小さな息遣いで狙う
溢れそうな領空を遠い声が駆け抜けていく
高度3メートル
誰も倒せない鉄砲に込めた弾丸は
赤や黄色に自己主張して
空に駆け上がる勢いを
繰り返すたびにどこかへ置き忘れてい ....
交差点の向こう
ギラリとした眼光の
ヤサ男が独り
こちらを睨む
興味本位な意識を飛ばし
かの男に憑依する
男15歳初めての殺人
それは見知らぬ男
母の上にまたがり
汗だく ....
ねぇ あなたとあたしの間には
運命なんてものあったのかしら?
ただ互いに気が合って
ただ互いに寄り沿って
ただ今日別れてしまう
それだけの仲じゃない
運命なんて信じてないあたしだから
....
ちょっと僕たちは遠くまで来すぎてしまったみたいだ
なんて 前を歩いてる二人に言い出せるはずもない
もう電車もバスも道路も
街灯の明かりも電線も携帯の電波も
24時間営業のファミレスもコンビニも ....
林立するビルの谷間を歩く
押しつぶされるような閉塞感
立ち止まり空を見上げる
体内に太陽を飲み込んだように輝く雲
眩しさに慌てて目を戻す
そそり立つ壁と
追い抜いて行く見知らぬ ....
惰眠を貪る
目を開けているとココロが痛くて
夕焼けにも 目を背ける
平積みの
まだ開いてもいない3冊の本
そこから
幻想と現実が入り交じって
誰にも
悟られたく ....
心が限界だと
待てるものも待てない
笑顔のうらっかわで泣いて
思わせぶりな態度を寛容に許す
さっきから
イントロが鳴りやまない
音が次第に大きくなって
あたしを
....
朝 窓
陰の光
風で息づく静物たち
個の
亜の
景色の粒
戯れたあとの汗
雲がたちこめた空
ほんの一瞬 かがやく庭
焦げた葉ずれ音
....
風のない穏やかな夜に
小さなふいご
すーすー すーすー
風呂上りに小さな爪を切って
たくさんお話したね
おまえはわたしの布団に入り
お気に入りの枕を持って入り
もう眠りに落ちていく
小 ....
私は大きな空に浮かぶ、お人形さん。
あなたの、その瞳で、愛してるって、
そう、言われて。
愛してるって、そう、言って欲しくて。
私の背中には糸が付いていて、
誰か、操ってくれない ....
人間は生まれてきて一番最初になにを覚えるかしってる?
それはね、
泣くことなんだ。
赤ちゃんは生まれてすぐに泣くんだ。
それはね、
人生の中で、涙が大事なんだって、
赤 ....
頑張れ
簡単に言わないで。
これ以上、どう頑張るの?
簡単に言ってほしくない。
「ムリしないで」
そういってほしかったの。
いつもいつも強いわけじゃない ....
大きな大きな耳を
もってる
ねぇ
つもりだった
誰よりキミを
誰よりキミを
わかってやりたくて
ダンボダンボ
ああ
好きだ
dumb
目が 見えなくなるほどに
....
何日かぶりの晴天は
日曜日の昼下がり
ほこりにまみれた図書館で
染みのついたみすぼらしい壁を前に
妙な興奮を覚えている
きらきら光った窓のむこう
子どもらがキャッチボールをしている
....
愛していたあなたは
いつも遠くを見ていた
その瞳は揺らぐことなく
いつもまっすぐ見つめていた
遠くの雲はひとにぎりで
何もかもを見透かしているようで
私 ....
悲しみを慈しむ
それは
生きてあることを悲しみ
老いてゆくことを悲しみ
病に倒れることを悲しみ
死に別れることを悲しむ
その悲しみに
打ち震える人を
慈しむこと
そして
....
雑踏の中で一人
実在しない 視線と
増してゆく 孤独みたいなものを
蹴り飛ばしながら歩く
少し爪先が痛む
すれ違う人は 揃いも揃って
バカみたいな笑顔をばら撒く
人ゴミ
今度 ....
波が
足跡をさらうから
海は
思い出でいっぱいだ
夕日が
水平線を揺すると
ほろりと
雨を降らしたりもする
ほら
あの雨音
あの砂浜の足音
宵闇は
切り子細工の紅茶に透けて
紫紺も琥珀の半ばでとまる
グラスの中では
流氷が時おり
かちり
ひび割れて
薄い檸檬の向こうから
閑かに海を連れてくる
壁の時計は
ゆるり ....
帰るから
もう帰るから
といいながら
帰らないでいる
ひとりの男
夕陽眺めて
空は大きい
空は小さい
どちらだろう
飛行機がきりとる空
ロッカーから見ている
....
あぁ、なんて小さいのか
拳一つ分の命は
ワンポンドにも満たないと
その儚さに反する温もりと
ズシンとくる重さにおののきながら
まばゆいばかりに輝く微笑みに癒され
見守る ....
イランイラク戦争が勃発して
シーア派の人々は、イラクを追われた
当然だろう、イラクは多民族多宗教を束ねた独裁国で
イランはシーア派単一で出来ている国だったから
イラク北部にはクルド人自治区 ....
ハヤカワは若い瓦屋だ。
瓦は柔らかくては瓦屋ではない。
ハヤカワは体柔らい瓦屋だ。
体柔らかくても瓦屋は瓦屋だ。
ハヤカワは分からず屋の瓦屋だ。
瓦分からずとも瓦屋は瓦屋だ。
ハヤカワは相 ....
空が、もう少し狭かったら、空を見ることはなかっただろう
空が、もう少し狭かったら、山に登ることなどなかったであろう
空が、もう少し狭かったら、空の青よりも海の青に憧れただろう
空が、 ....
王が死に
幼いその口に入れられるのは
黒白鳥の羽ばかり
色と光が人々をおびえさせ
細い指に触れる者さえいない
遠まきに見つめ 目と目をかわすだけ
川の音がしだい ....
君の勇気がそこにあって
君の努力がここにあって
勇気と努力が形になって
明日が君の色に染まる
誰にも助けを求めずに
歩いてきた君だから
辿り着け ....
ふっと こんじきの
階段がおりてくる まぶしく招待の
両翼をひろげて そのひとは
ぼくの だいじなあやまちを
消してしまうから まだ逝かない
彫りの深い司会者が
深い彫りの中で溺れて
ウェディングケーキはもう
瞼の中でしかカットされない
花束を越えて
何度も生まれてかわろうとする
たくさんの父と母は
まだ静かなまま ....
君のすべすべとしたほっぺたに触れると
僕のとがった気持ちが滑らかになる
君のきれいなひとみを見つめると
僕のよごれた気持ちが透明になる
君は何もしなくても
僕の嫌いなところをいつの間 ....
人に会って自分が目を覚ます
何をやっているのか どんな格好をしているのか
少しボーっと眺めてみる
何も買わないけれどね
品物が配列を鑑賞する
ショーウィンドウが舞台
流れて ....
5366 5367 5368 5369 5370 5371 5372 5373 5374 5375 5376 5377 5378 5379 5380 5381 5382 5383 5384 5385 5386 5387 5388 5389 5390 5391 5392 5393 5394 5395 5396 5397 5398 5399 5400 5401 5402 5403 5404 5405 5406
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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