私は常に仮面を被って生きている。
えへらえへらと笑うことで傷付くことから逃げている。

弱い私は距離を置いて他人と付き合う。
他人へは深入りしない、他人を懐に入れたりはしない。

 ....
冬の曇り空の隙間
陽射しが差し込んだ先を
追いかけて走ったけれど
たどり着く頃にはいつも

寂しげな笑顔を拾って
空を見上げたとしても
気ままな風が運ぶ雲
視線の先で分れて消えて

 ....
  切り絵(題材)
   「少女」



ただ真っ白い紙でした 私たち

切り絵師は 無を有にする
柄に美しい細工を施した
銀色の先端鋭いハサミで
すんなりと手足の伸びた
可 ....
『遅くに帰ると危ないよ』って
心配してくれて嬉しかったの
『ご飯たべた?』って
誘ってくれて嬉しかったよ


居場所は隣じゃなくてもいいから
無関心だけは投げないで
引き寄せた時の腕のつよさと
髪を撫でる繊細な指の動き
いまも代え難いもののように
夢にまでみる
わたしを襲う
世界に光だけ溢れても
貴方をきっと見つけられるわ


すがりたいならすが ....
移り行く季節
変わらない君の笑顔
どこかに置き忘れた
金色の鍵一つ

開けられないドアの
中にある笑顔
取り戻すことは
二度とない想い

繰り返す日々に
逃げ出したものの
独り ....
日は{ルビ翳=かげ}り
見上げた月は幾分か{ルビ朧=おぼろ}で
乳白色の湯船から浮き上がる手は
もう
あなたの手か 私の手か
わからないくらいに
溶けていた




わからないだ ....
海辺で 少年と 会った
少し 会話をした 少年は はにかんだ
笑顔を 浮かべた

遠く かすんだ あの 向こうには・・・
いかずちが 見えるんだよ

少年は すぐに 顔を 曇らせた
嫌 ....
ぼくの肩に乗るピパは
足が一本かけている
だが ときおり
大声で泣くほかは
そこ等の蛙と大差は無い

ただ 知り合いの目利きによれば
それは伝説の金蟾(きんせん)なのだと
だから大事に ....
誰とも分からぬ手を取って

淡く土を開いてゆく

群の匂いは 偽って春

繋いだ指先から溶け混じるうち

赤く、白く、甘く染まる



羊水の中、震える声で目覚めを歌う
朝はすべてに平等なのか、という問いに首を横にふる。
世界はひとつなのか、答えられない。

「そりゃあ、誰だってそうよ。」
と、不器用な手さばきと包丁でもってりんごと格闘する君は
さも ....
互い違いの所謂握手
握り損ねてわきわきと
沈める電気を掠め喰らいて
からてを合わせてヒシと
閉じ込む

蒐集手挟みわらわらと
雷どもの閃きを
白磁の闇にて放り出す
容れ物は耐えてぐず ....
いきなりは そこへ いけない
まよいながら ふみはずしつつ
やりそこなって とおくはずれ
ふんだりけったりで とことん
いきぬくことを ためらわない
寒い北風が吹いて
暖かくないことに
少しだけ感謝する

もし暖かいのなら
この気持ちの代理人が溶けてしまうから

明日はこのわだかまりが取れるのだろう
それが少し不安なんだ
今の「好 ....
回転ドアからそとへ
出ようとしたのは
さっきまでの
ためいき

いまにも降りだしそう
きみを好きになってしまいそう
だからはやく
はやく

交差点のまんなかで
気付かれないように ....
卒業写真には 彼は 左上で
蝋人形みたいな 無垢な顔で

佇んでた。

彼の おとうさんに見せてもらった
写真には 今まで 見たことのない

屈託のない 笑顔って やつで。

山田 ....
( あさ )

おきてかおをあらってかがみをみて

「きょうも1にちがんばろう
 できのいいにんげんにならねば」

てにしたドライバーで
からだじゅうのねじをしめた 

こわばった ....
まんまるな まるで天使みたいな笑顔で
写真なんかに 納まりきれない 歓喜というか

「ありがとう」ってさっきから
声がかれるまで 言ってる。

鼻水なんて もう、口に入っちゃってるのに
 ....
鏡の向こうは不思議な世界
何もかもがアベコベで
何もかもがヘンテコリン

引いても開かない引き出しは
押したら不思議
開きました

兎は時間を見逃して
ベットでスヤスヤ眠ってる

 ....
生が静かに奪われる季節は
いつのまにやら飛んでった

透明な幽霊は嘆いたままで
どこへも続かぬ帰り道を見る

マルドロールの夢に溺れながら
マシニックな笑いは見る影もない
黒をはじいた誘蛾灯のような自販機
寄り添う僕と
きみが唇を寄せる缶コーヒー
だけ手の中

待つつもりはないのに
やって来る
悪夢のように青ざめた朝

色が始まれば
 ....
狭い部屋でずっと暮らしてきました
誰も受け入れないように
皆は僕を傷付けようとしてきます
冷たい視線悲しい言葉
気付けば外が怖くなっていました
カーテンを閉め切って
薄暗い部屋で呼吸をして ....
光に向かい
深くうなづき
閉じた瞳の匂いを嗅ぐ


降る雪を見つめ 招き入れ
空洞の柱を積む音が
鐘のように鳴り響いている


枝の雪は枝から解かれ
見えぬものの ....
白日の世界に跪くわたしに
昏々と降り注ぐ言の葉は
もう
何も見なくてすむようにと
眩く光る

泣きたくはない
あの人の笑顔を焼き付けるため
でも
言の葉も 涙も
それを許してはく ....
白い粒が視界を埋める

朱の浸食が終わり

黒の支配が始まる

茶色の世界を白く染めあげ

灰色の鎌が嘲笑う

もう痛みはない

もう疲れはない

不意に蜜柑色の影が

 ....
今この瞬間

この世界を壊してしまいたい

明日の自分

今日の自分

昨日の自分

すべてを積み木の城を崩すように

なにもかも壊してしまいたい

でもそれは叶わぬ夢
 ....
(手段より)
ある法師は戒律が欲しかった
ある学者は定律が欲しかった
ある農夫は鍬と鋤とが欲しかった
ある法螺吹きは真実が欲しかった
ある乞食は一寸の金が欲しかった

欲ありて思うことが ....
まだ建って間もないモスに
老婆がひとり
手鏡を片手に
泣いていた

晴れすぎた空に
あなたは浮き彫りになっている



静かなモスの店内で
老婆がひとり
手鏡を握っては
暴言 ....
「ショクヨウガエル」という物悲しい名前の蛙がいる
まるで人間に食べられるためだけに生まれてきたかのような名前の
体長十五〜二十cmにもなる巨大な蛙

正式な和名は「ウシガエル」
食用とし ....
わたしが 骨壺に なったとき 全ては 赦される ノデショウカ ちいさな 骨壺の中で 繰り返し おもいだします あのときのこと この ときのこと もしも そうなったら なら なかったなら でも 骨壺も  ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
[ 二十歳の原点。]渕崎。1*06/2/14 2:00
いつか春を掴む日まで松本 卓也2*06/2/14 0:22
少女は感情移入する千月 話子14*06/2/13 23:56
ねがいごと和歌こゆみ106/2/13 23:25
さよなら。 1*06/2/13 23:23
恋し過ぎた日々 忘れない想いmaumi2*06/2/13 23:16
a.u.i.1006/2/13 23:07
いかずち奥津 強306/2/13 22:54
劉海戯金蟾The Bo...7+*06/2/13 22:13
未分化の赤ミゼット3*06/2/13 21:32
金平糖エスエル12...406/2/13 21:29
白磁の闇は形代を好む[group]かぜきり1*06/2/13 21:05
そろもん(モットーの話)みつべえ206/2/13 21:05
2月13日海月1*06/2/13 21:00
交差点ZUZU406/2/13 20:44
山田くんと生きる[group]仲本いすら7*06/2/13 20:22
「しゅうりずみ」服部 剛6*06/2/13 20:17
山田くんと彼女[group]仲本いすら5*06/2/13 20:07
Gibier of LievreKADY1*06/2/13 19:47
季節竜一郎2*06/2/13 18:48
黒という希望jei006/2/13 18:19
部屋でひとりAKiHiC...1+06/2/13 18:16
夜のはじまり木立 悟106/2/13 17:06
白い悲劇の果てにアマル・シャ...7*06/2/13 16:56
黄泉の足音現世の誘い長月 猫106/2/13 16:30
積み木の城006/2/13 16:30
欲のありて思ふこと竜一郎1*06/2/13 16:08
モスにて本村K0*06/2/13 15:47
ショクヨウガエルたもつ906/2/13 15:40
墓所 骨壺すぬかんなが...506/2/13 14:23

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