歩道橋の真ん中に
枯れた花束があった
しなびて横に傾いていた
錆びついた階段を
とにかくのぼって
誰かが飛び降りた
歩道橋の下の
....
{引用=一、くじらヶ丘
口に出してごらん
うるおい、と
その
やわらかな響きは
途方もなくひろい海の
すみからすみまで
満ち満ちてゆくようなものではない
干 ....
言葉は言の葉
その際限なき豊かさ
すこしの言葉にも無限の可能性
言葉は事の端
その脆弱なる不完全性
おおくの言葉でも伝えられぬもの
言葉は言の刃
その目に見えぬ鋭利さ
暮れなづむ山の湖を
一羽の白鳥が滑つていく
湖心へとーー
周囲と断絶したわけでもないのに
他の鳥たちに追はれたわけでもないのに
白鳥は湖心へと静か ....
天空を 日が巡る
かげ ひそまる
大型バスを避けて 僕は路地裏へ
しみったれた茨 時を違えて咲き誇る
一輪の薔薇 その棘の在りか
観光客の舌先で淡くとけてゆく
色とりどりのアイスクリー ....
ぼくは詩を書きたい
季節は世界をその色に染め
心もその色に染まる
今日もまた
朝の散歩をしていると
白い夏に出会いました
夏は白
入道雲が高く立ちのぼる
澄んだ青空は後 ....
あなたの事を 想えば想う程
僕の此の両手では 抱え切れない
あなたの帰りを待つ 幸せな未来を望む事が怖い
考える事すら おこがましい そう言っている 理性を失った神様
だけど
幸せはきっ ....
あのときの金魚生きているよ
あなたと何回挑戦しても
ポイはすぐに破けてしまって
夜店のおじさんが呆れて分けてくれた
小さな二匹の金魚
お口をおちょぼにすぼめた金魚鉢は
ひらひら朝顔のように ....
浮き輪をもって海へいく約束だったのに
この夏もお父さんは
白い雲になったままです
空は海よりも広くて青いと言いながら
地べたと空のあいだで
両腕をまっすぐに伸ばして合図して ....
まるで誰かの悪意のようにうらぶれた街並
軋みをあげる少女らの腕
過剰な夜が速度を増し思い出が痙攣する
屍を食して膨らむ都市で
瞳に汚濁が溜まるとしたら
それは一体誰の瞳に
あなたに わたし ....
人とは半分獣だ
争いを起こす
心は刻々と移りかわる
感情 情熱
生きる力
感動 経験
生きる力
狭い路地ですれ違う人々
場合によっては
運命の出会いか ....
まるでぬいぐるみみたいな
ペットのトイプードルは
こんなに汚い私の手も
ぺろぺろ
ぺろぺろ
とてもきれいになめてくれる
犬は人間以上に
人間のきもちを理解している
わたしはバイキンなん ....
酔っ払ったみたいに踊る僕の手に
気が付いたら君の手があった
変な言い方だけどそんな感じ
おでこをくっつけて微笑みあった二人が
そのまま見つめあって
溶け出していく夏の夜の匂い
細波 ....
時々この臭いが大地に移ってしまっているんじゃないかと思っている
羊への慈悲は必要ないとあなたが言う
世界がこの臭いを知っているんじゃないかと思っている
私は羊の鎖を外す気は無い 四六時中 握って ....
空はポケットには入らない
それに気付いたのはいつだっただろう
今日もよく見ずに空は綺麗だと、決め付けている
届くことを諦めるように、未だに雲にも触れていない
久しぶりに早い電車で、帰っ ....
あなたの声をきいたとき
胸の奥から潤って
その吐いた吐息の
湿っているのが幸せだった
(火薬の匂い)
はらわたの裏側で燻る怒りが
指先に伝わって痙攣する
(怒声)
細胞のひとつひとつが
銃弾の形に姿を変えてゆくのがわかる
(軍靴の響き)
身体中に内乱の ....
ねえ?
何を言っても止められない人を
止めるにはどうしたらいいの?
それとも
止めるって只のワガママ?
信じるままに動くって
「正解」・・なのかな?
遠い記憶で
ワルツでも踊れば
指先は花びらになり
背筋も伸びて
私は異国のお人形のよう
舞台眺める
祖母や祖父 踊れば
舞台では花びらそよぎ
ため息漏れて
心は異国のお姫様のよう ....
どうせもう少ししたら何となく落ち着いて
大それたもんでもないことなんてすぐに忘れてしまう
全部月曜日の朝に変わっちゃう
まっぴるまに堂々とビルの隅っこに小便ブチまけるようなもんだ
....
静けさに
包まれて夜は
雨はとどまっても
星はみえない梅雨の空
肌の湿りは
空が落とした夏の皮膜
それとも重ねた体温
外灯が滲んで見える
青く蒼々と
今を映すその目に
私の ....
朝が死んだ と
夕飯時に連絡があった
その時の晩御飯はカレーだった
私は一晩じっくり寝かしたカレーが
好きだったので
とてもショックを受けてしまって
あぁそう
....
初夏の暑さが永い眠りから目を醒まし
地上暮らしの人々を焦がす
赤や黄色のピーマンが八百屋に並び
肉屋さんでは安く国産牛が売られている
こんやはかれーにしよう
と、母は娘 ....
ときどき 空のどこか
こわれて
おちてくる かけら
あたまに
突きたて 笑ってみる
霞み行く
爪先に
躓く
恐れを
薄れさせ
遠い先を
見据え行く
手をのべて 蜘蛛つかまんとて 背伸びをし
{ルビ雪花糸=きらいと}に触れ 乾涸びてゆ ....
水が
光のように満ちる
その上に折鶴を浮かべ
はるかなその波紋を数える
私は鳥ではないので
空の彼方をこの身体で見ることは叶わないし
私は魚ではないので
海の彼方をこの身体で知ることは叶わない
それでも私は私なので
切なくなっても寂しくなっても詩を謳うし
....
君は、水色。
ぼくは、フヌケノおとこ。
君は、ロングヘアー。
ぼくは、みにくいあひる。
そんな君に、ヒザマズク。
さあ君に、おくるよあいの言葉。
(世界が、自由にあふれて、くだらない
そ ....
おそれることを知れ
十二年という
循環する
エネルギーの流れがある
十八才のあなたが
三十才になるとき
あなたの歴史に
なにひとつ
無駄なものは
なかったことを
知るだろう
魂が ....
ぼくは詩人
いつもの空はいつものように
同じ空ではない
今日もまた
夜の散歩をしていると
遠い夜空に出会いました
ずっと続くその夜空は
果てしなく続くようで
どこかで明 ....
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