バスケットの
ゆるゆるとした赤い月。
ラベンダーの香りが
階段を伝って匂ってくる。
子供のころは
図鑑を見るのが大好きで、
なかでもとりわけ
『昆虫』の図鑑がお気に入りだった。
今ではあんなもの、
触るのも嫌だ。
蝶は、確かに美しい。
カブトムシやクワガタのカッ ....
飾り気のないウィンクで誘ったあの娘はエチカ
タバコの香りは安い香水で消して
鏡なんて見ないで済むよう銃で割ってみる、衝動にピーチフィズなんて似合わない
割に合わない赤いフェンダージャガーは6 ....
西日は傾くばかりで
傾いていた人らはそれをみてさらに傾き
結局はみな平面へとブレンドされ
じりじり沈む夕日を片手に
それはそれは玩具を手に入れた子供みたく
みな
愛しきひとを ひとり
空 ....
2A3という球ね
あれはオーディオ用の真空管で
とっても音が良いんだ
いまでも2A3は現役で
オーディオアンプが作られて
売っているんだぞ、凄いだろ
うるせーな
そんなウンチクいらねーよ ....
世の中は変わっていく
信号機のライトのように
僕も変わっていく
気付かれないほど、ゆっくりだけれど。
世の中は変わっていく
月の満ち欠けのように
君も変わっていく
気付か ....
硬質発泡スチロールの塊を
子供の頭位に丸く削り
光を混ぜる積分球の
内室の雄型にする
球体を紙やすりで磨き
眺め透かす
良い感じになったので
焼き石膏に水を含ませ
球の上に厚く塗ってゆ ....
今、私が見ている世界は
本物の世界なのだろうか
この離心症的な感覚のうちに
春を迎えた
産土神の境内で幼児が駆けまわる
ミズスマシの様にくるくる回り
分子が突進して炸裂する
子供と死 ....
なんとなくだけど
生きてんだよなぁ
ちょっとずつだけど
進んでんだよなぁ
国道を利根川の河川敷にむかって歩いた
あそこで彼女と連れションして葉っぱでふいたりしたことを
いま
しみじみとおもいだしている
腕の中には死んだタヌキ
わたしたちは
それを埋めたかった ....
この世の中に
真っ白なものなどない
黒い過去を消すことも
できやしない
ただ
白い雲を見て
それが白だとはっきり言える
白い雪を見て
それが白だとはっきり言える
....
パレード、通り過ぎる、そんな頭上の光を
楽しいという感情を置き忘れた日の夕闇
彼はそのために全てを考えるということをして
流れていくひとりぼっち、常日頃想うようにすること
ステップ、音楽を歌う ....
雪が降る
はらはらと
地に天に
白を満たして
静かに
白の侵蝕を許して
白い視界
いつか
心まで白く犯して
そっと優しく
撫でるように
思い出も何もかも
白く染まったな ....
東京は
私たちの隠れ家だった
誰も私たちを知る人などない街で
なにもかもを忘れたふりをして
ただのオトコとオンナになるための
狭くて大きな隠れ家だった
東京タワーも水族館も
....
僕が最近
涙を流すのは
祖母の痴呆が悲しくて
ではなく
きっと
地球の砂漠化を防ぐため
やりきれない感情に
心が沸騰してるのも
温暖化のせいだろう
きっとそうに違いない
さむわん いず すたーびんぐ
誰か、知らない人が飢えている
さむわん わんつ とぅ りびんぐ
誰か、知らない人が生きたいと願っている
あい りぶ いん ざ わーるど
僕はそんな世 ....
心は、ハートと言うガラスの入れ物……
けれど、濁っていて自分さえ分からない……
━━その瞬間━━
僕は見た。彼女の心が壊れた瞬間を…
僕は聞いた。彼女の心が壊れ ....
喜びに
怒りに
悲しみに
楽しさに
ころころ動く
心の神秘
どんどん歩む
戦い挑む
恐れて逃げる
油断し眠る
違う行動
多様な人々
多様な世の中
だから世界は美しい
必死にのばした指先を
必死に絡め取って
必死に手を繋ぐ
震えながらのばした指先を
震えながら絡めとって
しっかりと手を繋ぐ
私が震えながらのばした指先を
誰かが必死に掴み取って
....
都バスの中から見ている
外はみぞれまじりの雨(とても寒い)
信号で止まるたびにエンストしている
86番のバスは日本橋三越行き
いつも右側の席
東京タワーがよく見えるから
その輪郭はあまりに ....
穴のあいた障子から夕日が真っ直ぐ
人は美しい
とか
綺麗なもの
に
流れて
惹かれて
弾かれる
暗い四つ角の隅で
そう 唄ってたり
だって 相変わら ....
久しぶりに
この視界に入るものすべてを壊したくなった。
木を1本、蹴り折った時に思い出したけど、
それはあんまり楽しくないんだった。
煙草でも買いに行こう。
夕日が沈みきるまで見つめていようと思った
結露で曇るガラスの向こうの 紺青
淡いエメラルド
山吹
白
橙
誘われてふいと外に出る
やわらかい 丸い 風 体を巻いて ....
(次の詩は人工河川から拾いました)
柳が揺れている川辺があるでしょう
昔よくあの川に
なんでもかんでも投げ込むひとがいて
お父さん
仕事終わったらすぐ 番をしていた
おば ....
私の底に滴るのは
暗い砂だ
私が歩んでいるのは階段だ
いつも
上っているのか下りているのか
どうしてもわからなくなる階段だ
記憶の中には
私の指たちが仄白く棲息している
それら ....
君の笑顔がすきだよ
「いきなり、なによ」
笑ってる君は、かわいいね
「やめてよ」
あれ?
どうしたの?
「いいかげんにして」
もしかして、怒ってる?
....
ワタシはスペア
アナタの愛スル人のスペア
ダカラスペアを必要とスルマデ
ソレマデの命デス
ア‥時間がキタミタイ
診察台の上ニハ血塗レノ彼女
ワタシの身体は切リ刻マレ
....
君が泣けばいい君が泣けばいい
きみがないたらいいんだ
はらはらとそれはばらばらと
からからとそしてくらりくらり
ぱたん
僕と泣けばいい僕と泣けばいい
ぼくじゃなくたっていいんだ ....
どたりどたりと浪打っていた。
それから割れているでソウスルトネ、はおそろしそうに割り合いにその年の「、こう答えた。あった。、じき学校にそんな事を睡られないなんて、イマイマしそうにして、根強い曲者(く ....
地図の上に 雪は ない
天の上は 雪を知らない
火を
かざして 求めるのに
土に
よごれて かきむしるのに
足りないものばかり
足せないものばかり
凍らせなさいと ひ ....
5386 5387 5388 5389 5390 5391 5392 5393 5394 5395 5396 5397 5398 5399 5400 5401 5402 5403 5404 5405 5406 5407 5408 5409 5410 5411 5412 5413 5414 5415 5416 5417 5418 5419 5420 5421 5422 5423 5424 5425 5426
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