揺れつづける鈴の音
回りつづける水車の音
遠い遠いいとなみの音
届かぬように届きつづける
小さな小さないとなみの音
油彩の歩道に描かれる鐘
灯りが消えて現われる腕
つ ....
とりかごをね
夜にむかってかざしたら
まぬけな星がいくつかね
僕のかごに入ったよ
おっぱいが道端に落ちていた
薄桃色の滑らかな円錐形のおっぱい
こんなところにいったい誰がこんなものを
名前でも書いていないか拾い上げて調べてみる
きめ細かい柔らかな肌
乳首は透明感のある ....
高速道路を疾走するタクシーのバックシートで
オレンジに光りながら揺れるおっぱい
の
映
像
の
残
像
憂鬱な色で塗られたテーブル
曖昧な味のオレンジジュ ....
顔をさす空気のつめたさに 一瞬ひるみそうになる
空は明るくなりかけても
まだ僕ときみの空気はあたたまらない
かじかむ手指に持たされるのは
どうしようもないほどの透明な煌めきと焦燥感
....
仮に
私たちが住んでいるのが地面ではなく
几帳面に
ジオイド面か何かだったとして
町の上を
風に
山や谷が通り過ぎていくのは
えらい騒ぎだと思うが
空の底から見あげれば
気圧 ....
頭上からガンガンと大音声が響いてきて
見上げれば汚いトレーナーを着た中学生の兄弟
階段を上がって来いと言われ
戸惑っていると
「お母さんがいるから大丈夫」
と双子にしか見えない顔で言う
右 ....
大きかったり小さかったり
幸せの大きさに嬉しくなったり寂しくなったりする
幸せは口に出さず
寂しさだけ寂しいと言う
それが当たり前で…
たとえば窓の外に雪が降っていて
手をつないだ ....
午後、人気の失せた列車のなかに
男が眠りこけている
その影が伸びたり縮んだりしている
場違いに鮮やかなドレスが
その影を踏み散らしていく
にわかに騒がしさが戻って来そうに ....
昨晩まで裏庭で死んでいた父が
今朝は生き返って
何かの冗談のように
冗談を言いながら食事をしている
自分の胸に手を置けば
小さな鼓動が伝わってくる
それは生きていることの証なのに
多 ....
空も白み始めてきたので
そろそろはじめましょうか
夜に眠れない人のための
明け方ダンスサークル
ダンスのステップの基本はリズムに合わせて(歩く)ことです
今日のあなたは幸せでしたか?
....
もしも僕が
神様だったなら
仕事で疲れた君の枕元に
バスキューブを置いてあげる
夢も見ないほど眠る君の
朝がすばらしいものであるように
もしも僕が
神様だったなら
君の邪魔をするす ....
メメも××も違いはないからぼくは安いもので済ませる
フライ級の貸し金はとてもガンジス
ひとりでわらう
わたしはとても高いのですとな
ひとりでわらう
不自由しかない
「優しく ....
あれはもう60年代が終わりを告げようとしていたあるホテルだ
ウイスキーは匂いだけのままあたりをうろうろし
クリスマスツリーのてっぺんの星は胴体を切り取られたように見えない血を流していた
....
ある日 僕は気付いちゃったんだ
春は夏の幼虫なんだって
そうそう 梅雨は夏のサナギ
一度気付いちゃうと なんだかもう
大学の授業って出なくてもいいんだって勘違いしちゃった2年前のゴールデン ....
駅のホーム
やって来る電車
開くドア
足音
あー明日のテストだるいわー。昨日のドラマ観た?
ん?降りるのって次の駅やんな?zzZZ…。
カノジョと最近どうなん?上手くいって ....
死期が近づくと
彼等は自ら首を吊って死ぬ
夜に 孤独な木を探してその枝に
縄を垂らして果てる
南の大地は熱い
吊られた身体は素早く腐る
自分ひとりで首を吊れない者は笑われる
ましてや ....
ねじれた風が
ビルの隙間に滑り込み
舞い上げられた紙屑は
ひらりと路上に落ちてくる
刻まれていたのは
たった一言
【2005/1/22 筆】
「東京駅」
そりゃあ、
焦ってしまうこともある。
街は
加速度的に過ぎているし。
東京駅の地下、
動く歩道
ぼんやり
壁面の広告なんかを眺めて
....
サルからサルに進化して
少しは賢くなりました
と、サルがサルをもの珍しそうに眺めて
いるだけなのに
と、眺められているサルは思っています。
電波を介しての意思疎通 ....
花の名前を知らない僕は
きれいな花を見つけても
誰にも教えてあげられない
植物図鑑を一冊買って
花の名前を覚えよう
いつ芽が出て
いつ花が咲くのか覚えよう
小さな庭に種をまい ....
勉強しよう
勉強して、お金持ちになって、死ぬほど贅沢して。
そして若いうちに死んでしまおう。
心の貧しいヤツさ私は
ポチャン・・・
私は石を投げる
何も考えずに
ひたすら投げる
急に周りが
シズカニナリマシタ
使われていない
風呂のよう
ポチャン・・・
ポチャン・・・・
ウキデハ
....
いつのまにか外灯に照らされている
ぼくの孤独を際立たせるスポットライト
ふと見上げた空には夜の雲がゆっくり動き
何気なくその行く末見つめていた
バスを待つ 何故バスを待つ?
今更ながら自 ....
小さな頃、あたしはぶどうになりたかったらしい
でも、今は何にならなくても
あなたはそばにいてくれるのね。
破裂するくらいなら
ずうぅっと漂って
ゆっくり、ゆっくりと
しぼんでいきたい
しぼんで行って
終わりには小さくなって
また、膨らましてもらって、
わたしが歩いていたら
向こうからすごい顔の女の人が歩いてきた
横に幅広くて
目と目が離れていて
顔はずっと同じ顔で
中途半端に笑っていた
わたしが見ている間にも
顔が横に潰れていくのがわ ....
ひどく澄んだ冬の六時が
赤茶けた月を破裂させようとしていた
森が木枯らしに波立つ
子供たちの影だけが薄く揺らめき
灯りに群がって死のうとしている
毛糸の帽子を頬までかぶっ ....
僕の部屋には大きな貼り紙があって
窓と名乗っている
ときどきそいつをはがしては
あっちへ貼ったり
こっちへ貼ったりして遊んでいたのだが
ある日ふとしたはずみに
僕の胸に貼ってしまった
....
星は祈るように首をつって、空にぶら下がっていた。
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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