パステルカラーに飲み込まれた。
あの娘は、パステルカラーに。
現代美術の進展具合に絶望して
部屋中をペンキで塗りたくった画家は
チャックベリーの誘惑に、
負けた。
彼は今、 ....
火と
光と
音と
木と
鉄と
布と
人
今夜 私には
逢いにゆく人がいない
孤独な夜の散歩者は
アスファルトに響く雨唄と
ビニール傘に滴る雨垂れの
二重奏に身を浸しながら
果て無い雨の夜道を{ルビ彷徨=さまよ}う ....
セブンスターの空き箱
手にとったその軽さが怖かった
何気なく置かれた箱に
中身はないの
何気なく過ごす時間に
意味はないの?
堂々巡りの思考
一人の部屋は不安の檻
君の ....
これ
おっぱいっていうんよ
ふるさとがぐっとちかよってくるようにおもう夕方
へええ
おっぱ?
ううん、おっぱい
おっぱい?
うんおっぱい
ふううん おっぱい ....
私は今シットマスクです
なぜなら嫉妬しているからです
中学生に嫉妬してしまいました
情けない
なんで私はシットマスクなんだろう
流れてくるのは哀しい曲ばかり…
なんとかして
哀しい曲 ....
花に覆われた三つの岩が
波のように重なったまま
夕陽のなかでまたたいている
荒地と同じかたちの雲が
荒地と同じ光にざわめく
闇の内に闇の葉があり
閉じたまぶたをはざまに ....
病窓の 最後の 一枚の 葉っぱ
とは ちがう 美しい まだらな 編み物の
精緻な 空間が 午前の ひかりの なかで
なごやかな シラブルに 響くのを とおく 聞いた
....
太陽の日差しが
風に乗って運ばれる雲に
遮られるように
この気持ちも
貴方には届かないんだね
宇治川に浮かぶ中之島
風はまだ冷たく頬を撫でる
二人で寿司詰めをほおばっ ....
ビーカーに水を入れ
アルコールランプを点けた
みるみる沸いた
何が実験だ
湯を沸かしているだけじゃないか
そう思った理科の時間
それからだって
今日だって
数え切れないほど
....
さみだれを 五月雨を
あびてまさしく 浴びてまさしく
かんじわずらい 感じ煩じ
うつむくを うつむくを
すくいごころと 救い心と
みずたまり ....
ぼくは詩を書きたい
自然がもたらす恵は
人にとって心の糧
今日もまた
朝の散歩をしていると
夏に出会いました
川に沿って続く草花の帯
その中で風が遊びまわる
草を生 ....
ふたば は いつも
笑ってる。
こんな雨の中でも
笑ってる。
バンザイ してる。
ふたば が バンザイしてるのは
より多くの 雨水を 受け止める為なんだって
....
若葉が元気良く
伸びようとしている
何にも知らずに飛び出す。
その生命力の強さ
朝露を浴びて
光線に輝いて
安心を抱いて
声を唸らせて
純粋な心
正直な気持ち
素直な少年
....
衝動買いしたあたらしい
さくら色のミュールは
今日もぽつねんとお留守番
靴箱で雨音を聞いている
いつものズックを取り出して
水たまりもひとっとび
バスぎりぎりまで朝寝坊
....
朝の空気の
光に濡れた
清々しい香気に、
私の五感はしとしとと沈み{ルビ水面=みなも}をみあげる重く熟した金属の愁い。
空間をよぎる
不透明な視線は、
無知な陽炎となってさえずり虚空を ....
ノイズを吸って吐いて
ため息を生産している
死ぬ間際のカートの声を聞いて
ほんの少し救われたけれど
まだまだ足りないんだ
枯れ葉がおれの前を舞って
ナイフの様に突き刺そうとする
右胸 ....
この空間を
時間が静かな音をたてて
崩れていく
なにもない
なにもない
僕は身体が空になり
想念だけの存在になる
ただ想うのは
月を追いかけること ....
世界が汚いと気がついたとき
君はとても悲しそうな顔をしたけど
僕は喜色満面で 笑うしかなかった
「嗚呼ァ…… 此の目は腐っちゃいない」
歪んだ白黒目玉に移る景色は正確だった
....
もう一度、あなたを信じて愛したい。
そう願ってやまない。
もう一度、私に勇気を与えて欲しい。
そう願ってやまない。
毎日が怖いことなんて今までなかった。
お願いです。
声を聞か ....
嘘っぱちだ嘘っぱちっつって
神様にすら中指を突き立てたんだよ
さっきの話だよ
もちろんそれすら嘘っぱち
詩を書くための嘘っぱちな訳で
UFOを信じられた頃に戻ってみたら
ミステリアスな特番 ....
記憶の中の薔薇、
遠い雨音、
耳を傾けると熱くなって溶けた蝋が
三半規管を逆流してくる。
深夜に、
再放送のドラマを垂れ流しながら、
スピーカーから零れ落ちてくる音を
ひとつずつ丁寧 ....
間違えたと思ったときにはもう遅い
夏小屋のあの子は庭先に埋めた
ああ、ただの妄想と髪の毛を人形につめて
ああ、僕なのか俺なのか私なのか知らないままに
ハンカチをくれませんか
....
寄せては返す小波のように、
哀しみだけが胸を満たす。
何が哀しいのか、
何に泣きたいのかすらわからないのに、
ただただ
僕は涙にならない涙を流し
声にならない悲鳴を叫び続け ....
いのちって儚くて 消えてゆく音色に似てるね
このんで選んだその音を いくつもの 指先は奏でていった
記憶だけ残されて
いくつかの歳月の 重なりあった思い出は
通り過ぎて ゆく
あわい ....
狂気が壊れるモノで
正気が積み上げるモノ なら
その境界は何処に在るのでしょう?
(小さな子供は考え続けましたそして一つ思い浮かびました)
ねえ神様聞いて下さ ....
一人で眠るには幅広のベットで
空想の世界を泳ぐ夢を見ていた
僕が裏切った全ての人達と
僕を見捨てた全ての人達とが
互いに手を取って微笑んでいる
ありえない風景を眺める僕と
異なった視界 ....
ニコニコと笑っている
僕と世界の狭間にへばり付いて 辛うじて繋ぐそれは
二度と 空気に触れさせまいと 必死
ニコニコと嘲っている
人と人の間にこびりついて 界面活性剤のよう ....
空へと還る器官は
僕には無いようなので
灰になれたらエアーズロックにでも
ばら撒いてやってください
鐘の音が響く
それは終わりの合図
吹きっさらしの風が指を抜け
僕はどこまでもそれに乗る
来る日も来る日も僕は風に乗り
どこまでも どこまでも
目まぐるしく変わる
世界は続く
....
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