たった1。Cの寒暖差で
きみと僕のこころの隙間が
埋まらない
君と僕は似ていても
1。Cの差をゆずらない
修辞学を駆使しても水溶性の会話は
多様性の海に拡散してゆく
ノルウェ ....
無邪気にはしゃいでいる娘のそばで
妻がそっと涙をこぼしている
そんな絵画が脳に焼き付いた
仕事から帰ってきたら
妻が憔悴した面持ちで
今日は体調が悪いのと
そう語った瞬間
私の中に描かれ ....
乳児のわが子と遊んでいて
腹の底からわが子に笑いかける
するとわが子は
ひらひら笑って返す
妻がわが子を膝に抱きながら
向かい合わせで笑いかける
するとわが子は
くるくる笑って返す
仕 ....
とてもめずらしい光景が
竜王戦の第4局で現れた
終了まじかの大盤解説で
説明役のプロ棋士が混乱している
ふつう
投了の近い最終盤になると
不思議と
解説のプロ棋士の読みが
....
歯がゆいだけ うまれたがる。
砂で汚した濡れた未知。
モミジのように、
蜘蛛の巣に通りかかった、
天使はもとから羽根もない。
えんの下、指の股から、花が生まれていく
銭の視覚、とめども ....
落ち葉を見ると涙ぐむ。
自然な時間を呪わずにいられない。
夜の間に文字を探す。
どうせ使い果たせやしない…
朝、くまんばちが息絶えようとしていた。
olvido!olvido!
そうだ ....
あの日の津波で
何万のペンが
流されたことだろう
たった一本
生き残ったペンは
誰かの胸のポケットに
しがみついていた
ペンはまもなく
もとの暮らしに
書くものは以前と同 ....
得たと思うと同時に失う。
そう
花はひそやかにゆれている。
私はひそやかにゆれている。
命は命に支えられている
この体は何かからの借りものなので、この体を返す時は一先ず自然へ返す。
し ....
翼をもぎました
背中がかるくなりました
しとどに流れる血 真珠色の血あふれて
ふたすじの傷口を {ルビ白南風=しらはえ}がなでて過ぎゆきました
すずしい背中
六月のこと
あなたの手をと ....
銀杏が舞う舗道を
ゆっくりと歩いて
いろんなことを想いだすけど
恋することは、罪じゃなかったし
そんなことより
あの部屋にたどり着いて
ブラックコーヒーを、飲みたいな。
....
僕は鉄棒で
逆上がりができなかった
僕は社会でも
逆上がりができていない
鉄棒に乗って
前回りだと
鉄棒の上は通過点で
鉄棒の下がゴール
逆上がりだと
鉄棒の上がゴール
どこかへ寄り道をするようなアルペジオ
まるで僕等みたいに
今夜も頬を近付ける人がいない
喉仏の中に三日月
飲み込んじゃって
僕はずっと朝を忘れよう
あの頃
目を閉じる感覚で
人 ....
ペプシのCMで
頭が燃えてハゲてしまったのを機に
仏門に入るも
小坊主との男色行為が止められなかったため
破門された
その後は極楽浄土を
ネバーランドと呼び
現世に作り上げようとしたが
....
二〇一八年五月一日 「迷惑メール」
迷惑メールが何通もくるのだけれど、いま見たら、「ワンナイトラブでかまいません。」と書いて、女の名前で書き込んであるの。笑っちゃった。こんなメールに返 ....
ふと、自殺してしまった友達の家に
遊びにいった時のことを思い出した
近くのゲートボール場に車を停めて
そこからから続く路地を歩いたことや
その友達の二階の部屋の隅で
小さく丸まって寝ていたら ....
四冠の誕生日プレゼントを
ありがとう
とは
師匠が自分の誕生日に
大変な偉業を成し遂げてくれた
弟子にむかっての
喜びの思いだが
まてよ
この日は僕の誕生日
師匠 ....
僕は 川を 見る
友達と ここで 僕は
その でも 光と 影に
歌を 景色に 感じ取る
深く深く息を吸う
それで灰の海に飛び込む
薄明にも満たない冷たいだけのうねりに、
なんども溺れながら。
何処へ 向かおうと言うのだ
朽ち葉の思慮はない
ただふるえる筆に少し ....
もちろん殴らねばならない
のだが
それはあなたという個別具体的な
何というか
果菜を
殴ればすむ話ではないので
そこに立たれても困ります
というようなことがある
水と泡とは概念的に ....
白砂が敷き詰められた海底に
密かに流るる唄の声主は誰か
岩壁で覆われた筈の闇の
僅かな隙間から漏れ出している
世界が海と空に分けられたのは
命がいずれにしか住めぬため ....
※
おだやかな風に吹かれて、
花のように、首を、傾ぐ、
どんな僕でも、
やわら かく、
包みこんで、しまい、そうな、
陽だまりのような、
あなたの、
いちまい、
....
動乱を思慕する、がらんどうの日、雪の無い雪景色、早い冬の休日、いつだって同じ話、どっかで見た景色、勝手に時が過ぎ、いつかしら夕暮れ、見送り、空振り、呆けた椅子の上、目の中にまだら模様、妄想の残像、 ....
雨
背中を掻くための
指を
探している野良猫。
部屋で
キーボードを打つよりは
ぬくんでる
私の手。
鏡
天国にも
地獄にも
振れている指先。
どちらにも転 ....
引き潮に見惚れているうちに暗くなり
帰り路を失います
前後どころか
上下の区別も無くなって
次第に夢も壊れます
どんなに愛してもだめです
もう少し もう少し
と
思っている ....
帰っていく
毎夜毎夜、帰っていく
天上の響き、ヴェールに覆われ
懐かしさだけ降って来る
(予感と思い出が溶け合って
宇宙の心臓の鼓動を聴き
それは一瞬の永い道のりを)
帰って ....
白い余白が目の前に広がっている
どんな言葉で埋めようか
言葉が浮かぶのを待ちながら
余白とにらめっこをしている
クラッシックを聴きながら
突然、若い頃に行き違ったままの
美しい人の面影が浮 ....
秋の日、ひとり、煤けた部屋で
セラミックヒーターを背中にまわして
温風にあたりながら詩作している
今日は後払い通販で買った
缶コーヒーがあるので
それに氷を入れて飲みながら
一文字づつ言葉 ....
同じ海をみてぃる、
誄に、
詩贔屓は、節穴ゕら同じ海をみてぃる、ゕ゛、
同じ海を見てぃた、と、なることはなぃ
過去は極在ゕ゛醸し出す破片の、
つかのまの光臨に過ぎ ....
ここへ久しぶりに来たけど相変わらず賑やかですね。
俺っち名乗るほどのもんじゃありませんがね
こたきってもんです
以後お引きまわしのほどよろしくね
日に日に寒くなっていきますね
あった ....
○「生き方」
生きていくというのは
大変なことなのに
親も先生も
生き方については
教えてくれない
○「死の自覚」
1日1日死のゴールに向かっている
○「動物動画」
犬や猫の ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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