の破局を悲しむ。
肩が震えるたびに、
古い木の椅子が揺れる。
僕の愛はあなたに届か ....
コーヒーとミルクが半々
その懐かしさが痛ましいので
最近では蜂蜜を溶かし込んでしまう
あの人が元気でいることを望まない私と
いつもレモンを添え忘れるあの人と
似ていたのは身勝手ばかり ....
曇り空を見るといつも
全てのことを正当化してしまえる
気になるけれど
その度に
雨が降ってくる
言葉は便利で
音楽は優しく
都合のいいお話は
いつだって楽しい
でも残念な ....
人は夜に音になって
躓かない程度に囁き合うらしい
朝が夜に向かうように
ページを手繰り寄せる
薄い絵の具を
筆の先で伸ばすように心音を
澄ませていく
夢を見る、ことを覚えてからは ....
製鋼の
彼との
精巧な
性交は
性向と
性行を
忘れる位
催行で
採光で
彩光で
最高
だから
再考
善行に
罰を
悪行に
祝福を
それが悪しき神キリステ
しらばっくれるな
お前の善行はお見通しだ
今日も
心善いものが
キリステられる
間違った事こそ
正しい
....
真夜中に 一人で過ごしていると みんなに置き去りにされた気分
でも 音が無いほうが 落ち着く
昼間に 誰かと過ごしていると 心が安心する
でも 音が無いと 寂しげ
いつどこに居 ....
飢えたる母は、
世界のはじまりを待って
空をきりひらく。
質の悪いことばを捕まえて
矯正したら
素直な良い子になるのだと
そう言われつづけてきたが
母は
良い子になる前に衰えて
死にそうになっている
------------ ....
しみがでるといけないから
オンガキにしなさい
大酋長に云われた。
あわてて、矢立をとりだして
みんなの前で起請文を認める。
なんか情緒に不足する文言だと思いながら
ドイツの2サイク ....
鳩のような鳴き声
黙々と低速のまま刻む
くちばしの先 空虚な言葉
予定どおり人々は流れゆく
スローモーション再生
喧騒は未だ破られることなく
しらじらしさ 微光を放つ
吐き気がする
....
重力に
負けそうなときは
2センチぐらい
地球とお別れ
ティンカーベルの粉
ひとさじ
ふりかけて
角の先から尻尾の先まで
数えている間
よだれでベトベトの浴槽に
肩までつかっていると
今日の牛の冷たさが伝わってくる
それはほんの少し痛くて
やはり懐かしい
牛はただこちらを
....
あの子がもしもあなたの太陽なら、
私はきっと芽吹けない種ね。
彼女の場合
友達が、うれしそうに笑っている。
「でね、そのときね、あたしね」
かわいいなぁ、と思う。
「あのコも笑ってくれてね」
男の子が笑うのも、かわ ....
薄暗い家路をたどるわたしを
朱から群青へのグラデーションの天井が
しずかにつつみこんでいる 夕方
太陽が海のむこうへしずんでゆくときに
いつも西の空にひかっている
砂糖つぶのような ちい ....
たしかにインスタントラーメンを
作っていたはずなのだが
気がつくと
鍋にあるそれは
脳みそになっていた
腹がへってしかたなかったので
無理矢理、口に運んだのだが
口に ....
虹色のアメフラシが
ベランダのクワズイモの葉の上を
ぬたり
ぬたり
と這っている
(そんなはずはない)
風が吹くたびに
アメフラシの体表の突起が
グラスファイバーのように色を変 ....
さらさらと
足場は流れている
友達は楽しそうに
波を掛け合い
笑ったり
こづき合ったり
僕は
濡れるの
好きじゃない
こづくのも
好きじゃない
笑うのは・・いいけど
....
思いも無いのに思いどおりの
見てはいけない夢からさめて
終わり はじまるわたしがあり
気づけば朝を歩いている
かがやきやたかなりを
しあわせと呼ぶことに
ためらいく ....
「引越しするので手伝ってください」
久しぶりの幼馴染からのメールを見て
行くとあらかた荷物は片付いていたのに
ただ
アルバムや卒業文集が
ダンボールのわきに積み上げられていて
それが手 ....
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