サイフォンに
珈琲が 溜まりゆく 緩やかさで
共に 空が 琥珀に 染まって 暮れてゆく
今日 いちにち
草の 香りを たくさん 浴びて
遊び疲れた 彼が
その 残りが のなかで
いね ....
道に数々の華が咲いて
水溜りに輪が広がってゆく
外に降る雨は
私の心(なか)にも しとしと降る
そんな時は 心も身体も凍える
雨 雨 雨・・・・・
....
ぼくは詩を書きたい
自分が自分であるために
今日を今日とするために
心は起立する
今日もまた
朝の散歩をしていると
起きる心に出会いました
灰色の雲が流れる空は
今日一 ....
何でも知った風な顔をして
厳密に言ってやろう
厳密に言えば
現在(いま)は現在(いま)たり得ない
全ては敏感に感じ取る
私の肌の所為
全てはびくびくと震える
私の神経の仕業 ....
木々の間からこぼれ落ちる月
あぁそうだ
あの空へ僕はもう一度帰れる
たしかにあの時そう思ったんだ
乾いた風を湿らせて
どこまでも走る 秋の土を
もう二度と戻れない
月日を想い
....
河原で雲を売ることにした
商売は一にもニにも場所だよと
商売などやったことのない親父が
いつも言っていた
場所は悪くない
多摩川は人気の多いところも少ないところも
選べるし
ぼくはど ....
ここに一つの告白をしよう
俺は俗に言う、いじめられっ子だ
昼食のパシリ(は当たり前のこと)
集団私刑(あいつらはプロレスごっこという)
かつあげ(毎月1万円の献金を要求される)
上履きを ....
雨が止みはじめた頃に、
傘を差しはじめてみた。
びしょ濡れになって傘の下、
僕は何かに守られていると強く感じる。
道の向こう側から、
少年が歩いてくる。
あの懐かしい長靴の黄色が、
僕の ....
日記帳に日々を組み込む
折れた紫陽花の花々が朝露に香る
雄弁に人々の虚ろな影を語る気がして
気が付けば真夜中
退屈が織り成す誰にも見えない戦闘服で
エアガンを撃ち鳴らす少年
飛び立つ鳥 ....
吼えたくなるような夜
神経がギラギラ研ぎ澄まされて
目が光る
癒しの静かな夜
絆は曖昧で
不確かな明日に怯える
弱肉強食の人生の迷い道
時折訪れる温度の下がる
....
家は日当たりで選ぼうよ 駅の日溜まりで遊ぼうよ
記号化された駅員さん 産道くぐって夏祭り
早々と終わりを告げて菜の花の ....
硝子越し
太った子供が頬を赤らめて
駅のホームを走る ....
限界を4度数えて
手を伸ばし
知らず眠って醒めて
生きている
凍結した雪の結晶と
初めて好きになった中学生の頃の彼女を思い出した
利発そうに振舞 ....
しろく
白濁する身体
血管の赤く
くろぐろ流れる日々
小さな小さな
ほとんどミクロの
暗点より
無理から繰り出される
悲劇
ほとんど架空の
白濁する日々が
く ....
誰かがその両手に言葉を沈めた
すべての夜が時間通りになっていく
長い石段のその先で祈り続けてみた
世界はそんなふうに縁取られて
三十回目の離陸の後で
飛び立つ行方のさらに遠くをご覧なさい ....
男が 立ち去った 後に
女が 笑う
奇怪な 口元から
水が 滴り落ち
男は 死んでいるので
女は 鬼へと 化す
女人差別を してはならぬ
男である 事の 汚れ
男は 土に 埋まる
根 ....
つるかわ
つり革の下には
振動する幽霊の手が
ぶらぶらしているよと
嫁のもらい手がないよと
節だらけの拳を振る
明治生まれの大伯母に
呼ばれたような気がして
リノリウムの床を
....
早朝
カーテンを開くと
蛾が一匹
網戸にへばり付いていて
不愉快だから
乱暴に網戸を開き
勢いよく締める
羽をばたつかせ
それでも飛ばない
白昼
食事から戻っても
蛾 ....
睡魔の中で詩を書いている
まだ見ぬ1行を探して
視界は夢の中へと入っていき
詩を書いている
明るい緑色の柑橘系アルコールに酔い
体は蒸気する
暑さの中で目が覚める
ペンを握る
....
ポケットの中のごみくず
五月の晴れた空
遠い水の匂いと
静かな予感が 僕を眠たくさせる
つま先を打ち付ける仕草
白いシャツの背中に寄った皺
言いかけて止めた言葉 ....
目を閉じると、
そこは
上も、下も、
左も、右も、
前も、後ろも
無限に広がる闇の世界だ。
この日本の面積より、
....
タバコを買いに玄関を開けると
雨蛙が雨宿りをしていた
物珍しいので
横にしゃがみこんで
雨あめ降れふれを歯笛で吹いた
ケリリッと一声鳴いて
雨蛙はぴょんこぴょんこと
行ってしまっ ....
閉じ込められたように
草は伸びる炎天下
空は薄く笑い
透明な宇宙を透かしてた
線引きの雲
飛行機雲
地震雲
鳥居またいで此処の世は何処だ?
ラジオノイズにアナログの願い
島だ ....
真夜中の空気に触れて、夜行性の猫の気分
都会でだって星は見えるよ、ウソツキ。
暗い空を飛んでいく
夜間飛行の静かな旅路は
僕の想像を遥かに超えて、その先で
国境線をも越えてゆくのだ、ステ ....
真夜中には出掛けましょう
「抜け出す」後ろめたさはありません
それを叱る人もいません
昼間グランドを駆け回っていた
少年少女は今頃健全な夢の中
グランドが闇に染まったら入 ....
ぼくは詩人
静寂は孤独なる心を癒し
変動の空間は無限の心を広げる
今日もまた
夜の散歩をしていると
自分の心に出会いました
微かな風がうち吹く
道は一つ
僅かな光が ....
あかいほんにかかれた
しおりがよびかけるから
きょうおいらは
めつぼうします
このほしのひややかなこころに
よりそってさくしおりのはな
きょうおいらは
めつぼうします
....
あおくひろがる海
きんいろの空の境
ひかる波も白雲も
遠くて浜
ふたりで歩いて浜
ただ この一時だけでも
私とおなじく想ってくれれば
仰いではみおろす
―(わた ....
トレイに紙を入れトイレを済ませ机での何時もの朝
ある時黴の付いたカルキ臭い水槽の中に私の症状が
見つかる私はゆっくりとそのネックレスを取出して
三つの神々に渡したが黒い真珠を一つ秘匿のままに
....
声を
かけ て
声が 睦み合う
目ざめの息を
....
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