ねぇ、そもそも、
からだの中心ってどこに
あるのかしら?
ただ、
丸くなって眠るきみは
ドーナッツのなかま、みたいねぇ
まんなかの空白のふしぎがやがて
きみの中心のような気が ....
眠れぬ深夜二時
ぬるい毛布にまろびくるまり
枕の冷たさをあえぎ渇望し
まぶたの不従順さを声を殺して叱りつけ
きしむ奥歯が鈍く懊悩するのを感じる
やがて新聞配達員の小さな愛馬の排気音が
必ず ....
初めての模擬試験の点数は
不等号のみの
二百点満点中 四点
君と
僕と
あいつと
誰か
だったか
昨日と
今日と
明日と
なにか
だったか
そこんとこの隙間達へ
その記 ....
「この梟どこから入ってきたの?」
「ふくろう?なんで?あっ、ほんとだ」
「え、こういう時って、どこ電話したらいいの?」
錆びた釘で漆喰の壁に留めてあるゲットーから来ました
....
ここから
逃げ出したくて
とても
逃げても
そのさきからまた
逃げるのだと
知っているから
私は
だから
ただ抱かれたいだけ
その腕に
つよく
それだけ
それ ....
スーパーのレジで
おつりのコインを数枚受け取ると
「わあ、お金が増えたね」
と娘は目を輝かせる
自動ドアから出るときも
「あのおばさん、きっと親切な人なんだよ」
ふわふわと歌う
....
曇った日には
ねじの頭に
ドライバーを突き刺して
右へ回してみる
雨が降り出しても
ねじ穴の隙間から
汚れた水が入らぬよう
少しきつめに
締めてみる
晴れた朝には
左へ回して
....
セット販売はお得です
時事ネタっぽく
金メダルが叫ぶので
暢気なドンキホーテが
年老いた
ロシナンテに乗ってくる
テレビでは有名な
風車のヤシチさん
水戸黄門が漢字にケチなの ....
雪の降った夕暮れ
すっかり冷え込んだ空気の中で
黒いコートのポケットに手を入れると
黒い皮製の手帳にいきあたりました
そう
全てはこの手帳が始まりでした
死神の僕にとっては ....
僕がまだ僕じゃなかったとき
家の周りは原っぱだった
イトを縫うみたいに
とんぼが
焦げたバッタが飛び
無心になって追っていた
気づけば
自分の影なんかほったらかして
....
美しい羽も
灼熱の強さも
なんにもいらないから
どうか
どうか
あの瞳のきれいな
あの女の子に
不死身の
しあわせを。
瑞々しい朝を
夢見て
満点の星空を
願って
みんながそう
祈ってたら
世界はきっと
きらりと
多角的に
輝きを
放つ。
冷たくされれば
されるほどに
やる気は燃えていく
けれど
できれば
優しくして
ほしい
そしたら
暖かく
照らしてあげる。
宿命でも運命でもなく
それはタンポポ
土手に降りそそぐ
季節の日差しに
僕は目覚める
旅立ちにはもってこいの日だ
風は南南東
ロウソク工場の煙から推測するに
風速は2メートル
....
千円札が破れた
それは大事な千円札だった
貯める為の千円札だった
貯蓄をする為の
千円札の使い道は
貯める為だった
破れた漱石が
泣いている?
ただ一人英世では
ないから
そんなは ....
│ │ │ │ │ │ │ │ │
すれちがいざまの
レーザー光線のような
視線
│ │ │ │ │ │ │ │ │
ビーム
ビーム ....
臆病で小心者な僕だから いい格好なんて君の前だけ
精一杯背伸びして理想の自分 取り繕ってんだよ
キラキラの魔法を使うたびに 背中に走る冷や汗
それでも顔だけはにっこり 余裕の笑みをさ
....
また一日分
夜で翳り
透き通ることなどあり得ぬコンクリートだ
壁と床、その接点の無人に紛れればわたし
隠さなくとも隠れるのだった
耳の奥の
疼きの蝙蝠の(、っ、っ、っ、っ、)は
....
雨乞いをして
冷たい太陽を隠した
でも私の足は
ちっとも凍りついてはくれない
化学変化を起こした
空は別に代わりはなかった
頭皮に浸み込むあ・め、だけが
逃避する・・・ふりをして
....
この思いを
咲き誇る花に受粉する
花弁はすべて地に落ちて
見慣れぬ果実が
姿を見せるだろうときに
あなたがその実を口にすれば
ほろ苦く
思いの核も同じように地に落ちて
あな ....
朝な朝なベッドから飛び起き
浮かんでくる都合のいいイメージ
どんな奇跡も起こしたのになぁ
今じゃ繋がりさえしないんだよ
どこまでも細く続く道
全速力で駆け下りて 僕は今どうしたい
....
手を差し出してくれた
その手に
手を伸ばした
信じてる
君の言葉を
どんなに傷つけられても
信じてる
ある人が
「お前は人を信じすぎる。」
と言った
でも
信じること ....
あなたとの通信を遮断する
私は
憎しみを浴びて孤立したい
すずらんの鉢植えを
根元から
引き抜く
踏みにじる
まだ花も咲かせていない
その前に
お前も
そういう運命なの ....
あと少し
あと本当に少しで
僕はこの学校を卒業する
中学校生活は
一瞬で終わるぞって
風の便りで聞いたけど
ホントに一瞬で終わってしまった
昨日が入学式のよう ....
知らない田舎だった
真上の太陽は{ルビ燦然=さんぜん}と輝いて
風は田んぼの苗を優しく撫ぜる
白いリボンの付いた麦わら帽子をかぶった君は
太陽の眩しさのせいか、少しセピア色にみ ....
小麦粉粘土で作られた
どうやらメスの体を持つ
ワタクシという自身は
いろいろな音やコトバによって
固有名詞になったのだった
ワタクシをそのマタから
放り投げた成人女性や
....
路地でしくしく泣いてる人がいた
黒いマントに身を包んだ
綺麗な銀色の髪をした人だった
気になったので声をかけてみたら
彼は自分を魔王と名乗った
私は魔王を家へと招待した
縁側に座らせて ....
夕日が雲を燃やして、
今日も夕焼けは綺麗です。
白い雲を燃料に今日も夕日は赤々と燃え続け
鴉が数羽ついうっかり夕日に魅せられて夕焼けの中へ消えて逝き
やがて暗闇を連れて来れば夜の始まり ....
かやの そとは つめたい はれ
もう くらく なるのを まって
とどかせたいと ねむる あさひ
ひるの ひざしに あっせられて
よるに こときれ もう いない
めざめて たむけて や ....
世界の果てにある白いテープ。
僕らは一時も駆け足を止めることはない。
ランニングシューズがぼこぼこになって、足の裏から血が滲んでも。
止まらないレース。それがルール。
世界の果てに ....
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