雨の天使が
岩の物語を読んでいる
{ルビ静寂=しじま}と{ルビ静寂=しじま}を
鳥の声が{ルビ継=つな}ぐ
焼き捨てられた本の煙
地から天へ帰る雨
恵みの恵み
....
灰色の空が重くのしかかる
ため息の午後
プライド 劣等感 トラウマ
そんなものに囲まれてる
冷たい壁に囲まれている
自分が変れば
周りも変る
墜落して ....
人は現実で生きている
人は生きていくうえで嘘を必要とする
その嘘には良い嘘と悪い嘘の二種類がある
良い嘘は自分や他人を守る盾
守る嘘は自分と他人の間に溝を作る
悪い嘘は他人を傷つける ....
いたる所ヒのつくがテーブルかけとフランス語のBGMの植物を煮る。
上手赤い色と黒くてとお金の主な調合のキイのわたしの感性をする真実く反対するもの話すこともできるもの。
あるタの味のも所 ....
もう三日も雨は止まない
路上駐車されたドイツ車の
スモークガラスに映りこんだ影
乳白色のビニール傘をさすおれの姿が
鎌を担いだ死神に見えた
雨は嫌いだ
雨が嫌いだから
傘も嫌いだ ....
レインコートを身にまとい
土砂降りの朝をゆく
雨の
一粒一粒は
私の中に入ろうとして
もがく
流れる
つたって落ちる
あなたは
ていねいになぞってくれた
私の中に入ろうとし ....
人にクズと言われ
人に唐変木と呼ばれ
はしためと言われ
暴言を吐かれる
互いの価値観を認めず
妥協を知らない
我を通し引く事を知らない
人を傷つける
疲れが溜まる
やるせない ....
今朝卸したばかりのお洒落なパンプス
爽やかな淡い色合いのパンプス
新人さんと間違えられたくない思いで
ヒールをちょっと高めにしてみた
でもつま先はさっきからストッキング越しに
どこか逃げ道を ....
戻らない時間の隣りで
君は話し始めた
止まない雨は 空ばかりではなくて
君の心にまでも 落ちていたことを知った
しとしとと
傍にいた だけ
けど
100円ショップの 傘の下でも
....
そうだよぼくが悪い
すべてぼくが受け持とう
あの黒猫の片足がないのも
すべてぼくが受け持とう
馬鹿らしいかね
あぁそうです
君の飲んだ後のティーカップに残るぼくの感情
それは店員さんに持 ....
軽いジャンプでは空は飛べない
地球の重力に引っ張られるから
軽い助走でも空は飛べない
地球の重力に負けてしまうから
泣きたくなったら泣けばいい
....
雨を見る蝶
草を分ける黒い道
滝の音にふりかえり
光が空を割るのを見る
西の半分がとても暗く
夜風は水のにおいになってゆく
壊れた傘が
春を乗せたまま川を流れ ....
僕は、女が欲しい
女のかたちではなく、女というものだ
できれば女のかたちに入っていると
うれしいが
それが別のかたちでもかまわない
君がもしも男だとしたら
僕は女というものになりた ....
この世のはかなさにつぶされそうでも
矛盾の果てに苦しくとも
生きることは最低限の仕事です
嵐の日が訪れようと
日差しの強さにめげそうでも
生きることは最低限のルールです
....
君の瞳に住む子犬は元気ですか?
ときどき聴こえてくる鳴き声は
わたしの胸をしめつけます
かわいかったたったひとりの親友
あの時かかえて逃げちゃえばよかったな
抱きつきすぎて嫌がら ....
君の視る景色と
手のひら合わせて
君の言う芸術の
世界を覗くよ
果てない空と
続く道 曲がり道
背中支える
君の手にこみ上げる
君の世界
明日も教えて
来週も
何年後も
....
まだ暗き
湖のほとりに
銀の鈴ひとつ
小さく小さい音
カップに注ぐハーブティー
白樺林にミント香る
チッチッ、チッチッ、チィ、と何の鳥かな
ほのほのと霧のかかる
湖のほとり ....
絶望を映した水溜りにひとり沈んでいく。
電線が、
そこには写りこんでいてひょっとしたら
水溜りに呑まれていく自分の、
手や肩に引っかかるかと思ったのだけれど
意外にもそれはやわらかく ....
耐震強度を偽装した家で
地震計を作っている
冗談のような本当の話をしたら
誰も本当のこととは
思ってくれない
何回言っても信じてくれないから
やっぱりあれは冗談だよと
頭をかいたら
み ....
在りつづける羽
鳴りつづける羽
変わりつづける羽
空の空に重なる黄金
宙に鎖がれた魂が
風のなかで動けずにいる
鉄に鉄を打ち込む音が
雲の下に響きわたる
....
泥水のような灰色の空が、
切り立つ垂直の地平を蔽い、点から線へ変貌する驟雨は、
藍色の抽象画の顔を育てている。
列車の窓に映る凡庸な景色は、引き摺るように、
後ろ向きに、失われた過去を走ってゆ ....
みてよ みてよ
わたしのこと
って ものほしげな
おはなにも ちゃんと
みずを やってますか
駅員さんの制服が
ころもがえをして半袖になっていた
八百屋さんの店先には
すいかもならぶようになった
パレットいっぱいの藍色に
オレンジ色の絵の具を流し込んだよう ....
「キミが好きです」
叶わない事はわかってた
だからこれは私のため
私がこの気持ちに区切りをつけるため
涙は流さない、そう決めた
「ありがとう」
きっと私の顔は
泣きそうで ....
ずっと先に
時間も場所もとびこえて
わたしのような人間が生まれるとしたら
そのそばには
あなたのような人間も生まれるに違いない
ぼくは詩を書きたい
歌は灯火 詩は心
自然に生あり 人に命あり
今日もまた
朝の散歩をしていると
あじさいに出会いました
今にも雨が降りそうな
暗い空の中
輝くものは鈍 ....
午後の熱に散乱する
私の欠片を
拾い集めているひとがいる
ポケットのなかの綿くずのような
灰色の球が
ふよふよと窓から入ってくる
これが夏だったろうか
こんなのが夏だったのだろう ....
青いタイルのベランダに降り積もる羽蟻の死骸
雨のない夏 睡魔に襲われる夕刻
ゆっくりと旋回しながら
飛行少年が落ちてくる
脚を尖らせて私は歩く
あなたはコンパスで地球を計り
風 ....
眠りこけていた君を
ふとみると
蛹になっていた
ジャコウアゲハの蛹に似て肌色の
妙になまめかしい蛹だ
蛹の下部の
やがて尾になるであろう部分だけが
ぴぴんと動くが
だからといっ ....
この 思いの
行き着く先は 蒼く
仄かに
月は揺れる湖上の 夜に
揺れる わたしは遠く
あなたを遠く
遠く
思いに 揺れる
月
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