溶けだしたぬるいアイスの
表面だけをすくうような日々だ。
甘ったるくて、まずい。
アイスを食べているつもりでも
それはアイスとは呼べないんだ。
表面だけの、実体のない日々だ。
....
くらむ、あしもとでひとり、
すうじをかぞえていました
たったままねむったりして
そのまま
どっかのおとこのひとにだきしめられるなんて
ゆめ、のようですね
にじんでゆく、
というこ ....
普段通っている路地の
影にあるもう一つの街
影の街を僕が知ったのは
12の頃で
その頃
父はこの街を出て行った。
鍬が土を耕す音が どこかから聴こえる
(ざっくざく) (ざっく)
長靴が玄関に放って置かれている
雲雀はもう鳴かない
当て所もなくさまようだけが
僕らの権利になる日が近い と
ふらついたヒ ....
そのとき人間に還る
温かい涙を流す
あたしは鉄の塊
その体温であたかもチョコレートのよう。
あたしは解ける
芽が生える
とどまることなく伸びてゆく
嗚呼春がきた
蓋をするのはあなた ....
御岳の向こうに未だ冠雪して眠るは
北アルプスの山々らしい
点在する千切れ雲に囲まれいて
春の前線の便りすらまだ届かない地
その地に住まうおばぁは、
縄結いながら 雪解けを待つ
日もささ ....
炎は活発にぱっと燃え上がりましたが、原因のようなものが見られないセンター
はセンターの田の中心です。
手と足がそうであるRoutitiが汚れるとき、昔、それのバイオリンは回りました、
田がある ....
隣の男は
競馬新聞に
蛍光ピンクのマーカーで印を付けながら
明日のレースを分析中だ
彼にはチャンスがある
いつか大金を手にする
駱駝が針の穴を通る程度の
確率で
もしも私が詩で ....
気が着くとパンツが見えてる
いつのまにか友達とはぐれてる
頭のネジがどっか緩んでる
でもどこを締めたらいいのかわからない
いつも不安で
原因はどこか遠くに
高いところがキライ
落 ....
はたえり たなげた かえりの くぐり
そうら そとゆれ つつなげ つつわら
さとのひ かからせ なけえぬ えみち
けむり きりきぬ かかえて こいふみ
みをなげ うつつえ おくれ もう ....
東京とは何だ?
諸君、東京とは何だ?
そもそも東京とはどこからどこまでが東京なんだ?
行政区画上の「東京都」が東京だという答えは
至極ごもっとものようで至極ごもっともでないような気がする
東 ....
脳みそにこびりついた幻想を
一息に飲み干して 酔っ払って 僕は何をしてるの?
その両手は 耳を塞ぐためだけにあるの?
現実と幻想が強く擦れて 世界が悲鳴をあげる
ス ....
今年もまた春が来る
儚い桃色の花の季節
柔らかい空気の季節
その季節を前に
冷たい風が吹いた
またねと手を振り
あなたは歩き出す
私と違う方向へ
....
抜けるような蒼い空の向こうに
煌めく未来があると信じていた
薄紅色の蜃気楼のような架け橋
ピカピカの一年生といっしょに
駆け抜けていったのは希望の花
凍てつく寒さ ....
くたびれた頭を枕にあずけて
今日をほどいていく
僕の一日の終わりに
ながれはじめるイメージはいつも同じ
恋しいひとの部屋までの家路
急な坂の上、五階の角の窓、
高みに近づいて行 ....
ぼくは詩人
人は人と一緒にいることで
何かの安心を得られるのかも
しれない
今日もまた
朝の散歩をしていると
1本の百合に出会いました
他の草や花よりも背が高く
誇らし ....
花とミクロ
糸的に蛇の祝福を
閉じた空間で受け取る
アザラシの膨らむエロティカを覆う空白の空で
人の型どりを抜きたがる唯
ミスアメリカの笑顔のみで
無理矢理快楽を捉えようと試みる知 ....
あなたが近付く音に
冷たいはずの鼓動が脈打つ
けして触れてはいけない禁忌
シャワーから流れる
生ぬるい体温に
体の隅々まで
犯されていく感覚に犯されて
頭の中が真っ白に痺れてしまった ....
光はゆっくりと、枯れたいと願う
誰かの言葉を
爪先まで飲み込んだ、午後
仰向けに動かない
私の側で
ねえ、と
呼びかける言葉の温もり
そんな響きが懐かしいと
思う私があんなにも、遠 ....
あたしたちは
そろそろ学ばなければならない
真実の愛とやらが
どんなものなのか
好きな人を思いやりながら生きることが
どういうことなのか
あなたは今
知らなければならない
不平を言 ....
今まで貴方がくれたもの
両手の指じゃ
とても数えられない
貴方がいなくなってから
私にくれたもの
貴方と繋いだ右手の指で
数えてみるよ
親指に
春に散った桜の花弁の ....
あの頃ぼくは若かった
世界を知っているかのように
ヒーローは間違いなく
ぼくの味方だった
太陽は
抱くべき
自然そのものだった
強く打ちよせる波を
いくつも
こえて
本当に大切なも ....
砂に流されて
つつつっとはさみで支えても
知らん顔の風は共犯なんだ
波といっしょにさらおうとするから
ぼくの未練は
黒い小さな瞳にぬれて
もつれてしまうように
ころころころげて
夕日に ....
手を伸ばして掴みそこなった白い雲
青い空の一部をお気に入りの本の栞にしたい
それは写真じゃなくて絵でもない
ヌクモリ在るもの
やさしい音色を奏でる風の声
耳元で触れ合い馴れ合う草の音
....
怪獣は
背中丸めて
正面見てる
ヒーローは
胸を誇示して
アゴひいている
怪獣は
あだ名でよばれて
ヒーローも
なぜか
呼び捨てにされ
(隊員の戦闘服見て洗濯屋さ ....
長い夜が
ためらいはじめた後で
ピアニストを失ったピアノ
黒の空から白く降る
白い壁には 拳銃の跡
ピアニストの血の赤が
巨大な蝶に見える
靴の先に電話の受話器が
転がってる
そ ....
この十本の指はあなたを知っている
手の温度、肌の感触、
皮膚の内部に眠る雪色の精神を
固すぎる心の板を剥がして
その下のぬかるみに
沈みつづけるあなたを
引き上げてあげたかった
....
何もかもがかすんでゆく
人も 街も
さくらの艶列が
そこだけ
重ね着みたいに咲き誇る
生きのびる
自信がある者の
惜しげない
笑み
見下ろす川は
あの夏
爛れた皮膚を ....
黒い部屋に
カチカチと時計の音が木霊する
clock、時をただ一つずつ刻む
ただそこにあるだけで大事にされて
与えられた役割を果たしている
夜明けの光が世界にひとつ差し込む
カーテ ....
星の遠めがねを峠に据えて
のぞき見る未来への深淵
みんななぜか震えていたね
体温を奪ったのは
外套をはためかせて
丘を吹き昇る風ではなかったんだ
風のゆくえを仰ぎ見る先に
透明に ....
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