生野菜が部屋を出て行く
生の野菜
それだけの理由で
ぼくらはたくさんの歯形をつけた
外では大切に育ててきたバス停が
音もなく
静かに腐っている
逝くものだけが優しいのだ、と
き ....
夜の水の手をにぎり
雲はなかへと入ってゆく
すこしけだるいしあわせが終わり
空と地とのさかいめは
わからないまま
いままでのまま
うすむらさきに ....
こぼれ落ちる吐息を
止めることができない
形を与えることがまるで
罪だとでもいうように
あなたは口をつぐむ
それでも
川は流れる
高い場所から低い場所へ
風は吹き抜ける
地球をや ....
つきぬけるような青空だ
天国の存在も許さぬほどに
旧年度の引き継ぎが終わり
神様は後任のために天を掃除した
きっぱりと片付いた空に満足し
目を細めれば
見よ 地上には桜の煙り
赤 ....
始まりが終わりを告げ
終わりが始まりを讃える
生まれた時に死ぬことを知り
死ぬるときに始まりを知る。
エネルギーは循環し保存される
何一つ欠けることはなく
中庸の存在を肯定する ....
1.シャボン玉で人を呑み込みたい
2.今日の空模様を雨にしたい
3.死を見続けていたい
4.それでも強く生きていたい
5.金魚と話がしてみたい
6.片目のジャックと黒猫を友達にしたい
7. ....
言葉を生んでは殺し
言葉を産んでは殺し
言葉を生かす術を持たない私は
神か悪魔のどちらかでしょう
そのためか
日常というカテゴリーの中では
思いのほか過ごしやすいのです
ただ
昨日 ....
ぼくは詩人
共鳴は同情以上に
心に広がる
今日もまた
朝の散歩をしていると
不思議な玉に出会いました
野球のボールかと思う
大きさと白さ
やわらかい布でつくられた
....
うん、そうだねと笑ってみせた
うん、そうだねと怒ってみせた
わかってみせた
本当は何もかも知ってたよ
知らないはずないでしょ
行き場をなくしてネズミを飲み込む
こっち見て
....
煙草をふかしながら思う
また君と言い争ってしまった
具合を悪くしている僕の世話は疲れるだろう
君は優しくて
君の手を握るとほっとするのに
君を放したくなくて
君をずっと抱きしめ ....
あなたは、遠い所に行ってしまった。
追いかけたりはしない。
きっと、私には和光のほうが似合うから。
私は、今日もダンス教室の窓にへばりついて、
電車が通り過ぎるのを、ただ眺めるわ。
....
悶々とする毎日ですが皆様は如何お過ごしでしょうか?
私は元気にやっております。息子も毎朝元気にしております。
最近は夢を見て天に帰る事は無くなりましたが、皆様の調子はどうですか?
毎朝立ち上がれ ....
激しく降るストレートラインの雨
乗ることのないバス停の待合所
仕方なく雨宿りのふたりきり
雨が止むまでここにいるしかないね
彼女は言う
雨が止んだら言いたいことあるんだ
彼が言う
....
丘に立つ
ただ背伸びばかりして
何にも手が届くことがなくても、
輪郭を名乗っていた頃より 透明がはっきり見えるようになりました
透明を知った私は、そのかわり
色が体の底のほうに溶けていって
....
世の中に吹き荒れる無情の風
その中で誠実に生きる事の難しさ
欲望が街のなかを駆け巡る
いずれ僕も染まってしまうのだろうか
素直さが心無き者に捻じ曲げられる
....
こんなにも虹彩の
心拍が上がる朝は
眠りつづけられぬ故に
眠ろうかと不意に問う
文明の利器は
平然としゃべりどおし
いっそ同じ喧騒の中で
かわいてゆこうと思う
静寂に胸をかきむ ....
嗚呼、仕事がめんどくせぇ
そういってサラリーマンは仕事をする
嗚呼、勉強がめんどくせぇ
そういって学生は勉強する
嗚呼、家事がめんどくせぇ
そういって主婦は家事をする
嗚呼、生きるのがめん ....
こんなに緑が多かったっけ。電車の窓から身を乗り出す
たてがみ禿げたライオン 野原に寝そべって
ぬかるんだ草 脱ぎ捨てられた靴 しわしわの木
空気が美味しい。なんてセリフをとりあえず
....
見えない風で
街を満たしていく
それは流される疑似餌
のようなものではなく
濁流の中で耐える小石にも似て
揺らいで見えるのは
まぶたの裏の潤みの中で
抗う魚の影か
立体駐車場 ....
去勢したカストラートの映画を友達と二人で
眠ってしまった友達とは違って
人知れず食い入るように見つづけていた
この世のものとは思えないほどの声を保つために
兄が弟を自らの手で
不思議なざ ....
曇のかたちのしずくの群れ
髪色に肌色に羽色に染まる
あなたはあなたでありながら
少しずつあなたではなくなっている
緑が 鈍が
あなたの{ルビ背=せな}を追いつづけ
あなたの{ル ....
怖い怖い、闇が怖い、私の嫌いなイロは黒なのさ。
ああ、恐ろしい恐ろしい、私の嫌いなジカンは夜なのさ。
それでも私は黒が無きゃ、夜が無けりゃ生きられない。なんてこった涙が出そうだ。なんてこ ....
なにも言わずに
雲をしぼっては
しずくを たらしてくれた
みずいろの影が
塔のように たっている
風邪薬をあげよう
早く治りますように
君に。君にも。
『食後に』と書いてあるから
さあ、これをお食べ
この部屋はとても乾燥する
うがいした?
手は洗った?
僕なら大丈夫だよ
心配いら ....
トイレで一人溜息ついた
我想う、(最近ありがとうという言葉を聞いていない)
もひとつ溜息
仕事では馬鹿野郎と罵られ
恋ではなかなか酷い言葉で振られてしまった
(なんで、こんななん ....
ぼくは詩人
悲しみや辛さは
楽しさとうれしさへのはじまり
今日もまた
雨の中
朝の散歩をしていると
歌人に出会いました
雨が降ってしまうと
ぼくたちの散歩道は
ところ ....
タバコの煙の揺れるさまを
目で追いながら
ふざけ過ぎた季節に
置き忘れたものを
思い出す
ゆらゆらゆらゆら
部屋のまん中で
煙を目で追う
目が泳ぐ
意識は ....
優性だろうと劣勢だろうと
失敗作はぼくだ
山積みの武器を目にしたとき
一羽のアゲハが教えた秘密「もう花は咲かない」
蜃気楼のように揺れるのなら
いっそ殺してしまえと
きこえた
き ....
光の粒は増えては落ちて
空の青に波紋をつくる
大きな花の季節を切り
空を開け
冬を散らし
登山者の凍えた耳に
言葉を残す
雲の奥の淡い砂の陽
ほどけては集まる鳥 ....
ちょっと熱っぽいかな
連休明けで仕事立て込んでたっけ
明日休めないや
また雨だ
ねぇ、るぅるぅ
雨って
風邪を引いてないか
寝込んでいないか
ちゃんと食べてるだろうかと
心配 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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