恐怖は何者にも触れず、視界の端々の森の内と外に属せるだけ属しようとする。
この無知、この保守、この空腹。同例などなく、差別もなく、真なるものもない。
ひとつの点が百になり ....
長いあいだうごめき、たった今、この爪のための土地にたどりついた。
何度遠回りをしたことか、迷ってしまうことができたらまだしあわせだったのに、
何度も何度も忘れることもでき ....
ある意味規則的に
山積みにされた
鉄が
執拗に執拗に
山積みに
鉄が
転がり回るタイヤ
空に向かって飛ぶクレーン
箱からちぎれて飛んでいくのは
そういう空虚
....
喫煙所に近づき
しゃがんで声をかける
「 調子はどう? 」
{ルビ煙草=たばこ}をふかす R {ルビ婆=ばあ}ちゃんは眉をしかめ
「 調子悪いねぇ〜・・・
明日は歯医者
....
遠からず近からず
煙突を頬李投げて
真南へ向かう
誤字脱字を流すと
ちらほらと沈む
それが何かを見ていて持ってくれた手の甲を握れれば
昨日は外に出て
今日を川辺で待っていた
....
滴る水滴の先が、凍りつく地面のひだを叩く冬。――
冬のうずきは、過去を染める季節の色を、林立する寂しさで押し流すが、朝の庭では、気高いさつきの花が、薄いひかりのぬくもりを花弁に焼き付けている。
....
歩く すきまだらけのからだに
すぐさま
圧倒的に
言葉の貝がらが入ってきて
それは ひとのにおいがして
たいそう悲しい春先の光となる
光だけだと寒いから
あなたは空と ....
春が
はるが
傘の水滴に溶けて
声も密やに
幼いまるみの春の子に
子守唄を聴かせる
まだ固く木肌の一部の様子で
繚乱、を隠した蕾は
雨にまどろみ
陽射しに背 ....
私は大きな蝶の仮面で
あなたは骸骨
....
ここ、最高ですよ。
南向き、日当たり抜群。
風通しも良いし、湿気知らず。
地震が来てもビクともしません。
今なら10パーセント程度お安くしますし、
住んで一年間の間なら、 ....
あいつ中には世界があって
管を通じて
外と繋がってる
細い管 太い管
長い管 短い管
その存在を語る上で
無視なんてできない大事なもの
とっても大事な 大事なもの
あいつがあいつを ....
切り刻め
春を
芽吹きを
生え初めたばかりのあわい下草を
切り裂け
よく研いだ鉈で
大地を
老いぼれた大樹を
枯れながらまだ生にしがみつく老骨を
一刀両断されたきみの住まいに ....
厳かな表情は
白い和紙に包まれて
丁寧にしまわれていく
もうしばらくは
という
僕の意見は
宙に浮いたまま
ぐずっていた子供たちは
いつのまにか嬉々として
桃、橘と桐箱の中へ
....
薄青い白夜の冷気は鋭く 肺の在りかを貫き
遥かな地平線は緩やかに弧を描いていた
私は 天地の狭間を見定める弓のやじり
雪さえ降らない凍った大地を歩む日々を もういとわない
あれは長い午後 ....
午前十時過ぎの窓辺の光
外に出られない
私の有意義な一時
かけがいのない時間
私の為に残された時間
言われなくても気づいている
自分の身に何が起きているのかも
もうすでに朽ちている事 ....
腐ったリンゴを上手に切り分けても
誰にも食べてもらえない
手の中の熊蜂
うるさいわ。
黄色い布張りの
銀色の装丁の本
ある文字だけ黒く塗りつぶされている
「エチカ」
そうい ....
うれしいものや 楽しいことは
ふわふわしていたり やわらかかったりする
でも
悲しいことや つらいことは
とても固くて頑固なので すぐには消化できない
だから
ぼく ....
蔦の絡まる瀟酒な鉄骨のアパルトマンの朝は姦しい
おくにことばが行き交って
美味しいゆげが湧いてくる
毎日どこかのお部屋から
喜びのうたがあふれ出し
ある部屋のかた隅からは
....
春をこがれる思いにまけて
このごろ 日焼けした なごりゆき
さんがつ
さよならまたね って ごあいさつされたような
きがした。
かすみの空は ただよう
いまはまだ にちにちの寒い空に ただよう
さんがつ
おひよりに ごあいさつをされたら おやすみって
いわれているような きがした。
まっすぐな道は かけてゆく
心地のよい お日よりに かけてゆく
さんがつ
りょうの手を広げたら 空まで飛んで
ゆけそうな きがした。
げほげほしゃわー
ごほごほしゃわー
ごしごししゃわー
ひげそるしゃわー
たおるはきのうとおなじのです
もやしとたまねぎ
たまごとあつあげ
しーちきんらいとと
ていしぼうにゅう
....
体じゅう
寒気が
激しい朝
詩がとどく
さむいのに
雨なのに
書いたひとの気持ちが
きれいな色が
入り混じって
ここまで
とどく
チョコレートを
私はスペインの
よく冷え ....
ねむのきとんとん、
とびらのむこう。
こだまのひびく、
あのむこう。
さやささやく、
えだのおと。
よんでいるのは、
きみのこえ。
とんと ....
変な具合に
爪がのびている
ちょっと切ろうかな
思い立ったのは
必ず、たしか午前だった
それから、じっとそうしていると
なんだか、やっぱりもうたまらないので
南無三、切ろうと立ち ....
指を掛ける場所といえば
この妙に荒い木目くらい
引っ掻いては滑り
滑っては引っ掻き
繰り返すうちにやがて
登れるのだろうかなど
それは無意味な自問
冷静に見てみれば
立て掛けら ....
四番線
長いプラットホームで君は
耳を塞いで、流される街を眺めている
夢の覚め際を誤ったばかりの
振り返れない体の振れ幅を
寒いベンチの隅に馴染ませて
いつも、端の見えない駅の景色の
そ ....
仕事が明けると
夜が明ける
疲れすぎて
気持ちが高ぶって
まだまだこれから
なんて思う
これから帰って眠るというのに
自販機で
ブラックコーヒーを買ったりする
夜明けのタ ....
革命はじまるよ
あそびおいでよ
革命はじまるよ
そのままおいでよ
革命はじまるよ
はじまってるよ
みなまってるよ
革命はじまるよ
きみまってるよ
みなまってるよ
革 ....
彼は性急なセックスを求めていった
彼女は落としものを拾う感覚で
セクシーポイントを貯めた
彼のセックスは 夢と同等の言葉の意味で
彼女のセックスは 爆発と同 ....
5333 5334 5335 5336 5337 5338 5339 5340 5341 5342 5343 5344 5345 5346 5347 5348 5349 5350 5351 5352 5353 5354 5355 5356 5357 5358 5359 5360 5361 5362 5363 5364 5365 5366 5367 5368 5369 5370 5371 5372 5373
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
5.25sec.