涸れ果てた喉を潤す故に
あなたは涅槃まで水を引くという
(お空あお過ぎて
(わたくしの心模様もあお過ぎるのかしら
あお空を見上げ続けることは
あまりにもつらくて虚しいから
....
かさばらないように トゲトゲしないように
そう言い聞かされた綿が覆いの向こうで体を
折っている
毎日同じ国旗を並べても忘れるならこうだ、
と言って どの顔も長方形で隠すことにしたら
....
空にひかるのが
星だか 飛行機だか
わからない
ぼくは
そんなにごった夜に なってしまった
神様は3匹いる
そのうち
1匹が
高いビルからとびおりて 死んだ
それでも
地 ....
夢明けは朝焼けと同じ頃
隣に君のいない目覚め
何処を探しても温もりだけ
掴めば指の間から零れ落ちる砂のような思い出
お気に入りの本を持ち
出会った頃と変わらない何時ものカフェへ
一番端 ....
私には自分が岩であった頃の記憶がない。だが、確かに私はかつて岩であったのだ。恐らく私は、人の欲望に汚染されることのない高山の頂上付近で、時折空から降ってくる虚無の波を一身に集めていたと思うのだ。ある ....
三つの起き上がり小法師があった。
暇だったので、だいたいこうかなと
「みっちゃん」
「よっちゃん」
「いっちゃん」
と、愛称のような名前をつけた。
とたんに、起き上がれなくなった。
....
僕はいま
サンサンに照りつける
太陽をよけるため
大きな木の下で
本を黙々と読んでいる
自分がこの世界にいる
ころころと気持ちがいい緩い風が吹き
さらさらと近 ....
どこへもいけない光の音が
橋の下を巡っている
水は鳴き
川は止み
雲は何かに引かれるように
ふりかえりながら海へ向かう
記憶でさえない小さな記憶
見つめる羽の目からこ ....
る る る る る る る る
る る る る る る る る
る る る る る る る る
る る る る る る る る
る る る る る る るるる ....
爽やかな日差しを乱反射して輝く
茶色く澱んだ湖のほとりで
抱き合うみすぼらしい恋人たち
前触れもなく爆弾が落ちて
辺り一面は焼け野原になる
表参道の洒落たオープンカフェで
痙攣しな ....
平和を乱す者は悪だ
平和な世界には飢えと寒さに喘ぎ
暴力に逆らえず、奪われ傷つけられ
身も心もボロボロに痩せ細って犬のように死んでいく
そんな人達がいるのか?
今語られている「平和」 ....
私は通りすがりの人にカメラを渡し
何枚か写真を撮ってもらった。
…昼下がり クリーム色の歩道橋
おとなしい道路―
現像した写真を友人に見せると
「きれいだ」とか「うまい」とか褒められたの ....
ぼくは詩人
辛いときこそ
悲しいときこそ
そこに詩が生まれるのかもしれない
でもそれは決して慰めではない
それはぼくの心の灯
それはみんなへの明かり
今日もまた
朝の散歩を ....
春風が吹いているよ
去り行く時は
季節と同じで
美しい色彩と
深い爪あとを残す
僕の中では
君との出逢いも
別れも
昨日のことのよう ....
愛してるって言葉で世界が変えられるとなりゃあ
ラヴとピースで生きていけるさ
例えば大きなミサイルがこの部屋に突っ込んできたって
僕と君は幸せに最後を遂げれる
それも口づけで
永遠なんて儚 ....
優しい時間
コーヒーの香りにつつまれ
柔らかなソファにまどろみ
僕は文学をする。
エヴァンスのピアノを聴きながら
ランボー、リルケ、ヴェルレーヌ、
そしてコクトーなんぞの詩集を読む。 ....
夢から覚めた。
彼女が傍らで伸びをする。
彼女があくびをする。
彼女は悪い夢を見たという。
彼女は目覚めが悪いという。
でも夢は動作をする度にこぼれ落ち、
原形をとどめないあわい砂の城にな ....
見知らぬ町で一人ぼっち
向かいから歩いてくる老人
誰かは知らない
でも
なぜか昔ら知っている感覚
でも
思い出せない
しかも
自分が誰だかわからない
....
うすい鎖骨の層をすべり落ちるひとつの円く欠けた球体
それが、
あら
早いのね
雲はしびれて そろそろ雨の匂い
届かなかったのね
手を伸ばしても 反射する灰色の空気を泳ぐ
稚魚の透けた ....
もしも願いが叶うなら
風のカナリアになりましょう
綺麗と誉れる籠を出て
道なき森を羽ばたいて
君の行方を輝かす
名もなき唄になりましょう
家を飛び出し幻の
故郷求めてがむ ....
今夜の僕は感傷的になって
夜空を見つめている
いつもはよく見えないのに
今日は1つ輝く星が
僕の胸を打つ
君と僕は
若い日に出会って
喧嘩もした
別れようと話したこともあった
....
無情にも約束は破られ
私はもう、
信じることすら辞めてしまった。
海のそばで貴方を想うでしょう。
其処は私の空想内
貴方はきっと実在すらしない。
....
すばらしかった
きれいだった
なくさないよにしようと
思わず息を吸った
ああそうか
またなにか
すり減ったんだ
一点を見つめる少女の目は
悲しみを捕らえ
メリーゴーランドの光を知らず
逆光に眩いレンズの光を睨んだ
その手に持つ赤い花は誰の血で咲いたか
モノクロで映る銀塩写真に
僕の目に映るは ....
追いかけても
追いかけても
僕たちが到底届かない
ような所まで逃げて
行っちゃうくせに
僕たちが疲れて
追いかけるの
止めちゃうと
すぐに淋しくなって
ここに居るよって
言 ....
僕らとっくに気づいている。
都合のいい絶望まがいと、出来損ないの未来を
引き受けていた空の向こう、
「神様」は死んでしまった。
それは遥かなる昔
人が車輪や羽を手に入れた頃だろうか。 ....
抜け殻の瞳を眺めると
底に微かな水があった
忘れかけていたのは
例えば同情であるとか
例えば憐憫であるとか
そういう物を拒絶しながら
守り抜いた自己が在って
外側から眺めると
....
じきに三月尽であるからして
桜満開
梅は散った
夜のあいだ働いて
朝がきたら酒を飲む
なまぬるい部屋で
カーテンを閉ざして
なにもかも逆さまで
だってほら
無言に近い状態 ....
私の眠剤は
胃の中の闇に溶ける
ふかーい
ふかーい
闇に溶ける
私の眠剤は
広げられた風呂敷を
四角くたたんで
明日へ持って行く
のこのこ ....
寝ても覚めても
と言ったら嘘になるので
覚めているときに話は限定されるが
覚めているときは
いつも
同じことばかり考えている
眠る私はきわめて自由で
木製の魚にまたがって
月まで飛 ....
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