包まれてたキャラメルが
ほそりと ついた雨に溶け
羽をぬらさず 輪を作る
水溜りの 空しか知らない
日暮に
欠けていく暖かな日溜りでも
分け入る 胸に くきりとついたなら
....
あなたがもってくるそのにおいは
あたたかすぎてこころがいたい
もしできるのならばぼくのそばで
ゆるすとひとこといってください
そしたらぼくはありがとうといって
....
陽気なやつだ
あっという間に肉を捌いてくれる
器用なやつだ
カコカコカコと缶詰を開けてくれる
頼もしいやつだ
怖いやつらが見ただけで逃げてしまう
どうしてお前はいろいろなことが ....
人々から罵倒されても
何度でも立ち上がれる勇気を
この心に投与して
気付けばいつも独りきりで
少し離れた場所から
数人が囁き嘲笑している
僕が醜いから
蒼穹もいつの日か堕ちてくる ....
柔らかで重い
透明感の海の内臓にて
夏に恵まれたくらげが
水に還ってゆきます、あらゆるくらげが
水に還ってゆきます
(出会えた。だから、
(ええ、だから、お別れしなくて ....
京都市立博物舘に
大絵巻展を彼女と見にいった
大盛況だ
2時間待ちだと聞いて止めることにした
暑い日中
初夏の日差し
休日の昼
バスに乗って四条にまで行った
....
君の人生があり
生活があり
夢があり。
花があり
食べ物があり
あったかい風や
冷たい風があり。
春があり
夏があり
秋があり ....
窓を越えていくと
広い草原があった
今も昔も、通過できない人の声を
ざわめきながら残すために
忘れていった風の小言
誰のために、それすらもどこか忘れて
いつか、潮騒の混じった空に
....
精神科に通い続けて一年半ば
毎月高い薬を得て生きている
入院を勧める医者
入院を拒む僕
それが病気の一種
境界性人格障害を抱えている
関わりを持つ人を傷付けて舐めて癒す
写り ....
断片で世界は出来ている。君と僕もそうさ。
夢の中で君の声を聞いた気がしたんだ。
白い夢だよ。さらさら淋しい風景の白い夢だよ。
君は僕に手を差し伸べて云ったんだ。
「私は貴方を救えるかしら? ....
射抜くように見つめる眼差しから
視線をそらせなかった
なんていう潔さだろう
たぶん私は
魅きこまれていったんだ
だって
こんなにも痛い
言葉を乗せた花びらの
来る上空から
甘い香りが立ち込めて
手の平は夢遊にひらめき
高く 高く 開くよ
ワタクシの生きた
気の上で回れ 花吹雪
ら行は霞んだ空を瑠璃色に ....
石垣に肩を預けて戯れは
我が身を石に初夏の景色に
それは‥
季節で言えば
今頃の
濃さを増す
木々の緑も鮮やかに
天気で言えば
曇天とも
雨天とも
言えるような
....
赤い半月は
ひと食らう
赤子声の猫が呼ぶ
後生だからアタイを呼ぶな
小さく震えるのは
アタイ・・・
夜に紛れて見える風 ....
世界が唐突に色褪せ
焦って惑って叫び声を上げる
カサカサに渇いた心の表面に血が滲んで
大切な感情が 次々と零れだした
世界が唐突に色褪せ
夢の先の風景に恐れをなした
....
消え行く下向きの、宇宙の接合部に
幼少時、断絶されたブラックホールの中
一輪の百合が、灯っていた
七つのスペクトルが防御魔法を受けて
白が黒に、意識されていた
男は、犯罪者に仕立て上げよ ....
誰かが君を責めていた時
君にちょっとした落ち度があって
むしゃくしゃした奴が教育にかこつけていたあの時
僕はそいつを責めていた
お前に言われちゃおしまいだよと
偉そうなことを言える立場かと思 ....
ぼくは生れた時から、
夜にまぎれる術、を、
知っているの。
多くの人たちが、
何事もなかったかの
ように、通り過ぎて
行く。夜道を、
たった一人で歩いて
行けるの。
たくさんの恋 ....
アイスクリームは甘くて冷たい
貴方の唇は甘くて暖かい
そんなキスがお望みデス
遠くで奏でるのは何の音?
チャペルの鐘?
目覚まし時計?
それとも
大切な人の断末魔?
くいこんだ爪をゆっくりと持ち上げる。
じんわりにじむ赤いシロップ
トマトジュースより赤くて
苺シロップより濁ってる
そいつの名は赤血球。
ほんの少しだけ味を見たら
ちょ ....
消しゴムのカスってさ
どうしてか、こう
まとめたくなるよね
もう、消す力なんて残ってなくて
黒くすさんでて
なのに
「ねりけし」だなんて
呼ばれたりしちゃって。
見てて ....
ぼくは詩を書きたい
何が正しのかを決めることが
正しいとは限らない
今日もまた
朝の散歩をしていると
草刈に出会いました
静かな朝に
機械の音がうなり声を上げる
そ ....
頭上一面厚い雲に覆われて、
まるで大きな卵の中にいるようで、
顔を上げる気力もなく黙々と歩いていたら、
西の空が割れて光が差し込むのが見えた
はるか西のあの場所では孵化が始まって、
何か ....
深夜の地下道
両脇に並ぶ店のシャッターは全て閉まっていた
シャッターに描かれた
シルクハットの紳士は大きい瞳でおどけていた
胸からはみ出しそうな秘密を隠して
彼は独り歩いた
....
また腐りかけた吊り橋だ
いつもこうやって
たどり着く先で
誘う危険は
谷奥からのそよぎに共振する
銀河を流す暗い川には
大きな{ルビ鰐=わに}が寝そべり
冷たい水に ....
夜半
街灯の柔らかいスポットライトに冷たい風は吹いて
それでも少女は拒絶する
(何を、かは分からない)
優しい夜、ごとに
彷徨う足はなくせずに
寄り掛かりたい気持ちの始まりも
どこに根差 ....
ドングリを3個
ぼくの手のひらの上にのせて
3円ですと娘が言った
ぼくはナンキンハゼの葉っぱを3枚
娘の手のひらの上にのせる
ひとりといっぴきと
ひと粒のために
こ ....
ハンバーガーの間に挟まれている肉が俺を睨み付ける
お前は他の生命を喰う覚悟が出来ているのか?と
お前は他の生命を喰って生き延びる覚悟はあるのか?と
お前は他の生命を喰って自ずから死を選ぶことは無 ....
マクドナルド二階の窓際の席で
新しく出たと言うハンバーガーを胃袋に押し込む
昼間に見た何百と言う皿のビーフフェレポワレよりも
こういう飯の方が煙草にはよく似合う
そう言っている間も目の前の煙草 ....
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