美しい風景を見たよ
一面に咲いている白い花が
まるで目眩を誘うように
とびきりの光の奥深くまで華やかで
美しい空を見たよ
ゆっくりと流れていく白い雲が
まるで目眩を誘うように
水面 ....
外ではもう夜が始まっていました。
部屋の中に滑り込んで来た夜に
気づかないでいると昨日から抜け出せなくなるようで、私は
決まってひとりベッドに腰掛け
何色ともわからないカーテンを手繰り寄せ ....
「高価なロボットを作る努力よりも、人間そのものを機械として扱う技術を開発する方が明らかに発想としては勝っている。
彼ら人間は、高い欲求をみたすまえにより低レベルでの欲求にふりまわされて生きているので ....
それ、心に決めた日よりも言葉に似て
擦れ違う日々の基準が誰かの
足音に少しずつ詰め寄られて
僕らは合わせた手の、窓ガラスに触れた
薄い汚れ
それでも風は透明になれる
それでも風はどこか透明 ....
因果応報ってあるでしょ。
アタシの今の姿が前世の報いだとしたら
アタシの前世はきっと絶世の美女だったにちがいない
で、寄って来る数多のオトコを食いものにして
ずいぶん泣かせたんだろうな ....
誰もこない部屋で
ひとりで待っている
時間がじりじりと
過ぎて
短い一日がおわり
部屋の前を通過する
人の数を
ため息の分だけふやす
月がのぼる
部屋を抜ける風に
カーテン ....
わたしは怖がりだから
久しぶりに会ったあなたが
ますますかっこよくなっていることが怖いの
何もあなたを拘束するものを持ってはいない
永遠にあなたのそばにいられることも分からない
それ ....
夜道を一人歩いていた
道の先に立つ街灯が
{ルビ辺=あた}りをほの白く照らしていた
街灯の細い柱に{ルビ凭=もた}れると
地面に伸びる
薄ら{ルビ哂=わら}いを浮かべた
私の影 ....
つけ毛つけ爪つけまつ毛
つけ鼻つけぼくろつけ尻尾
つけ耳つけ舌つけ乳首
つけ足つけ指つけ心
ないものをつけるって本当に楽しい
「狐つき」
こん と ないてはなりませぬ
こえをあげては なりませぬ
とられたくない だいじなものは
かくしておかねば なりませぬ
くらいよみちは こわいけど
ふきさすかぜは つら ....
卵が割れてまた割れて
中途半端がどろりどろぉり
二進も三進もいかない生
ハウスダストやカビたちに
あらゆる雑菌病原菌
もういいから寄生しなさい
変色するほど侵食して ....
つくりかけのビルが
アパートの三階の
ぼくのへやの窓から見える
深夜にジャズをかけながら飲めない酒を飲む
カーテンをあけて
ビルの屋上のクレーンのさきっぽが
赤く点滅するのを肴にして
....
ぼくは詩を書きたい
自分の創作は
自分が作るもの以上でもなければ
自分が作る以下のものでもない
今日もまた
朝の散歩をしていると
画家に出会いました
いつも綺麗な風景画を ....
僕にはどうしても叶えたい夢があった。
切望して切望して止まない夢があった。
「はやく、大人になりたい。」
僕の口癖だったんだ。
小さな頃
大人になったら「望む自分」になれるって信じて疑わ ....
星に愛される月はいつも星の子と一緒。
太陽を隠す雲は、太陽のライバル。
1人じゃない。
1人じゃない。
でも 何か足りない。
毎日感じる この虚しさを埋められないのか。
....
森は沈む
銀の花に
残響に
緋の笑みに
秋を穿つ泥まみれの羽に
森は沈む
鏡の乗りものに映る青空
死が飾られた街の隙間に
冬の色の海が見える
その鳥はとどろき ....
それは些細な偶然
ころびかけた拍子に
視線が合えば
見下ろすあなた
すぐにはわからないけれど
いつかはわかる気がしてた
意識の始まり
....
手作業が大事です
自分との戦いです
バーストしたあとの
むなしさのたびに
大人になります
おまえの考えはマカダミアンナッツ並みに甘い
ハワイ土産でマカダミアンナッツを持っていけば誰もが喜ぶというあの考えからして甘いように
おまえの考えは大甘だ
ちょっと目が合った職場の女の子がかわいく ....
今日も望遠鏡を覗く
代わり映えの無い緑の夜空に
その青い星は浮かんでいた
一年中衛星とダンスを踊るその姿は
この星からはとても遠い
夜空の星屑の雨にうんざりしながら
今夜の降星確率は0 ....
ひとりの人間の個体がこの世から存在しなくなった日の空は
ただただ、白かった。骨みたいに。煙みたいに。
キムズカシヤーノさん烏骨鶏を埋める
電気料金の滞納によって蛍光灯が消える
奥の部屋からは奥さんが誘う
烏骨鶏は超硬石膏の中で退屈
キムズカシヤーノさんカーテンを閉め切る
緩んだ蛇口から落 ....
哀しい夢をみた。
逢いたくて夜中に君の家の扉をたたく。
君はまだ眠りのなか。
刻々と時間は過ぎる。
私は扉をたたき続ける。
夜中のはずなのに門限が迫る。
12時が近付く ....
泣くことは黒
黒い鴉が鎌を持って羽ばたいて
一つのモノは失われた
泣くことは全ての終わり
泣くことは白
白い鳩が己の翼を授け
一つのモノは生まれた
泣くことは全ての始まり
泣く ....
さまようものは変わりつづける
呼び声に腕をのばしつづける
風に手のひらをさらし
雲と火がつくる
灰色の羽を受け取ろうとする
となりあう炎がゆらぎ
ひとつとふたつをく ....
何が僕を駆り立てるのか…
誰が僕を本気にさせるのか…
どこにそれが転がっているのだろうか…
全てが僕にとって未知である
だからこそ、生きていてオモシロイ
何もかもがわかっ ....
瞼の裏に
ゴロゴロがある
閉じてみる
小さな円を
眼球で
ゴロゴロが動く
痛みはない
そこにない
ゴロゴロらしい
タバコに火をつけてない
咥えたまま
....
矢車草が咲いた
どこに行くのか
よく判らない
この道の辺に咲いた
青い小さな草は
私の歩みにしたがって
くるくると
風を孕んで
ゆらゆらとゆれる
お前の白い太腿は
この
....
小雨が舞う六月
痛みに似た感情
空に開いた穴
150円で買った
ペットボトルの烏龍茶
茶色液体は僕の体の中で
生命を繋ぐ糧になる
都会の風は煙幕
焚き火の煙に似る
咳きは鳴り ....
夜明けの街を
一台のインクジェットプリンターが
走り抜けていく
どこからか受信した文字のようなものを
ありったけの紙に印刷しながら
おそらくそれは全力で
疾走していく
雨上がりな ....
5235 5236 5237 5238 5239 5240 5241 5242 5243 5244 5245 5246 5247 5248 5249 5250 5251 5252 5253 5254 5255 5256 5257 5258 5259 5260 5261 5262 5263 5264 5265 5266 5267 5268 5269 5270 5271 5272 5273 5274 5275
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
5.28sec.