水の結晶の響く洞窟を歩く
どどどどどどどどどどどどど
水の音が聞こえる
どどどどどどどどどどどどど
満天の苔の空を転回する周転円が
どどどどどどどどどどどどど
春を指した
キミに何をしたらいいのか分からなかった。
キミは今 絶望の淵に居るのかもしれない。
私は笑っちゃうくらいの 不器用だけど 考え付いたのが
何故か 手作りの お守りを渡したくなった。
....
あの日の朝の予感は
冬への暗示だった
荒涼とした世界
強い風と砂の吹き付ける海岸
わたしの髪は身体は、煽られ、咽び、叫ぶ
灰色の空
時化て濁る海
わたしはその全てを、ひと ....
ある現実に落とされた
一粒の出来事は
どんなに大きな波紋を描こうとも
より大きな現実に吸収されてゆく
私たちはそれを
受け止めたり
跳ね除けたりしながら
けれど
その波紋の消えゆく ....
言葉は
最先端に行くと
初めに戻ってしまった
閉じているのである
最後の赤を脱ぎ捨てた
紅葉の合間から冬の声が届くと
過ぎた年月は
あどけない写真に
痛々しく画鋲の痕をつけながら
かなしみを、ときめきを、
なつかしさのオブラートに包み込む
....
緑色の沼の中から
泥亀が1匹
這い上がってくる
夜の外灯に照らされて
ヌルヌル甲羅が光っている
泥亀は寂しい、うつろでわびしい
うつろでわびしい
....
石垣の上を這う
カタツムリを眺めて、
陽だまりにまどろむ。
柿の枝にとまる
カラスが嘴を磨き、
獲物を狙い続ける。
私が立ち去れば、
カタ ....
お尻から生えてた
あげたてのコロッケみたいないろの
太いしっぽを
あわてて隠しました。
あのひとが明日来るってさ。
油断して
わたし
ババシャツで毎晩寝てました。
かみの毛 ....
北の国では雨粒が
まっしろな六角の花を咲かす頃
運命をギュっと掴んでいたその指は
夢や幸せも白く結晶させたようで
すべからく物事は
原因があって転がりだし
人との出会いも必然で ....
スイッチひとつ
切れない
切らない?
眠れない
孤独のひとつ
抱けない
抱かない?
寂しくて
パジャマのボタン
かけちがえたまま
ヨルの浅瀬で
上手に溺れて
ゆうるりと朝が来る
顔の群れは消えてゆく
ゆうるりがゆうるりと
いくつかのゆうるりを摘み取って吸い
ゆうるりと朝に満ちてゆく
波の光を背にして座り
髪は音にひたされてゆ ....
飛行機雲が伸びていきます
大きな空を見上げて 残した軌跡に追い越されぬよう
空気を切って伸びていきます
はじまりはいつだったか
忘れられた原点が 今は水蒸気の一粒となり
尾の端から融けていき ....
ひっそりとした雨で
灰色に染まる
視線までも
{ルビ一色=ひといろ}に濡れる
雨垂れに
声が
くっきりと響く
そっと
ちらつく姿に重さを重ね
落ちる雫に映りこむ
吐息は熱く
....
じんわり汗ばむ首筋を
ハンカチーフでそっとふき
夕陰草をみつめる手許
無風の文字は ただれてしまい
あてどなくもたれかかる
夕影の一輪挿し
やがて雨薫り
境界 薄く煙る
雲の流 ....
懐かしい天国への途上で
思い出されるのはあなたのこと
いや むしろ気がかりなこと
あなたによって
傷ついた額から血が流れるのは
これで二度目だ
茨の冠で傷ついた額は
最初に頭を打 ....
「永遠など何処にもないの・・・」
そう 叫んで
そう 泣いた君が
酷く僕の心を締め付ける
手を伸ばせば届く距離なのに
こんなにも遠い 君の心は
「君が永遠だと感じた瞬間は
....
そこに愛があったのだとしても
あなたには関係の無いこと
ただ
時として見せる
どこか遠くを見つめるような
物憂い表情に
耐えられなくって
我慢しきれず
所嫌わず嗚咽を漏 ....
おばあちゃん、元気ですか
って死んでるのに変だけど
あなたに似て僕もヘビースモカーですよ
あなたは肺がんで亡くなりましたね
僕を見守ってくれてるんですか?
この世に未練を残してま ....
黒髪の視線が伸びてゆき
瞳が羽化をすれば
艶やかに空を含み
風と交わる
{引用=さぼりぐせのある小学生でした
うそつきでした
さんかくじょうぎが さみしくて
青の奥
散らかってゆく雲
君がつくえに立ってふざける
ちいさな教室
きいろい ....
聖書という名の
己の真実を映し出す鏡と向かい合い、
祈りという名の
彫刻等で己の魂の形をととのえつつ
終わりのない日々をおくり
やがて精神に異常をきたし、自分の名前も知らず、
自分が ....
随分と久しぶりだね
何の用だい?
君と最後に会ったのは
かれこれ3年以上前
顔も声も温もりも
何もかも忘れかけていたよ
笑ってばかりいないで
何か言っておくれよ
そう 僕の知る君は ....
あなたの息は
全てを可能にする
台風
僕は冬がキライだ
春は好き
夏は大好き
秋も好き
だけど冬がキライ
でも、最近少しづつ
冬が好きになってきた
食べ物が美味しいし
花粉は少ないし
夜どんなに早く寝ても もった ....
ひとだまは
リンが燃えるのだと
いう
底冷えのする
ステンレスのテーブルに
あなたは
白いかけらになった
リン酸カルシウムの特徴は
白くて 脆い
その白さは
小さな
....
ふたつ目の名前を
付けられた夜
ふと
目が覚めて
また眠る
予防接種された箇所が熱い
腕が腫れ上がってる
何をそんなに必死に
拒絶しようとしているんだい?
これはワクチン
いいものだよ
ばい菌だけど
イイばい菌だよ
....
まぼろしの重さと
重さのまぼろし
戸惑いと迷いと
緑のはざま
きらきらときらきらと
取りもどせないものの列
手のひらに 手のひらに
降り来るものたち
むらさきが
....
ことばは
たんぽぽの綿毛のようにかわいくて
ことばは
猫の尻尾のようにきまぐれで
ことばは
ときどきガラスの破片のように
血をにじませて
ことばは
渇いたのどをうるおす ....
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