午後 風
上下
光の水
空に触れ
ひろがる波紋
遠くから
ざらざらと
どうしようもなく遠くの原から
やってくる
色のにおい
短く魔を刈るもの
湿のありかを ....
ある五月
限りある少女の果樹園は
体中で太陽を吸い
体中で緑を吐きました
太陽へ、よりも、体へ
そう、太陽を忘れたときに最も太陽由来になる体へ、体へ、
の感嘆が ....
明かりが灯らない側道を
綱渡りしてきた午前1時の伏見港公園は
トラックの行き交う騒音と
今年初めて聞く虫の音に染まっていた
オレンジ色した街灯が
川の水面に反射して
誰一 ....
詩と心中します
先立つ不幸を
お許しください
疑わしいうららかな日々
何かの声が聞こえる日々
もみ消した夜、それは煙草で
名残惜しそうに煙るけど
命の足音が響いた中庭
信じられない日常の中
逃げ出したのはぼくじゃないんだ
歌ったのも ....
?.
旧市街のプラサに
仮設テントが建って
ワインの試飲祭が行われた
一週間続く
ぶるじょわなお祭りだ
入り口で
一ユーロでグラスを買って
あとは一杯一ユーロで ....
外は暗いはずなのに
この部屋は気味悪いくらいに明るい
歪んだカーテンレールはその光によって影を作られた
ただそれだけでした
明暗のはっきりする部分なんてカーテンで区切られるほどに曖昧 ....
ベルトコンベアに乗っかってスプレー缶が流れてくるわけ
これにキャップを付けていくのが僕の仕事なわけ
僕はペイペイなので片手にひとつキャップを持って付けるわけ
右左 キャップ補充 右左 キャ ....
あの夜一瞬掴んだあったかい
あったかいその腕で
あなたはずっと
守りたかった人がいたのね
あなたの歌声で
あたしよりもっと
元気になったりする女の子が
....
本当のことを云おうか
詩人のふりはしているが
私は詩人ではない
と谷川俊太郎
たかが詩人と黒田三郎
さて僕はなんと詩人なんだぜって得意だが
いつだって僕の詩は僕で溢れかえっている
本 ....
(喪失の物語)
特別な出来事や心の高ぶりが生じるたび
これこそが本物に違いないと確信して
彼女は自分の胸のなかから気持ちを慎重に ....
午前三時、音楽は鳴り止み――
無人の街が点滅している
冷えた空気、星も隠れ――
乾いたタイヤの音が通り過ぎる
絶えず掘り返され埋め立てられる交差点で
電光掲示板がリズムを刻ん ....
あなたに預けていたものを明日取りに行きます。
私とあなたをつなぐ最後のコード。
どんな顔して会いに行こう。
何かを口にしたら、また子供なことしか言えないよ。
きみがせいいっぱい大人になって ....
抱きしめて下さい…私を
幾億の言葉より
温かなぬくもりを下さい
何も言わないで
何も聞かないで
ただ 強く、優しく
私を抱きしめて下さい
愛穂(18歳)
夜の中の黒いオーロラ
帯の馬にからみつく蛇
ほどけながら近づく星は
月をかき消す粒の緑
沈むままに 見えぬままに
うごめくものは常にうごめき
まわりながらめぐりながら
夜は水 ....
夜毎姿を変える不実な月の
千変万化に惚れたのよ
語れジュリエット 不実な愛を
常に姿が変わらぬ愛なんて
すぐに飽きてしまうじゃないの
語れジュリエット 不実な愛を
だから私も常に変 ....
ぼくは詩人
自分の自信に
うぬぼれは必要ない
今日もまた
朝の散歩をしていると
少女に出会いました
学校で自分の容姿のことを言われ
ひどく落ち込んでいる
そのショッ ....
生きるほどに、いくあてのない憂いが押し寄せる
生きていく希望を、生まれた孤独が上回り
私を生みし母を一人恨み、そして生まれしことを一人悔やむ
ああ、そこを通る美しい人よ
その路に転がっ ....
詩人は心を尖らせている
詩人は詩を書いている
詩人は詩を書いていない
詩人は何かがあれば何かを書ける
詩人は言葉を書いている
詩人は言葉を聴いている
詩人は言葉を見 ....
ため息は
紅茶の香りとともに
茜色の椅子ににじんでいく
夕日をスプーンでかき混ぜたら
もう一度新しい夕日が
生まれ変わる
角砂糖は
白い四角い砂のお城
きらきらと輝くけど
さ ....
境界線が張り巡らされた世界
行き場を失ったやり切れない気持ちは
どこに行けばいいのだろう
どういう結末がまっているのか
誰も知らずに塊になって行進する
過ちも間違いも悪意も誠 ....
toku toku と振動音
なにを感じるの
その小さな心で
やがて想いは想いでへと
日々の木漏れ日のような
優しさに埋葬される
このアドレスで
いつか伝えられる
あのね
サザナミが夏の陽射しで
溶けてしまったあと
透きとおった携帯を片手に
ママあの
超合金買って
またね
またこんどね
こんどって
いついつが
こんどだったのだろう
もう
こんなに
大きくなりすぎてしまったのに
ママあの
超合金いつ
買ってく ....
少しだけ暗い部屋で
ずっと君は泣いて居たね
気付かない程小さな声だけど
その深さは暗い夜の壁の様
殺したい程の支配欲と
死んでしまいたい程の苦しい拒絶
其を必死 ....
寝過ぎで頭がガガガガン
少しずるいことをしてしまったような気になる
歩いて2分の自売機に缶コーヒーを買いに出る
しまったぁ!
すばらしい天気じゃないか!
こんな日に夕方 ....
わたしには、
愛すべき、
愛すべき人がいる。
その子を、ときどき ぎゅっと抱きしめる。
くやしさや、
かなしみを、
わたしは一緒に感じてやる。
ぎゅっと、力強く抱き ....
実のところ僕がこうして葡萄酒を喉に流し込んでいるのと
きみがグラスを傾けてやわらかな唇から葡萄酒を飲み下しているのとでは
まるでまったく別の所作のようにしか思えないのです
そうして薄 ....
最近気になる病気は あれ、なんだっけ。
思い出せない病気です
誰から聞いたのか誰に言ったのか
思い出そうとすると肝心なとこがやっぱりモザイク
ちょ、待って。あーちくしょう
髪に熱 ....
仕事のない月曜日
事務所に向かうお前の後を
朝
潮風がしみ
猫舌でいつも遅くなるおまえは
長い足ですいすい歩くから
まだ半分ねているおれは
かるく小走りだ
お前の少し後ろを
朝
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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