手帳の中で森は
もう少しだけ明るかったろうと
右手の温もりを
むせかえる羊歯の
暗闇からたぐってみる
いつか満たされると思い
満たされたがっていた
月が
ま ....
{引用=
雨は左に向かって降っていた
空虚になっていくかかと
「全国駅弁フェア」のチラシ}
ああ、スーパーのカートで
一度でいいからすっとばしたい
新幹線や飛行機とデットレース
しま ....
緑色の石の夢は
古代へと続く
羊歯を分けて踏み出せば
緑色の湖がある
裸の男が水を浴びている
男が白い歯を見せる
この道を行くと俺の洞窟がある
家族が待っている
おまえは帰れと言う
....
呼んでる声がするので
駆けていく
少しずつ広がる世界
握られた手にある
飴玉は
水晶のように輝いていた
そんな頃でも
風は冷たかった
生きてさえあれば
悲しむことだってできる
君の涙をそっと弾いて
星にだってしてあげられる
生きてさえあれば
将来だって泣けるんだ
それがどんなに悲しむべきことでも
消えてなくなること ....
願わくは花の下にて春死なん
そういったのは、誰だっけ?
私もあなたの言葉にならい
桜の花咲く木の下の
ベンチに長々と横たわって
桜の花を真下から
眺めてみることにしました
まだ白い夕 ....
空高く舞い上がる雲雀達は
暖かな太陽と軽やかに睦み合い
春の訪れを高らかに歌う
その小さな翼に 愛し合う喜びを乗せて
その歌声に揺り起こされた花々は
爽やかな風の吹く新緑のしとねで
朝 ....
すなを ふむ
ひかりのかたちをした すなを
さされば いたいよ
ひかりをかたどった すな
ながされてはやく
てのひらにむていこうなすなになりたい
すなお
にぎりしめて くずく ....
所詮、君のセンチメンタル
付き合い切れないヒステリック
劣等感に苛まれて
笑えないと呟く君の笑顔が
世界で一番大嫌い
感情、トラウマのリサイクル
傷ついて治らないプラスチック
....
或は
ちり紙の箱
∞
針先ほどの閃光
重たい暗闇は深いのか浅いのか
目を凝らすとそれは
蠢いていた
ポエムが生活を横切ることがあります
最近増えてる気がします
たなびかないわたしの毎日を
理由もなくそそのかします
今朝もあわただしく流れました
飲むことを忘れていた珈琲にミルク ....
空でばらけたピアノ音
ひとつの音からさみどりの雨たち
愛したその指で描かれた
もう会えない
朝色が鎖骨の赤をカモフラージュする
蜂蜜酒に光
フローリングに落ちた黄金色
染まる猫の ....
ボルトを緩めると
あめ色が流れ出てきてしまいそうで
おとといから触らないようにしている。
頭の中は、それ。
誘蛾灯の青の下、
ただ、乞うている。
声だけが残る
焼け落ちて
....
今日はひどくぼた雪が降っているなあ
と思いながら窓の外を眺めていると
同居人の男が「それは桜吹雪だよ」と
要らぬ忠告をしてきた
だいたいそれが雪であろうと桜であろうと
たいしてかわり ....
桜前線が卯月の空を渡りきると まもなく
花吹雪は花筏となって
西知多の海底に逝くのだろうか
ひろがる四次元のさだめに竿さして
混迷の露払い
....
こんな風に舞い散る
桜雪の中
肩に
髪に
舞い落ち
指に触れても
溶けることを知らない
この雪のように
消えない愛を 誓い合いましょうね
何年過ぎても
いま と 同 ....
私が、いくら黒ずんだところで
霊を量れることはない
一度たりとも零さずに{ルビ口遊=くちずさ}むことなどありえない
月が、いくら青ざめたところで
距離に近づくことはない
離れるばかりで引 ....
後ろからビニール袋の音
覗いてないで出てくれば?
きみのしなやかさと
きみのそっけなさは
悲しいくらいに誰かに似ているよ
私がさせたいくらいだ
ビニール袋の耳障りな音
そ ....
道に迷って途方に暮れて
そんな自分が哀れで
みすぼらしく思えたの
しゃがみこんで
うずくまって
いっそ
この血まみれの足が
地面と同化するまで
ここでじっとしていようかしら
....
私は歌人
自分というものは
他人がいてはじめて
わかるもの
今日は折りよく
朝の散歩をしていましたら
詩人に出会いました
毎日毎日
朝に散歩をしては
多くの人やものと ....
好きな人に想いを告白して振られたならば
どこか裏切られたような気がするに違いない
だが告白された方にしてみれば迷惑なことこのうえない
自らが望まぬ期待をかけられたあげくに
あまつさえ加害者 ....
師よ 私の師よ
私はまだ若く
頼りどころは 想像力の翼
太陽が西の果てで眠りにつく間
私はまだ知らぬ東の地へ 思いを馳せているのです
そこでは日々繰り返される コーランの調べ ....
僕と君は
大人への裁きを受けて
大人への階段を昇りきってしまった
それでも階段は続く
真っ暗で
どこに行くかもわからない
僕と君にあるのは
ランプがひとつだけ
君が疲れたら ....
くるまって
まって一周するまで
くりかえす性
好き嫌いで見ちゃいない
忠実に実って
私種子を振動する
果物のコーナーで
ミカンやバナナ
リンゴキュウイイチジク
フルーツを物色 ....
亜光速で移動する阿藤快。
刀を振りかざし、
阿藤を追いかけるは、
阿刀田高。
その速度は、
もはや光速を超え、
時を遡り阿字本不生。
逃亡の果てに、 ....
羽ばたこう どこまでも
やがて終わりのチャイムがなり
思い出だけが残される
いつかの約束は
時代の速さにかき消されて
想いの残骸だけが胸に残る
とにかく生きるん ....
人魚人妻
もう下半身は魚使用
物語に明け暮れるの 幸せよ
弓を始めたワ
射抜かれ願望が満たされる
ダーツは嫌よ 点数なんて
あなたの高得点頑張りが癪に障 ....
悲しみが深すぎて
淘汰されてしまいそうな夜は
深い海の底の魚のように
涙を退化させてしまおうと思う
そうでなければ
小さな光に魅せられて
ぱっくりと食べられてしまうだろう
「『たたかう』んだよ。」
生まれて初めてRPGゲームというものをやった私に
見るに見かねた兄はそういった。
ブラウン管に広がる広大な異世界を前に
右も左もわからない私は
兄の言うがままにカー ....
今みたいな、こんなピンと張った緊張感がある時こそ、何か書けばいいのだろうけど、僕は馬鹿なので、ただ何もせず、この時期が過ぎるのをじっと待ってしまう。
過ぎ去ってしまえばもう忘れて,ただ浮かれ ....
5288 5289 5290 5291 5292 5293 5294 5295 5296 5297 5298 5299 5300 5301 5302 5303 5304 5305 5306 5307 5308 5309 5310 5311 5312 5313 5314 5315 5316 5317 5318 5319 5320 5321 5322 5323 5324 5325 5326 5327 5328
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
5.76sec.