{引用=夕暮れの砂浜を、パレードが歩いていく。
波に打たれてはまた現れる平らな砂の上、音もなく、けれど楽しそうに、
見えないパレードが歩いていく。}
海は
美しくも儚げな
歌とも音楽とも ....
迎える手
花びら
夜の青の水
二つから那由他への
同心円の道をゆく
数は消えてゆく
光が還る場所に
生まれ 育ち 死ぬ波
指と指の間の無に
立ち止まる
....
あなたはどうしてこの世界に生まれたの?
そんなのわからない
というか 思い出せない
どうして記憶は消えてしまうの?
やさしいあなた
どんな顔してたっけ?
いつになっても思い出せないの
....
最初はひとつの家だった
それはやがて建物へと変わっていく
それは増殖していき都市を造り出した
都市が建物に光を灯す
光は色をもちさらに数を増やしていく
それは大量に増えていき数え切れ ....
ぼくは詩人
人生には幾度となく
分かれ道があるが
そこで曲がらなければ
前には進まない
今日もまた
朝の散歩をしていると
分かれ道に出会いました
一つは林の中の坂をのぼ ....
白金の植物園から出ると
もう夕方の街になっていて
ついてしまいそうなためいきを
飲み込んだ
国道沿いに目黒まで行こうか
それとも
坂を降りて泉岳寺まで
もうすぐ
五月の ....
あなたが落ちてくるまえに
わたしは言葉を敷き詰めよう
すこしでも、あなたのその衝撃 を
やわらげようという魂胆から
あなたがそら 大きな悲鳴を上げて
あの暗い穴から落ちて ....
ほら
徐々に白昼は
朗らかな華やかな他人となり
朗らかに、華やかに
高くなり
遠くなり
ずっと
最適な肌へ
熱を当てそこない続ける私の体の
どうしようもなく密 ....
夢をみてた
とおい世界の
雨の日
夕暮れは
どこも同じように訪れるのに
朝が
朝の闇が
いつまでもおわらなかった
夢は
おわるまでおわらなくて
ぼくはいつまでも
朝の闇に ....
{ルビ故郷=ふるさと}に近づく列車
向かいに座った女性は
首のすわりかけた赤子を
前向きに抱えていた
一瞬、驚いたあと
すぐにうつむく仕草は
内腿の{ルビ痣=あざ}を
男子生徒にから ....
錆び付いた金網
今日は飛魚を焼いてみたの
おいしくもない
心が何処にあるか
飛魚で解説してみようか
わからなくもない
鼻につく錆の臭い
心臓が錆び付いていく
何処も彼処 ....
リンリン虫の声
時の流れを感じる
ビードロのような儚さ
優しく扱う
無力な自分を嘆き
自分を腹立たしく思う
気持ちばかりが先に立つ
体力が無い
夜中に口笛を吹いて
おこられた ....
カレーライスが食べたかった
あなたと通った高田馬場早稲田通り
夕食にはちょっと早すぎたけど
なにげにカレーライスが食べたくなった
あなたの好きな福神漬けをたっぷり乗せて
おひやをスプーンでか ....
ふわふわわわわ
ねえ、おっぱいはどんなにおい
シャボン玉のにおい
レモンのにおい
わたあめのにおい
とってもやさしいいいにおいなのよ
ねえ、かあさん
いつか、わたしのおっぱいも
か ....
そら
追いかけて
みては
交差した
たった
今
通り
過ぎていく
まがり
か
ど
http://www10.ocn.ne.jp/~hidamari/oti ....
意地悪な夜の妖精が
過去の映像を垣間見せ
胸元を締め付ける
真面目に生きることが
冷笑されてた幼少時代
僕の心は閉じられた
器用に生きることが出来る
友人に違和感 ....
感情が雪崩れをおこした
まいった
こんな夜中だと言うのに
うんざりするほど
夜は長い
赤子が愛に包まれて
眠っている
いずれは誰からも
忘れ去られて行く定め
....
枯れた花 牛乳を欲しがっている
牛乳が飲みたい牛乳が飲みたい
何もかも許してくれる牛乳が
枯れた花 抹茶を欲しがっている
抹茶が飲みたい抹茶が飲みたい
何もかも濁してくれる抹 ....
顔はひんまがってるからこそ
あたしにとってキューティなあなた
金とニコチンが足り無くていつも禁断症状で震えてる
ああ なんて キューティマン!
心が昼行灯だからって
あた ....
ポップでキッチュなお祖母ちゃん
口癖は
「アストロ アストロ」
思うに足りて無いけれど
ポップでキッチュだから大いに失われてよし
「アストロ アストロ」
もじ ....
瓜が実った
そう書いたのは何かのメタファーじゃない
気分
携帯電話が止まった
そう書いたのは何かのメタファーじゃない
惨め
そこに、常にある自分
それを綴るだけ
何か深い意味があるとす ....
久し振りに人と話をしたもんだから
調子に乗って呼吸なんかをしてしまいました
人と話ができたのはほんに久し振りのことでした
だから調子に乗って呼吸なんかをしてしまったのです
ああ!
人の目 ....
デパートの屋上にはパンダがたたずんでいて
灰色の瞳で灰色の空を見ている
100円を入れるとパンダは
空を飛ぼうと動き始めた
う゛ーんう゛ーんう゛ーんう゛ーん
....
一人で行った交通科学館からの帰り道
環状線で小学生の僕は
財布を落とした
鶴橋駅の連絡改札は
近鉄線の切符が必要で
連絡切符を買っていなかった僕は
家に帰れない
途方に暮れる僕に ....
ああ、男は36階の屋上で
誰一人居ない 屋上の一角で
この世の切なさと
この世の厳しさに
ゴクゴクと酒を飲む
だが、しかし
不本意にもああ、不本意にも
足を酔いに取られ
誤ってフェンス ....
人を愛するということに
流儀や作法があるのなら
どうか教えてほしい
風がそよぐ
けれどそれは
私をいたずらに惑わせて
答えなど示すはずもなく
通り過ぎるだけの風
やが ....
ぽつり 雨が降るだけ
タイトスカートに染みができた
あなたの笑顔が見たくって
あなたが好きだって言う格好した
まだ来ない
いつの間にかさらさら雨が流れてあたしを濡らす
後れ毛が揺れる
....
目を閉じて見つめる
記憶の中・・・・
小さい頃のわたしが
若葉の蔭で
耳を澄ましている
「何を聴いているの」
と たずねたら
「こもれび」
と 言って上を向いた
....
もみしだきたい こねくり
まわしたい かおを
うずめてみたい
おなかいっぱい すいあげたら
おとなになるまで ねむりたい
街よりも少し高く
空よりもずっと低い
僕はここにいます
街には今日も
ひとりきりがひしめいていました
あなたがはぐれているのは
海です
僕がきらきらの粒を
あなたのため ....
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