「えくぼ」
六月の風にゆれる
さくらの葉っぱ。
よく見たら
ぽつぽつ 穴があいている。
虫に食べられてしまったのだろうか?
穴は どこかの虫の命を みたして
穴は みずみずし ....
おいっこが吐いた
顔を真っ青にして熱を出して寝ている
幼稚園があんまり嬉しくて
むちゃくちゃにはしゃいで
遊びすぎたらしい
じぶんの体力やエネルギーの限界を知らないから
倒れるまで遊んでし ....
風の世は何処へと流れ行くのか
時には清々しく
時には複雑に
休む事無く流れ続ける
流るるは欲望
平和への欲望
得る事で満たされる
金への欲望
風の世は何処へと流れ行くのか
時 ....
早朝朝日と共に明ける躁鬱
四角の動力源を摂取し動揺
さあ
今日も消音機を身に付けよ
怠惰な遺体 もう動きませぬ
排他な事態 もう笑えませぬ
教育ノ名の元の情欲掃溜場 ....
夢の中で私はお花を買いました。
汚い服を着た少年は
嬉しそうに私を見つめます。
淡い小さなカスミソウに
水玉模様のフィルムをかけて
少年は私に手渡します。
....
さぁ、何かしようと
月曜日に目が覚めると
みんな仕事で遊べない。
どこかに行くにも金もない。
時間が経っていくのを
ぼっかりと
ただ待つだけ。
....
白んだ夕焼け見て
温い音を鳴らして鼓動している
眼球の裏が冷めた目で僕を見ている
揺れる揺れるチカテツは揺れる
まわるまわるチカテツがまわる
平然と踏みつけているこれは
唯一友人と ....
そびえたつ高層の夜 窓の灯がきらめく風のときめき
シャンプーの匂い はこばれて 気づくのは、家畜の暮らし
まやかしの自由に弄ばれて、泣いた さっきまでの記憶さえも
失う、それぞれに 無関係な ....
覚醒の寒流
眠けのぬめり
両端をめぐるもの
みずのようにそこに落ちる
自虐的な痛覚
人からの柔らかな傷み
痛くて痛くて
いたみは体を経て力へと
つながらない傷
繋がれている軽 ....
眠れぬ獅子は途方に吠える
荒地に吹く風は砂嵐
帰る場所もなく
当てもない道中
険悪にサボテンは棘を纏う
花は咲かす気配を感じれない
星と月は水面に姿を写す
舐めては微かに揺れ ....
「生きている事」が
脆く儚く強く美しく
素晴らしい事を知ったとき。
僕は不意に涙を流す。
この感情を僕は知らない。
生まれたての子どもも
老いて朽ちて行く老人も
....
いつも眠ることばかりを考えていました
枕の硬さが場所についてを語っているので
少しばかり、指先を開くようにして
眠る場所のことばかりを想っていました
安息は帰りましたか
こちらでは同じこ ....
君はまだ
あのねっとりとした
亜熱帯の密林を
アロハシャツの袖
ゆらゆらさせながら
歩いているのか?
お父さんには会えなかった
お母さんには無視された
お姉さんには追い返された
....
子供の頃は
色んなものになりたかった
マジシャンとか
ミュージシャンとか
シャがつくものばっかだね
今僕はサラリーマン
シャのつかないサラリーマン
何かになりたい
なん ....
暗い窓枠の隅で
夏虫が遠慮がちに
ヂィリヂィリと鳴いていて
OA機器の明かりは
てんでばらばらに部屋へと落ちる
何故か
貴方を思い出したんだ
まだ髪は黒くて
桃色の膨らんだ ....
もう感じない夕陽の綺麗さ
もう感じない蝉のはかなさ
もう感じない川のせせらぎ
もう感じない授業のつまらなさ
もう感じない世界の大きさ
もう感じないポイントへの意識
....
空気を吸い込むのでさえ
精一杯に力を込めなくては
ここでは何も掴めそうにない
五反田の駅を降り立って
いつも行くカレーのチェーン店を探すのは
どこに行っても変わらない味に
きっと安心を ....
僕は水滴の海の中にいるらしい
あれからずいぶんと辺りに溜まりだして
毎朝、水没していく海岸線を眺めている
君を思い出す時、それは決まって朝で
想い出の中の君も、それは決まって霧の中 ....
あと2時間半後、僕は天使になる
デフラグの手続きを済ましたら
戸棚に入れてあるスナック菓子から「報せ」を受信する予定だ
収束していく僕の視線と汗と手に持ったコンビーフン
まだか?まだな ....
1、
ある朝起きたら母さんが
顔を剥がしていた。
止めようとしたけど怖かったから、柱の陰に隠れて見てた。
あちこち痒かったから(かいたら芽が出るわけだけれども)「痒い」に集中してお ....
ぼくは詩人
無は存在し
それは有の存在と
連続している
今日もまた
夜の散歩をしていると
闇に出会いました
何も見えず
つかもうとするものもなく
どこまでも深い闇が続 ....
海で眠る
大きい貝は見えない
貝は大きいから見えない
貝は大きいから見えない貝だから
大きい貝だから見えない貝だから見えない
身体ごと
くるりと曲げてしまってしまお ....
死んだら楽になるのなら
精一杯生きた人だけが
死んでいいんだ
がんばって
がんばって
もがいて
もがいて
みっともなく
本当にみっともなくても
はいつくばって
はいつくばって
....
みずうみ、の真ん中にたち、わたしはいっぽんの樹になる。
ふいていく風、わたしの身体をつきぬけ、
腕をのばすと、せかいのかたむきから、はなたれる。
わたしの枝いっぱいの葉たちをそよがせる ....
遠く 向こうの空を追いかけて
時折見せる少年っぽい優しい笑顔
欠けた歯がチラっと見えている
風を詠み ちぎれた時の糸を探し掴み
もう離さない様にと…
忘れていたよ。近くに ....
空中に浮かぶ銀の紐
綱渡りする道化師が一人
バランス棒を忘れたと
誰に言わずもなが泣き目のアート
口元の笑い
化粧した白塗りは
汗を弾きはするが遠目には判らず
今まさに踏み外さな ....
シソの茎は四角い
スミレには出っ張りがあります。
ナデシコは二つの葉が一緒に出ています。
モミの葉は痛くありません。
メイシャン豚は豚の原種です。
ロバと馬の子がラバです。
海亀の涙は ....
いつかの冬に、どこだか遠いところへいった。
帰りは夜行バスで
何度目かのサービスエリア
昨日知り合ったばかりの赤い女と話しながらプルタブを引くと
コーヒーが飛んだ。
熱い 煮えくり返りそうな ....
サンドイッチマンがはさまっていた
紫外線とアスファルトのあいだに
商店の右通りと左通りのあいだに
絶望と希望のあいだに
木の板とプラスチックの板のあいだに
ポルノの看板とストリップのポスター ....
空は虹色に溶け
得体の知れない甘さが
いちめんに薫り立つ夏のゆうぐれだ
長い夏のゆうぐれだ
君の記憶が
水のように透明に
けれど水よりも濃い密度で滴ってきて
それは容易く
私の現在を侵 ....
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