季節を思い出した この冬に
時間のないジェットコースターに乗った感覚で
花を一輪大切に指で包む 会話を弾ませる 微笑みを正面に
時間の感覚を麻痺させる脳処理をして
この ....
マリトッツォになりたいと
マリトッツォは思ってます
既になっているようだけど
到底にして満足いきません
大胆不敵に広がった口から
ローマの風を吹かそうとの
勢いを邪魔するクリームが ....
起きたら、全部の指が親指になってたから、
マニキュア塗る領域は、壮大。
ブラックホールの中は、1LDK。家賃は5万。
大島てるで見たら、超がつく程の、事故物件。
スロースターターな、精液は、テ ....
一輪の花がゆっくりと、蕾を開く、宵の夢
創造のわざは、私のなかに働く
私を支える茎は背骨、密かな光合成をとめず
今日もわずかに、背丈を伸ばそうとしている
たとえまだ、日の目を ....
なくしてしまった
兄の釣針を探しに
僕は海の底へと降りていった
そして針が刺さったかのように
姫と出逢い
糸で釣られるかのように
姫に惹き寄せられた
この海の底に
青々とした宮殿があっ ....
向こう岸に移る山崩れを即興する
格子の廊下の底が、またたくあいだに、
亡くなった人々が、浮かんできます
輸卵管から噴き出す、落葉樹の後にも先にも
無抵抗な琴線を生まれながらにして破れ
手 ....
こんなクソ寒い日
障子紙がえ
みすぼらしいらしい
寒い日
声がデカくなる
「詩とはなにか」
白紙でいいんだよ
だろう
障子紙なんか
夜の死顔は隠匿される
太陽による窒息死
視覚の分厚い曖昧に覆われて
悪夢の下着を脱いだ獣の顎骨から
乱立するギヤマンの伽藍
涸れた河床を磨かれた顔たちが遡上を始める頃
剥離した脱落者は紐で ....
寒いけれど
すがすがしい
冬の青空が広がっている
晴れた日には
必ずといって良いほど
謎の大型4発のジェット機が
まるで
異次元のトンネルから飛び出すように
上空の途中 ....
絵を飾る
遠い砂浜
日が沈む五分前
遠くに人影が
犬の散歩だろうか
それとも
心の散歩だろうか
気がつけば
絵の中に立っている
橙色に染められて
描 ....
岩
せせらぎがながれ
葉やはなびらがながれて
風
計量器の退屈を戯れ
・
無が刻印された
....
いつも通貨は飢民を迂回して流通する
いびつな地球儀の舵をとっているのは誰
鍋の底に経済の残滓がEDMみたいだ
僕は誰。僕のからだのなかには吸い殻と
古い写真と優しかった女しかいないから
....
この深夜
横殴りの雨が降り
街を冷たく濡らしていく
布団のなか僕は君のことを思う
遠くへいってしまった君のことを
二人とりとめなく温め合った時間のことなど
雨音は空虚を満たし、
....
「21年間も、遅刻して、ごめん」
遅れてきた恐怖の大王が、
謝罪しながら、世界を終わらせる。
演技でイったフリしてる、不思議の国のアリス。
スワイプしまくって、世界を吹っ飛ばす。
眼 ....
ここに太陽、街に星。
アナザー、クレイジー。
爪切り、祝日。
アナザー、クレイジー。
ひどい嘘をつくってるんだ
仕事がない日には、ずっと
キリンが逆立ちしたピアス
やっと買えたん ....
青瓷の封緘、奥に媚薬を少々
瑠璃三鳥は粧し込む、殊にムクロのたましい
金輪際 からくり時計の砂粒すら風花に充散る
それにしたって窮屈な匣である 「わたし」 は
どこへむか ....
ヘリポートに出ると猫がいた
そこにいると危ないぞと言うと
あわてて逃げていく
空は高くて雲ひとつ見えない
洗浄機の栓を抜いて顔を洗う
管理者が椈の枝を落としている
ストレッチャ ....
コインランドリーの特徴的な匂いが彼の持ち味。
君は綺麗だとは言うものの斜め後方から。
日曜日の午後はいつも小雨の降る街で手を繋ぐの。
そんな決まった天候のある街などないと言う常識人。
あの人は ....
拍子抜けするほど弱い、暴れ出す癇声と、煮詰まった鍋底を浚う
晩餐は肉体を静思し、絞り染めの疲労感がある。炎熱に筆を取る
ガサツな渋柿をひとつ。盗み読む白湯から運動場までを切り抜ける疾風。
....
残業で
すっかり遅くなってしまった
疲れた身体を引きずって
車のドアを開け乗り込むと
助手席にいる
随分大きくなった
初めて出会ったときは
小さな子猫ほどだったのに
ある日突然
姿を ....
1
もう二度と会えないねって交わした約束と
12度目の冬を迎える
寒いなーって思ったら
あなたの町に雪が降ったのね
ブラックフライデーにクリスマスプレゼントを買って
夢の中 ....
二〇一八年八月一日 「どくろ杯」
いま日知庵から帰った。帰りに、セブイレで、きんつばと、玄米茶を買った。寝るまえの読書は、なんにしようかな。きょうのお昼には、金子光晴の『どくろ杯』のつ ....
モランディのように
一生
静物画を描いて生きてゆきたい
三人の妹に世話をされながら
....
あなたの言うあなたが誰なのかわたしは知らないし
押し入れは騒がしい
新しい殺虫剤を買い
特に何もせず昼を夜にする
手を汚したくなかった
「手を汚したくなかった」
まあそうだよね
....
幕引きの前
馴染んだ景色を眺めたら
忘れたはずの愛情に
気がついたらしい。
別れの言葉に感謝を添えて
ぱたん。と静かにドアを閉めた時
名残惜しさと寂しさに
視界が歪んで見えな ....
おろしたての極点と銀の手は仮のものと氾濫する
丘の小股をすくい、
山なりの隆起を飛び越して、
うねりもたおらかな、てっぺんを砂上とする
秘められた悪辣な改竄を行う眺望の地に
合掌する沿岸 ....
冬に向かって息を吐くと
答えが返って来るのに
それを読むことは出来ない
誰かが私の本を
借りてしまったように
冬は長くて
マフラーをきっと折り曲げる
街を歩けば
イヤフォン ....
光を感じ窓際に立つ
少女の夢の遥か向こう
今日も世界は廻っている
虹が地平遥かに立ち
吹く風、覚醒を誘うとき
花を世界は少女に置く
(チリチリ舞う風の粒子
光はそれらを透過して
....
蒼き美しい馬よ
最後の飛行曲線は
その航跡雲によって
大空に刻み込まれ
いつまでも
消えることはないだろう
蒼き美しい馬よ
ありがとう
そしてさようなら
きみが蒼き鬣を
風に靡 ....
病める鳥は少しの毒を好む、と不意に私の夢が言う。父の姿をしているが、どうも本人ではない、私の父は落ち込んでしまった理由がどうあれ前を向くようにと教え続けたことを覚えている。それにしても毒はよろしく ....
503 504 505 506 507 508 509 510 511 512 513 514 515 516 517 518 519 520 521 522 523 524 525 526 527 528 529 530 531 532 533 534 535 536 537 538 539 540 541 542 543
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
4.61sec.